Domani

働く40代は、明日も楽しい!

 

LIFESTYLE インタビュー

2019.04.13

人気声優・梶 裕貴さんが語る、アニメ『MIX』ならではの表現論 スペシャルインタビューVol.2

 

忙しい毎日を送る女性たちに、癒しを! 頑張るワーキングウーマンたちにご褒美を! 大人の女性誌による、大人の女性のための、大人の男性声優に特化したインタビュー連載、『女は耳から恋をする』#耳恋。アニメ『MIX』で主人公・立花投馬役を演じる梶 裕貴さんに、本作ならではの魅力やアフレコ現場の雰囲気について伺いました!

Tags:

さりげない一言に想いをのせて…『MIX』にしかないムードをつくる〝繰り返しの美学〟

4月6日(土)からついにスタートした、名作『タッチ』の約30年後を舞台にしたアニメ『MIX』。本作で、主人公のひとり〝立花投馬〟を演じる声優・梶 裕貴さんのスペシャルインタビュー第2回。作品やキャラクターへの想いを語っていただいたVol.1に続き、今回は作品をつくりあげる上での〝表現〟やアフレコ現場の様子についてお伺いします。

前回のインタビューの中で、「あだち先生の作品ならではの空気感やテンポに心を掴まれました」と原作の魅力について話していた梶さん。アニメで、声で、その独特のムードを表現するって、いかがですか?

「表情だけで語るシーンとか、大きな背景に小さな吹き出しがあるだけのコマとか、決してセリフ量が多い作品ではないんですよね。でも、その〝間〟がすごく効いた描き方をされている。アニメでも絵や演出でその再現がなされているのですが、セリフでいえば〝繰り返しの美学〟が大きいですかね」

▲演技に対しての質問には、より丁寧に言葉を紡いでくれた梶さん。お芝居をどこまでも大切にしている、その姿勢が素敵でした。

「短いセリフの中で、同じやりとりが何度も繰り返されるなど、セリフによる〝会話劇〟が展開されるのですが、言葉のキャッチボールすべてが〝変化球〟。たとえば、何か言われたことに対して、投馬が聞き返す『あん?』というセリフ。普通の作品なら、その文字面にこだわりすぎず『ん?』って軽く聞き返すだけの一言でも、『MIX』の場合は、そのさりげない『あん?』を文字通り、ハッキリと言ったりするんです。とはいえ、喋るスピードはゆったりたっぷりしているので、詰め込んでいない〝のんびりとした空気〟を僕を含めた現場の全員が感じながら、お芝居させていただいている気がします」

『タッチ』では南ちゃん役を演じ、今作でもナレーションや愛犬パンチ(先週のキャスト発表は驚きでした!)を担当する日高のり子さんからも、この〝独特のムード〟についてアドバイスを受けたそう。

「このテンポ感や空気は『タッチ』にもあったもので、これを『MIX』でも楽しんで演じていくことが大事だと思うなぁ、と日高さんがおっしゃっていて。あだち先生の作品にしかない、『MIX』にしかない、そんなお芝居を楽しみながらマイク前に立たせていただいていますね」

アフレコ現場の雰囲気は? 座長としての立ち位置とは?

穏やかな空気が流れるアフレコ現場のようですが、主人公の声をつとめる〝座長〟という立場である梶さん。どんな現場づくりを意識されていますか?

「自分の年齢やキャリア、そして作品のメンバーによって、現場で求められる立ち位置は変わってくると思うんです。自分がだんだん先輩になるにつれ、〝盛り上げて・しゃべって・いじられて〟という役回りを担ってくれる後輩たちが最近どんどん増えてきて。今の自分は、そこから一歩引いた場所から見守ったり、全体のバランスをとったりする…そんな役割に変化してきている気がします」

▲ひとりの声優として、そして座長として。どこまでも真っ直ぐでストイックなところも梶さんの魅力です。

「でも、『MIX』は大先輩方もたくさんいらっしゃる現場。共演させていただけること自体が光栄ですし、毎回の収録が勉強です。そんな先輩方もいらっしゃれば、後輩たちもいる場所なので、自分が〝ブリッジ役〟になれたら、と考えていますね。先輩と後輩の橋渡しをしながら、みんながひとつの輪になって頑張れる空気を作れたら」

そう話した後、〝ブリッジ役〟を果たすにはまず何よりも芝居が重要だと、さらに真剣な表情で言葉を続けます。

「先輩方には『こいつが真ん中で頑張っているなら力を貸したいな』と思っていただけるような、そして後輩たちには『この人についていきたい』と感じてもらえるようなお芝居をすることが、大前提だと思うんです。だから、まずはお芝居が一番ですね」

「このふたりって最強なんだろうな」 〝立花兄弟〟について思うこと

梶さんが演じる〝立花投馬〟は、明青学園のピッチャーとして活躍していくキャラクター。その投球を受け止めるキャッチャーは、血のつながらない兄〝立花走一郎〟です。兄弟として、そしてバッテリーとして、ストーリーをともに動かしていく〝走一郎〟役の内田雄馬さんについても教えてもらいました。

「これまでも同じ作品に出演していることはありましたが、〝相棒〟としてここまでがっつり絡むのは『MIX』がはじめてですね。収録を重ねて、だんだん彼の人となりや本質が見えてきたな…というタイミング。人懐っこくて、とにかくいい奴です。かわいい奴だな〜って思います(笑)」

とても優しい表情で「彼のことを嫌いな人っていないんじゃないかな」と、梶さんから見た〝相棒〟の姿を教えてくれました。

▲役と声優の関係性について、「キャラクターと声優本人の性格は、全然違っていていい」とも。

梶さんと内田さん、〝立花兄弟〟で組むバッテリーはいかがですか?

「現段階の収録では、投馬はサードを守っていて…バッテリーとして試合に登板するのはまだまだ先なんです(笑)。でも、物語が進む中で、夜に家の庭で素振りをしながらふたりで語り合う、というシーンが登場するんですが…お互い、普段は野球に対する熱意や本音を表に出すことはないんですけど、そのシーンの中では、ふたりの熱い気持ちや野望が垣間見えて。『あぁ、このふたりって最強なんだろうな』と感じずにはいられませんでした。だから、早く試合で投げたいですし、投げた球を走一郎に受けてほしいなと思いますね」

と今後の展開を梶さん自身も楽しみにしている様子でした。

▲物語の続きにワクワクしている梶さんの表情は…きっとこんな感じ!? 

走一郎とのバッテリー登板が今から待ち遠しい! とソワソワする編集部スタッフに「う〜ん、まだまだ先かなぁ」と、苦笑する梶さん(笑)。でも、楽しみは先にあるほうが頑張れる! ということで今週もアニメ『MIX』から目が離せません♡

今回は『MIX』に関する〝演技論〟〝現場論〟について語っていただきましたが、続く次回は梶さんの〝仕事論〟についてお届けします。梶さんが「いつか演じてみたい!」と願っている役とは…!? お楽しみに!

あわせて読みたい
▶︎4月6日スタートの大注目アニメ『MIX』に出演! 人気声優・梶 裕貴さんスペシャルインタビュー Vol.1

◼アニメ『MIX』4月6日放映スタート!

2019年4月6日(土)より、読売テレビ・日本テレビ系にて毎週土曜17:30~オンエア(※一部地域を除く)。原作:あだち充「MIX」(小学館「ゲッサン」連載中) 監督:渡部穏寛 シリーズ構成:冨岡淳広 脚本:樋口達人、山田健一、福嶋幸典、北条千夏 キャラクターデザイン:牧孝雄 音響監督:亀山俊樹 音楽:住友紀人 アニメーション制作:オー・エル・エム 制作・著作:読売テレビ・小学館集英社プロダクション 公式サイト公式Twitter
©あだち充・小学館/読売テレビ・ShoPro

画像ALT
原作『MIX』/あだち充/コミックス1〜14巻 好評発売中!

『みゆき』『タッチ』『H2』をはじめ、世代を超えた不朽の名作を描き続ける漫画家・あだち充の最新作。舞台は、国民的野球漫画『タッチ』の主人公・上杉達也が在籍していた明青学園の30年後。親の再婚により血のつながらない兄弟となった立花投馬と立花走一郎が、明青学園で甲子園を目指すが…。現在も月刊誌『ゲッサン』で連載中。累計発行部数800万部突破の大人気コミックス。コミックス1~14巻が好評発売中!!

声優

梶 裕貴

かじ・ゆうき/1985年生まれ。2004年、声優デビュー。TVアニメ『Over Drive』の篠崎ミコト役で初主演を果たし、その後、『進撃の巨人』エレン・イェーガー役、『僕のヒーローアカデミア』轟焦凍役など多くの作品で主演をつとめる。2012年度・2013年度と2年連続で声優アワード主演男優賞を受賞。2018年には、初の著書「いつかすべてが君の力になる」(河出書房新社)を出版。

撮影/中田陽子(MAETTICO) ヘア&メーク/中山芽美(e-mu) 取材/旧井菜月・福本絵里香(本誌)

Domaniオンラインサロンへのご入会はこちら


Read Moreおすすめの関連記事







スマートフォンプレビュー

【登録無料】
Domaniメルマガ会員募集中

管理職世代の通勤コーデ、明日は何を着る?子供の受験や習い事、
どうする?人気モデル、ハイセンスなDomani読者モデル、教育のプロたちから
発信されるタイムリーなテーマをピックアップしてお届けします。
プレゼント企画やイベント参加のスペシャルなお知らせも!