「幸先が悪い」の使い方と配慮
「幸先が悪い」は、物事のはじまりで思うように進まなかったときや、この先に不安を感じるときに使われる表現です。
業務の立ち上がりでトラブルが続いたり、想定外の出来事が重なった場合などに使うと、慎重な姿勢を示すことができます。
「初日から不具合が重なり、幸先が悪いスタートとなってしまいました」
「準備不足が響き、少々幸先の悪い滑り出しでした」
ただし、「幸先が悪い」という言葉にはややネガティブな響きがあるため、社内外での報告や対外的な場面ではトーンを和らげるといいでしょう。
例えば、「課題の洗い出しが早めにできたので、今後に生かせそうです」と前向きに言い換えることで、印象がぐっと柔らかくなります。

「幸先」を英語で伝えるには?
英語で「幸先が良い」・「悪い」を伝えたいときは、“It is a good(bad) sign that….”が使いやすいでしょう。
例文:It’s a good sign that our first meeting went smoothly.
(最初の打ち合わせが順調に進んだのは幸先がいいですね。)
例文:It’s a bad sign that we had several errors on the first day.
(初日にいくつも不具合が出たのは幸先が悪いです。)
「幸先」の言い換え表現と類語を知る
言葉のニュアンスを少し変えたいときに役立つのが、言い換え表現。文脈に応じた言葉選びがポイントになります。
ポジティブに言い換える表現
「幸先がいい」を言い換えたいときは、「順調な始まり」「明るい兆し」を感じさせる言葉を選ぶのがおすすめです。
•「滑り出しは上々」
•「明るい見通し」
•「吉兆(きっちょう)」
•「順調なスタート」
ネガティブな印象を和らげる言い換え例
一方、「幸先が悪い」という表現には、不安や懸念のニュアンスが強く含まれます。ストレートに伝えると重い印象を与えてしまうこともあるため、場面によってはトーンをやわらげる言い回しが適しています。
以下のような表現を使うと、冷静さと配慮の両方を感じさせることができますよ。
•「雲行きがあやしい」
•「先行きが危ぶまれる」
•「凶兆(きょうちょう)」
•「案じる」
最後に
POINT
- 「幸先がいい」は「順調な滑り出し」を意味。
- 「幸先が悪い」は、先行きに対して不安や懸念を示す。
- ビジネスでは結果ではなくプロセスの手応えを示す表現として使う。
「幸先」という言葉には、始まりの機運を捉える柔らかさと奥深さがあります。場面や相手に合わせた使い方を意識して、より洗練されたコミュニケーションを心がけたいですね。
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Domani編集部
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