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LIFESTYLE インタビュー

2025.12.18

永島優美さん「“自分が大切だと感じることを人に伝える仕事”に邁進したくて、会社をつくって歩き始めました」【女の時間割。】

ひとりの女性がもつ女・妻・母の3つの顔からその人の“生き方の軸”に迫る連載「女の時間割。」。今回は今年3月にフジテレビを退社して、現在フリーキャスターとして新たな活動をスタートさせた永島優美さんに伺いました。

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情報番組のキャスターとしてニュースを伝えながら、持ち前の明るいキャラクターを活かして『めざましテレビ』の公式Youtubeチャンネルでダンスチャレンジに挑んだり、ユニークな“公式迷言集”が注目されるなど、フジテレビの朝の顔として走り続けてきた永島優美さん。結婚・出産を経て一児の母となり、産休や育休期間中に自分を見つめ直す時間を得たことで独立に踏み切った、その心境に迫りました。

永島さんの「女の時間割。」
Vol.1「女」時間〜ひとりの女性として仕事に向き合う時間〜 ←この記事
Vol.2「妻」時間〜妻として夫に向き合う時間〜 12月20日 18時公開予定
Vol.3「母」時間〜母として子どもに向き合う時間〜 12月23日 11時半公開予定

永島優美さん
フリーキャスター・34歳

永島さんの「女」時間をClose up
14:30@TV Station
テレビ番組の収録

「これまで毎日フジテレビに出勤していたのが、退社してフリーになってからは仕事でいろいろな局にうかがうようになってドキドキしています。バラエティや経済番組など、毎回刺激的ですごく勉強になることばかり。どんな場にも“つくらない自分”で臨んでいければと思っています」

ロングワンピースを着用した永島優美さんの写真

「女」時間 永島さんの仕事のある日

6:30 起床、わんこの散歩
7:30 家族で朝食
9:30 娘を保育園へ
10:30 掃除、洗濯
12:00 昼食
14:30 テレビ番組の収録
18:00 娘を保育園にお迎え
18:30 帰宅、夕食の準備、夕食
20:00 娘の就寝準備、就寝
20:30 半身浴
21:30 片付け、仕事の準備
23:30 夫と1日について話す
24:30 就寝

“背伸びしない、等身大の自分でいること”が大切な軸に

幼少時代は人見知りで、実は人前に立つことが苦手だったという永島さん。アナウンサーの道を選んだのは、大学時代に地元神戸の観光大使を務めた経験から。声をほめられたことをきっかけに話す仕事であるアナウンサーを志望。フジテレビに入社後、わずか半年で念願の情報キャスターに抜擢されてカメラの前に立つ日々がスタートした。

「『めざましテレビ』は昔から見ていた番組だったので、配属されたときはうれしかったです。夜中の午前1時、2時には起床して準備をして家を出るというハードで不規則な生活でしたが、現場はみんなで番組作り上げる楽しさがありました。自分なりに少しずつ仕事に慣れ始めたころさらなる転機となったのは、入社3年目で“めざまし”のメインキャスターに選んでいただいたことでした。

歴代の“めざまし”キャスターの先輩方はみなさん器用で完璧で、ニュース速報への対応もバラエティでの返しも鮮やか。当時22、23歳だった私は“自分もそうあるべきだ”と背伸びをして自分を追い込んでいたんだと今になって思います。普段の自分ではない発言やふるまいに自分でも違和感を覚えたり、頑張るほど空回りが続いていたそんなある日。めざましのスタッフの方から“永島をどういじっていいかわからない”と指摘されて、ハッとしたんです。

そのとき改めて、“そうだ、私は先輩方のようにすべてを器用にはこなせないタイプだった”と、意識がガラッと変わりました。背伸びしてガチガチになるくらいならありのままの自分でいようと、思い切って力を抜いてみたのです。そうしたら生放送で言い間違えてしまったり、ちょっと抜けてる自分が顔を出してしまったのですが(苦笑)、それが不思議と視聴者の方に“朝から笑えました”とか“こちらも頑張れます”などと温かく受け入れていただけたことが本当にありがたくて、気持ちがふっと軽くなりました。

またその様子を“公式迷言集”として笑いに変えていただくなど、番組が愛ある突っ込みをしてくれたことにもありがたさを感じました。アナウンサーとしては反省の日々なのですが、“あ、なんだ、永島ってちょっと抜けてるところもあるけれど、ひとつのことに向かっていつも一生懸命頑張ってるね”とみなさんに受け取っていただき“リアルな自分”をお見せしていこうと思えたことは大きな発見でもありました。

ありのままの自分を出していくことに怖さを感じなくなると自然に、周囲の方々との会話のキャッチボールもスムーズになっていきます。それが仕事にもよい影響をもたらしていることを日々実感しています」

家族の時間やライフワークを大切に歩む、仕事人生の第二章

そんな永島さんがフジテレビを退社して、自分の会社を設立したのは2025年の5月。29歳で結婚して家庭をもち、32歳で出産・育休を経験したことが大きなきっかけとなったと振り返る。

「20代はとにかく仕事が楽しく、仕事ひと筋でがむしゃらに走ってきました。自分にとってこんなに幸せな職場はないと思えるほど大切な場所でした。それが結婚して30代で子供が生まれて、産休・育休中に初めて立ち止まる時間をもてたことが、意識が大きく変わるきっかけになったんです。同じ会社に勤務する夫も不規則な仕事なのですが、そこに子供が加わったことで、よりいっそう家族の時間の尊さを感じて。家族で笑い合える時間をもっと増やしたいと願う気持ちが高まりました。

退社を思い立ったもうひとつの理由には、自分が大好きな“フルーツと人を繋ぎたい”という目標ができたこともありました。局アナ時代、不規則な生活で体調管理のひとつとして、毎朝デスクで資料に目を通しながら大好きな旬のフルーツを食べることを習慣にしていました。フルーツ好きが高じてオーガニックフルーツソムリエや果物インストラクター資格を取得したり、企画書を出して夏のイベントで国産フルーツのジェラート店プロデュースを任せていただいたり、生産者の方の取材記事を作成したり。フルーツを食べ続けたおかげか、朝の情報番組を担当した8年半の間、一度も風邪をひかなかったという健康効果も実感しているんです(笑)。フルーツは私の朝生活を間違いなく支えてくれていました。

“知られざるフルーツの魅力”を広く伝えていくことで、人とフルーツの出合いを創り出してひとりでも多くの方にフルーツを手にとっていただきたいと今準備を進めているところなんです。退社してしまうことについては、正直本当に悩みました。でも人生は誰でも一度っきり。“二度とない人生、思いきってやってみよう”と、2024年10月に退社の気持ちをかためました」

仕事も、家族の時間も、好きを仕事にすることも、そのすべてを自分のリズムで叶えるために設立した会社の名前は、その名も“weourus(ウィアラス)”。

「“We our us”で“私たち”、という意味を込めた造語なんです。人生、たくさんのご縁があって今の自分がいると思えているので、“出会いやご縁”を大切に笑顔の輪を広げていきたいという想いでネーミングしました」

ロングワンピースを着用した永島優美さんの写真。正面からのアップショット

“やり方”より“在り方”を大切にしたい

アナウンサーやキャスターとして培ってきたキャリアに、今後は自分が伝えたいことを伝えてゆくエヴァンジェリスト的な活動も加えながら新たなフェーズに向かいたいと目を輝かせる永島さん。

「アナウンサー時代は“正確に伝えること”に重きを置いてきました。でも、それに加えてこれからは、好きなものを自分の言葉で発信して届けていきたいと考えています。いざ会社を出て個人で仕事をしてみると、様々な局面で“人としての個人の自分が透けて見えてしまう”のを感じます。無理してつくろっても、今はそれが見抜かれてしまう時代ですよね。そうしたときにも“背伸びをしない等身大の自分”という指針が自分の味方になると考えているんです。

好きな言葉に“やり方より、在り方”というフレーズがあるのですが、目標を達成するための“やり方”にとらわれてしまうよりも、自分がどう在りたいのか、先に理想のイメージを決めてしまうと迷いも減り、行動もブレないと体感しています。

今は34歳の一女性として、子育てと仕事をどう両立していくのか、毎日をどう生きたいのか。私がイメージしている等身大の“在り方”が、すべての行動の軸になっています。これからの活動や挑戦は、その延長線上にあると感じています」


自分自身に対する理解を深めたことで、これから在りたい姿や生き方、キャリアを拓く道筋につながったと語ってくださった永島さん。Vol.2では、永島さんの妻時間をお届けします。

Profile

永島優美

ながしま・ゆうみ/1991年、兵庫県神戸市生まれ。母に勧められて6歳からジャズダンスを始め、中高大学でチアダンスやチアリーディング、ヒップホップダンスを経験。関西学院大学社会学部在学中に地元神戸の観光大使を務めたことをきっかけに、アナウンサーを志望。2014年にフジテレビに入社。『めざましテレビ』や『めざまし8』など朝の情報番組のメインキャスターを7年に渡って担当し、バラエティ番組の司会やスポーツ番組のキャスターなども勤める。2021年に結婚。2024年に32歳で長女を出産。2025年3月に11年間在籍した同局を退社。5月に事務所設立、個人として活動を開始する。会社員時代に、日々の健康を支えてくれるフルーツに関心をもちオーガニックフルーツソムリエや果物インストラクター資格を取得。今後はフルーツの魅力を伝える事業も展開。
インスタグラム @yuumi_nagashima

撮影/眞板由起 スタイリスト/徳永千夏/ヘア&メーク/今関梨華(Linx) 構成/谷畑まゆみ

ワンピース¥53,900(インターリブ〈サクラ〉) ピアス¥165,000、リング¥51,700(イヴェット) 靴¥68,200(ネブローニ)

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