「chioben」山本千織さんは盛り映えする浅鉢を愛しています。
盛ったとき、 並べたときのリズムを楽しむ
オランダの古いオーブン皿。江戸時代のうなぎ用のまな板。バリの女性が頭に荷物をのせるために使うお盆…。そんな物語のある暮らしの古道具を、おいしくて麗しいケータリング料理のうつわとして使うセンスが素敵な山本さん。中でも、日々の食事や撮影で登場回数が多いのが、黒と白の浅鉢。すり鉢状のうつわの盛りやすさを実感して以来、意識的にこの形を選んでいるそう。
「浅めの鉢は、料理をさっと盛るだけで食材が自然ときれいに立ち上がるんです。手を加えなくても素敵に盛れる。 平皿やどんぶりだと、こうはならないんですよね」
海外で、ふと入ったお店で「呼ばれている」と感じてうつわを買うことも。つい買ってしまうのがアンティークの染付け。
「白や黒、茶などの落ち着いた色のうつわの間に、染付けが入ることで生まれるちょっとへんてこなリズムが面白くて。エスニックな気配を合わせるのも好きです。秋は、浅鉢や染付けに、さんまや、なす、かぼちゃの料理や、最近、はまっている〝こしょう飯〞を盛りたいですね」
【大人の遊び心を感じる柄使い】 フランスの蚤の市で買った〝リモージュ〟の蓋物は、色や手描きのタッチにひと目惚れ。リエットやバター入れにも。ニットモチーフのマグカップは〝ナルミ〟と〝イーリーキシモト〟のコラボ。ホットもアイスもこれで。
「chioben」主宰
山本千織さん
北海道生まれ。2011年よりケータリング「chioben」をスタート。旬の食材やおいしさを生かした彩り豊かなお弁当や料理は著名人からも指名が入るほど。著書に『チオベン』(マガジンハウス)。
この特集のきっかけは…
本誌5月号より。「手抜きごはんも買ってきたおかずも、好きなうつわに盛れば気分が上がる!」という女性たちの声がきっかけに。
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Domani10月号「お気に入りの「うつわ」がある暮らし」より
撮影/三村健二 レイアウト/mashroom design 構成/松田亜子