Q:フリーになりましたが、上手く仕事が断れません。
答える人/高橋 暁子(ITジャーナリスト)
A:自分の中で基準をつくり、断る勇気も!
仕事をするときの基本は、「お金になる」「実績になる」「やりたい」のどれかだと思います。ですから、仕事をするなら自分の中でそれぞれの基準を決めておくといいのではないでしょうか。
例えば、お金に関してならば仕上げるのにどれだけかかって時給換算でこれくらいなら利益が出るかを計算し、「単価○○円以上なら受けよう」というように。そこを明確にしておいて、「このくらいでしたら、お受けできるんですけど」とか、「通常このくらいでお受けしています」と、具体的な金額を発注元に伝えましょう。
また、締め切りの設定も、「お受けしたいのですが、ただ今案件がたて込んでいまして、締め切りを○○日までに延ばしていただけたら可能です。いかがでしょうか?」。
フリーになりたてのときに多いのは、断ってしまったら次に仕事が来ないんじゃないか、という心配です。でも、主張せずにどんどん叩かれてしまっては、仕事として成り立ちませんし、続きません。相手からは見えない経費や税金などもありますし、最低ラインは自分で設定しておき、断ることもアリだと考えておきましょう。
ただし、断るときには前向きな断り方で。「お受けしたいお仕事ですが、今回都合が(条件が)合わなくて残念です。お役に立てる時はぜひご一緒させていただきたい…」というようにすれば、次につながりやすいのではないでしょうか。
仕事を受けるということは、自分のキャパを考えることと同時に、自分をどう売っていくか、どう仕事をしていくか、ひいては自分の人生をどうするか、はっきりさせることでもあります。独立したら早い段階で考えておくことをおすすめします。
ITジャーナリスト
高橋 暁子(たかはし あきこ)
書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、企業などのコンサルタント、講演、セミナーなどを手がける。SNSや情報リテラシー教育などについて詳しい。元小学校教員。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)など著作多数。『あさイチ』『クローズアップ現代+』などメディア出演多数。
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