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LIFESTYLE インタビュー

2024.03.09

近藤千尋さん「結婚して仕事観も人生観も変わりました。家族がいてくれることが支えになって、今日も仕事を頑張れます」

 

時間の使い方や過ごし方にはその人の価値観や人生のスタンスが現れます。この連載では子どもをもち働く女性の“1日のスケジュール”を軸に、ひとりの女性がもつ女・妻・母の3つの顔に迫ります。今回は「女」の時間のお話です。

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今回の「女の時間割。」は、Domaniでモデルとしても活躍中の近藤千尋さんが登場。現れるだけでその場を華やかな明るい色に染めてくれる彼女が、テレビや雑誌で引っ張りだこである理由とは…!?“ちぴ流・仕事道”をうかがいました。

近藤さんの「女の時間割。」
Vol.1「女」時間〜ひとりの女性として仕事に向き合う時間〜←この記事
Vol.2「妻」時間〜妻として夫に向き合う時間〜  
Vol.3「母」時間〜母として子どもに向き合う時間〜
スピンオフトーク

近藤千尋さん
モデル、タレント・34歳

近藤さんの「女」時間をClose up 9:00@Studio
今日の撮影スタッフの方々に心の中でまず“感謝”

「仕事のとき大切にしているのは“スタッフのみなさんへの感謝”ですね。どんな仕事もそれを支えているのは人と人のつながりです。キャスティングしてくださったことや現場を進行してくださっていることをありがたく思う、シンプルな感謝の気持ち。ときには自分がまだ駆け出しで仕事がなかったときのことを思い出して、“なにごとも絶対にめんどうに思わずにひとつひとつ丁寧にやりとげよう”などものすごく初歩的なことですが、初心を忘れないように努めています」

近藤千尋さん 立ち姿

「女」時間 近藤さんのとある平日

この連載では近藤さんの“ある日の時間割”を軸にお話をお伺いしています。近藤さんの「女」時間は、例えばこんなスケジュール。

6:00  起床、朝食づくり
6:30  朝食
7:00  子どもたちの登校準備
8:30  子どもたちの送りを夫にバトンタッチして仕事へ出発
9:00  スタジオ到着、ファッション撮影
12:30  昼食
13:00  インタビュー取材、撮影
16:00  終了、帰宅して夕食の準備
18:00  子どもたちをお迎え
18:15  帰宅、子どもたちに夕食を食べさせる
18:45  子どもたちと一緒に入浴
19:30  子どもたちを寝かしつけたら、翌日のお弁当と食事の下ごしらえ
20:30  夫帰宅、食事を用意
21:00  就寝

求められ続けるために忘れないのは“置かれた場所で咲く”気持ち

初対面で“この人にまた会ってみたい”と好印象を残せても、“また一緒に仕事をしたい”と思われるには実力の高さはもちろん、人柄やヒューマンスキルもカギとなる。この日、Domaniのファッション企画で朝からスタジオ入りした近藤千尋さん。ひとりで現場に現れ、きちんと目を合わせながら“おはようございます”とスタッフひとりひとりと挨拶を交わす。エディターやカメラマンとコミュニケーションをとりながら撮影を進める姿はパブリックイメージと変わらず、その場にいる誰もが自然と笑顔になる。

「この仕事を始めたときにうちの父から、『とにかく、周りの人をいちばん大切にしてね。そしたらきっと助けてくれるから』と言われたんです。デビュー当時に聞いた父の言葉が今もずっと残っていて、仕事の際には事務所の方やクライアントの方、仕事で出会ったスタッフのみなさんや共演の方への感謝の気持ちで努めてきました。決して順風満帆な時期ばかりではありませんでしたが、それでも同じクライアントさんから継続してお仕事をいただけたり、別の現場で「また近藤さんと仕事がしたい」と言ってくださる方がいらしたりして、人のつながりの大切さを実感しながらここまで来たという感じですね」

近藤さんが芸能の仕事を始めて今年で12年。モデルのみならず、昨年はコレクションMCを務めたり、プロデュースするブランドAJUGA.(アジュガ)ではコラボアイテムの商品開発なども手がけてきた。多忙な日々の合間にYouTubeコンテンツで家族のイベントログを更新したり、近年は夫であるお笑いトリオジャングルポケットの太田博久さんとの夫婦タレントとしての仕事も増加するなど、その活躍のジャンルや幅は年々広がるばかり。

「でも、仕事に対して今後の展望的なことは何にも決めていないんですよ。ただ目の前のお仕事ひとつひとつに対してできるだけ丁寧に真摯に向き合っていけたらというだけで。何より大切なのは、“求められる場所に自分がちゃんと居続けられるかどうか”だと思っています。

私は中高一貫校に通っていたのですが、理事長でおられた渡辺和子さんの“置かれた場所で咲きなさい”という言葉もとても大切にしているんですね。自分が求められていない場所に行って無理に咲こうとするよりも、自分が求められる場所で全力で努めていれば、また違う場所で咲けるんじゃないかなと。目標は特に定めなくても自分なりにレベルアップしたいとは思っているので、向上心も絶やしません」

自分の中では“母業”も仕事のひとつ

仕事に対する考えを率直に語る近藤さんに“今いちばん大切にしている仕事のボリュームゾーン”について尋ねてみると、こんな答えが。

「仕事のボリュームゾーン…どこだろう。改めて考えるとひとつだけ特別に比重を置いているものはないかもしれません。すべて均等です。モデル、タレント、プロデュース業、母業も入れると、自分の中では本当にすべてが等しく大切で、全部に全力を尽くしているんです。肩の力の抜き方も覚えた今はすべてが楽しく感じられます。

正直、ミッションが増えれば増えるほど時間や体は辛くなりますよね。けれども、“辛くならないためにキャパオーバーしないこと”も心がけているんです。 休むときは思いっきり休みますし、家族の時間も大切なので、子どもたちが少しでも寂しい思いをしていたら次の週は少し仕事をゆるくしてもらうなど、バランスをとるようにしています。

メンタルの部分も重視していて、ひとつ決めているのは“本当はやりたかった仕事なのに、子育て中だから受けられなかった…”とネガティブに捉えるのはナシにしようと。“今はタイミングじゃなかった。子どもたちを悲しませなくてすんだのなら出なくてよかったんじゃない”とポジティブに捉えます。私の中では母業も大切な仕事のひとつですし、全部がひとつながりなんですよね。たとえば専業主婦の方は家の中でずっと“家事や育児という仕事”をされています。“お給料をもらいたいぐらい”とおっしゃる方もおられるその気持ち、めちゃめちゃわかりますと伝えたいです。母業も専業主婦も本当にすごい職業だなと思います」

近藤千尋さん 座っている様子

仕事やプライベートに人生最大の転機をもたらしてくれたのは、夫との結婚

「今でこそ、“仕事のときは感謝の気持ちを忘れません”、などと心のゆとりがもてるようになりましたが、考え方が大きく変わった分岐点は結婚です。独身時代の私はやっぱり“とにかく頑張らなきゃ”という気持ちが強かったんです。“もっとこういう仕事がしたい”とか、“なんであの人はあの仕事が決まって、私は決まらなかったんだろう”などと、向上心を通り越してメラメラしちゃった時期もありました(苦笑)。ギャル雑誌の表紙をつとめさせていただき、“私はもうモデルだけでやっていきたい”という尖った部分が心の中にあったりして。

そんな20代前半でのバラエティ番組出演時、事務所の方から私に“もっと爪痕を残したり、結果を出してほしい”という大きな期待が寄せられました。しかし当時はそれがプレッシャーにしか思えなかった。結果を出そうとして悪目立ちしてしまうと、叩かれてしまったり炎上にもつながりかねません。誰かをイヤな気持ちにさせてまで注目を集めたいとは思えなかったので、何度か出演した後に“もう辞めたいです”と言い出して、事務所の方をあわてさせてしまったことがありました。

そんなときにジャングルポケットの太田さん、今ではひーぼぉくんと呼んでいますが、彼と出会って2週間で交際を始めて、その後1年半で結婚に至りました。すると結婚を機に芸人さんの妻ということで再びバラエティ番組に呼んでいただくお仕事がありまして、そのときに“そうだ、私はこの人の妻だから別に結果を残さなくてもいいんだ!”と思ったら急に肩の力がふっと抜けたんです。自然と素の自分でいられるようになって、“バラエティすごく楽しいかも!”と思う自分にびっくりしました。今では事務所の方と“あんなこともあったね”と笑い話にしているほどです。

実際に結婚後のほうが仕事の枠も増え、子どもを産んだことによって雑誌やメディアのオファーをいただく幅も広がり、マザーズバッグプロデュースの経験なども私自身のステップアップにつながりました。振り返るとひーぼぉくんと出会ってから人生すべてがよい方向に向かっているので、そこはもう本当に感謝しています。家族という唯一無二の味方ができて、帰る場所もあるという精神的な安心感は、本当にとても大きいものです。ひーぼぉくんや子どもたちがいてくれることが支えとなって、今日もまたお仕事を頑張れます」


<取材現場より>
仕事について熱い想いを語ってくださった近藤さんの取材時のエピソードをひとつご紹介します。撮影も伴うインタビューの場合は絵コンテを作成してみなさんにお配りするのですが、終了後はみなさん普通に現場に置いて帰られます。近藤さんはインタビューが終わったあと、帰りぎわに目の前にあった絵コンテをさりげなく手にとり持ち帰られたので、ハッとしました。現場担当者としてはとてもうれしく、近藤さんのお仕事に対するスタンスを改めて再確認した瞬間でした。

Profile

近藤千尋

こんどう・ちひろ/1989年、岡山県生まれ。モデル・タレントとして、Domaniをはじめとする多数の雑誌・メディアで活躍。SNS総フォロワー数は360万人超。大学時代にスカウトを受け、モデルになる。雑誌『S Cawaii!』の専属モデル時代にカリスマモデルとして注目を集め、テレビや映画にも出演して活躍の場を広げる。25歳でお笑い芸人ジャングルポケット太田博久さんと結婚。27歳で長女、29歳で次女を出産。2020年に東京都の結婚支援ポータルサイトにて夫婦で「TOKYOふたりサポーター」に就任する。2021年からはライフアイデア発見バラエティ『ラヴィット!』(TBS系)の金曜レギュラーとして夫婦で出演中。現在はファッション誌からママ雑誌まで幅広く活躍し、商品の企画開発プロデュースなども手がける。“ちぴ”の愛称で親しまれている。
Instagram: @chipichan.1215
YouTube:近藤千尋のちぴちゅーぶ

撮影/眞板由起 スタイリスト/渡辺智佳 ヘア&メイク/神戸春美 構成/谷畑まゆみ

トップス¥15,950(ドレステリア 渋谷スクランブルスクエア店〈Prevoke〉) スカート¥52,800(オンワード樫山<ベイジ,>) 中に着たタンクトップ¥20,900(デ・プレ) ピアス¥25,300(ロードス〈ripsalis〉) 靴¥28,600(銀座かねまつ6丁目本店〈銀座かねまつ〉)

私の生き方

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