Q:育児で約2年のブランク後の再就職活動。何から始める?
答える人/新井千晶(キャリアコンサルタント)
A:キャリアプランを立て直し、入念な準備を
再就職活動で、まず最初にやってほしいことは、自分のキャリアプランの見直しです。たとえば、子どもが2歳から6歳までは、家庭との「バランス」を大事にしたいから、時短で勤務をする。子どもが小学生になったら、好きなマーケティングの仕事に戻る、10歳になったら「責任」のあるポジションに就く…。と、長い人生の中で、そのときどきで何を大事にするか、おおよそのプランを立てておけば、迷走しなくてすみます。
また、時短で働いている期間は、空いた時間で自分のスキル向上のために是非パワーを使ってください。それも漠然とではなく、先々のビジョンとともに始めることが大切。「4年後は外資系企業のマーケティングのポジションに就くために、TOEICを800点にする」というふうに。自分のスキルが上がれば、仕事の選択肢も増えます。
もし「やりがい」を重要視した働き方を望むのであれば、パートナーとしっかり家事育児の分担を話し合い、日々のオペレーションの準備をしてください。ベビーシッターや、家事代行サービスを使うなど、自分で抱えすぎないようにしましょう。大切なのは、短期で走り疲れて辞めることのないように、準備をすることなのですから。短期で辞めて転職を繰り返すと、さらに次の企業へ再就職する際、書類選考の段階で通過しづらくなるリスクも高まります。
最後に企業選びについてですが、私のおすすめは「スーパーフレックス(コアタイムなし)+週1~2回在宅勤務OK」の企業です。最近スーパーフレックスを導入されている企業はとても多くなってきました。また在宅制度は子どもが風邪をひいたときなどに、気兼ねなく使えます。とはいえ、正社員で望む条件のところが見つからない場合もあるでしょう。そんなときは、派遣や契約社員を視野に入れるのもひとつです。
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キャリアコンサルタント
新井千晶(あらい ちあき)
株式会社イー・ウーマン 事業開発本部営業部長。国際女性ビジネス会議の企画・運営、THE BOARD(社内外の取締役、また将来の候補となるような女性エグゼクティブや経営者向けのキャリア支援)サービスの企画・運営。前職では人材業界で約15年勤務、ミドル・シニア層の転職相談やヘッドハンティングの業務を経験。女性のキャリア支援をしてきた経験を活かし、現在もひとりひとりに合ったアドバイスをしている。
●ご相談ごとは、domani2@shogakukan.co.jp までメールでどうぞ! 件名に「働く女性の質問箱」と書いてお送りください。すべてのご相談にお答えできるとは限りません。あらかじめご了承ください。