Summary
- 基本の手順と左右対称に仕上げるコツを解説
- 左右対称にならない場合には、原因がある。
- ほどけにくくするには、二重結びやベルルッティ結びがおすすめ。
服や靴、ラッピングなど、身近な場面で使う「リボン結び」。一見簡単そうですが、左右の大きさがそろわなかったり、すぐにほどけてしまったりと、意外と悩みが多い結び方です。
ここでは、きれいに仕上げるためのコツとポイントを紹介します。かわいらしい形に結べるよう、練習の参考にしてくださいね。
リボン結びをきれいに仕上げるための基本
きれいなリボン結びは、結び方の順番と手元の動きが大切です。基本の結び方を確認し、よくあるお悩みについて、対処法を紹介します。
基本のリボン結び工程(右手で輪を作る場合)
【1】 紐を交差させて結び目を作る
右手の紐を上にして左と交差させます。左側にきた紐を上からくぐらせて軽く締めます。
【2】右手で輪を作る
右手側の紐を折り返して輪を作ります。このとき、仕上がりの大きさをイメージして、ちょうどいい大きさになるよう意識します。
【3】左手の紐を巻きつける
左手側の紐を、右手の輪、根元部分に巻きつけます。このとき、左が上に交差するよう、確認してください。
【4】もう一つの輪を作る
巻き付けた紐の途中を、穴から押し出します。右手で引き出しながら、もう片方の輪を作ります。
【5】均等に締めて形を整える
両方の輪を均等の大きさになるよう、整えます。同じ力で引き締め、形を整えます。
左右対称にならない場合
リボン結びの輪が、左右ちぐはぐになってしまう場合の、原因と対処法を紹介します。
原因
・片方だけ強く引きすぎる
・結び目が中心からずれている
・輪を作る段階で大きさの目安を決めていない
対処法
・結び目を中心に置き、両輪を見比べながら微調整しましょう。
・引き締める力を均等に保つように気をつけます。
・輪を作る段階で、左右の大きさを意識してから引き締めます。
表が裏返ってしまう場合
リボン生地に光沢や柄がある場合、生地が裏返ってしまうと目立ちます。どうしたら、生地の表面を表にできるでしょうか?
原因
・輪を作るときに紐を裏返してしまう
・二つ目の輪を押し出すときに、裏返してしまう
・裏面が見えたまま結び進めている
対処法
・結び始めから表面を上にして作業する
・輪を折り返す際はひねらず、素直に巻き付けるようにする
・輪を押し出すときに、表面が見えることを確認する
・作業中もこまめに、生地の裏表を確認する
結び目が縦になる場合
きれいに結べたつもりなのに、リボンの向きが縦向けになってしまうのは、よくある失敗です。一度きちんと向き合って覚えると、自信を持って結ぶことができるようになりますよ。
原因
・紐が交差する向きが、最初と最後で同じになる「グラニーノット」になっている
・片方の輪だけ強く引き、結び目がねじれている
対処法
・紐が交差する向きを逆にする(スクエアノットにする)
例1:最初は右が上なら、最後は左が上
例2:最初は左が上なら、最後は右が上
・両輪を同じ力で引き、輪の付け根を軽く押さえながら形を整える
ほどけにくいリボン結びの工夫とコツ
リボンをきれいに結べたとしても、時間が経つとほどけてしまうのは残念ですよね。ここでは、ほどけにくいリボン結びの方法について紹介します。
子どもにも締めやすい! ほどけないリボン結び
まずは、リボン結びをしっかり締めることが基本です。そのうえで、完成したリボンをもう一度くくって「二重結び」にすると、ほどけにくい結び方になります。
最初に輪を少し大きめに作っておくと、二重にくくる作業がしやすく、仕上がりもバランスよくなりますよ。
靴紐にも応用できる「ベルルッティ結び」
革靴やフォーマルな靴で知られる「ベルルッティ結び」は、リボン結びをほどけにくくするアレンジ方法です。
基本の結び方はリボン結びと同じですが、最初の結び目を作るとき、ひもを2回くぐらせてから引き締めるのがポイントです。1回多く巻き付けることによって摩擦が増し、歩行中も緩みにくくなります。靴だけでなく、リボンの固定にも応用できます。動きが多い場面で形を保ちやすくなりますよ。
動いても崩れにくい紐
日常の動作でリボンがほどけてしまう場合は、素材から見直してみましょう。滑りがいい生地は、摩擦が少ないため、緩みやすくなります。少しザラつきのある素材を選ぶと安定します。
服・靴・ラッピング…. 場面で変わる結び方
リボンは、使うシーンによって最適な結び方や整え方が変わります。衣類・靴・ギフト包装など、それぞれの場面に合わせたポイントを押さえておきましょう。
ブラウスやワンピースのリボンを整える
服に付いたリボンは、全体の印象を左右する大切なアクセントです。形が崩れた場合は、輪を軽く広げて空気を含ませるように整えると、ふんわりとした立体感が戻りますよ。
厚手の生地は結び目が大きくなりやすいため、輪をやや小さめにまとめるとバランスが整います。薄手の生地はリボンが下がりやすいので、結ぶ位置を少し高めに意識すると形がきれいに保てます。
靴紐をリボン結びにするときの注意点
靴紐をリボンのように結ぶ際は、見た目のきれいさと機能性の両立が重要です。特にスニーカーでは、輪を大きくしすぎると地面に触れて汚れたり、ほどけやすくなったりします。輪はコンパクトに整え、結び目をしっかり締めることで、安全性が高まります。
また、靴紐の色や素材の組み合わせによって足元の印象が変わるため、服装や季節に合わせてアレンジするのも楽しみの一つですね。
ギフトラッピングで映える結び方の工夫
ギフトに添えるリボンは、渡す相手への気持ちを映す大切な部分です。リボンの先端を斜めにカットしたり、両端に軽くカールをつけると、全体に動きが出て華やかな印象になります。
箱にかける場合は、結び目を置きたい位置をあらかじめ決め、その中央に結び目がくるように調整します。ちょっとした工夫できれいに仕上がるので、丁寧に整えることがポイントです。
袋型のラッピングでは、まず口をしっかり絞って固定し、その上からリボンを結ぶと作業がスムーズで形も安定します。
子どもへの教え方と練習の工夫
子どもにリボン結びを教えるには、想像以上に根気が必要です。年齢や成長に合わせた段階的な教え方と、家庭でできる練習の工夫を紹介します。
何歳頃からリボン結びを始められる?
リボン結びに必要な手先の動きや左右の認識は、年齢とともに少しずつ育まれます。目安としては5歳前後から興味を持ち始め、6〜7歳ごろに結べる子が増えてきます。
完璧を目指すより、まずは紐を結ぶことに親しむことから始めましょう。蝶の形に整えたり、少しずつ難しい段階へと挑戦しながら、習得へつなげてくださいね。
練習しやすい素材や道具とは?
練習には、滑りやすい素材よりも適度な摩擦がある素材の紐が向いています。布製の平紐は形が崩れにくく、手元も安定します。段ボールに穴を開けて紐を通せば、靴紐結びの練習台にもなりますよ。
市販のおもちゃもありますが、身近な材料でも十分代用可能です。大切なのは「できた!」という達成感を味わうこと。楽しみながら繰り返すことで、自信が育ちます。
うまく教えるにはどうすればいい?
手の動きを言葉だけで説明するのは難しいため、まずは隣に座り、一緒に手を動かして見せましょう。
最初はできなくて当然。紐と手の動きを体で覚えることが上達の近道です。
途中で手助けしてもかまいません。小さな工程でも成功を褒めることで、さらに難しい結び方への挑戦意欲が生まれます。教える側はゆったりと構え、穏やかに見守る姿勢を大切にしましょう。
最後に
- 表裏や輪の大きさを意識すると見栄えが向上
- 二重結びやベルルッティ結びでほどけにくくできる
- リボン結びを教える際は段階的に、成功体験を積ませることが重要
リボン結びは日常のさまざまな場面で目にしますが、意外と苦手に感じている人も多いものです。基本の結び方を、落ち着いて試してみるだけで、見た目の美しさもほどけにくさも向上します。服装や贈り物に添える結び方を身につけて、暮らしの中で自信を持って活用してくださいね。
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