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2020.03.04

宝塚歌劇団OG【沙央くらまさん】の不思議な引き寄せ力

前回ご登場いただいた美弥るりかさんからバトンを引き継いだのは、退団して約2年の今も幅広い活躍をされている沙央くらまさんです。

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「人とのつながりを大事にしたい」。一期一会を大切にすることで意外なご縁がつながっていく、沙央くらまさんの不思議な引き寄せ力

耽美なルックスと愛あふれる人柄で、退団後も大活躍を続ける美弥るりかさんからご紹介いただいたのは、専科で重要な役を担ってきた沙央くらまさん。

月組で同じ月日を過ごした美弥さんいわく、「コマさん(沙央さんの愛称)は2期上なのですが、いろんなところに連れて行っていただきました。沖縄や温泉に行ったり。お互いファッションが好きで。コマさんは美容にもすごく詳しいんですよ! 一緒にいて笑顔になれる、ハッピーオーラをまとった方で…、大好きです!」。

男役でありながらチャーミングな魅力を放ち、おしゃれさんとしても名高かったコマさん。今の思いを、たっぷりお届けします。

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美弥さんが「大好き!」とおっしゃっていました。おふたりは本当に仲良しなんですね。

沙央さん(以下敬省略):行きましたね、沖縄旅行と温泉。美弥ちゃんと一緒だと必ず珍道中になるんですよ(笑)。趣味が合うし、お互いどんな人かわかっているので気楽なんです。彼女の方が年齢も学年も下ですが、尊敬する部分が多くて私が学ぶこともあるし、美弥ちゃんからいろいろ聞いてきてくれることもあるし。ふたりともファッションやメイクが好きで、「この人おしゃれだな」と惹かれ合ったんでしょうね。同じ組になってから一緒に買い物に行くようになって。いつか、ふたりで洋服を作りたいよねって言っています。夢ですけど(笑)。

タカラヅカ時代、コマさんのファッションは素敵と話題を集めていました。

沙央:19歳のときに、タカラヅカの先輩がルイ・ヴィトンのパーティに誘ってくださって。何もわからないし、すごい場所で人が多くて緊張するしどうしよう…と思って、ひとりでダーツをして遊んでいたときに、「下手くそだなー」と声をかけてくださったのが祐真朋樹さん(スタイリスト、ファッションエディター)だったんです。そこから仲良くさせていただいて、タカラヅカの舞台を観にきていただいたり。ちょどその頃祐真さんは『FASHION NEWS MENS』の編集長をされていて、雑誌ができるたびに私の自宅に送ってくださったり。「くらまはこんな着こなしに、こんなアクセントをつけたのが似合うんじゃない?」とか、祐真さんのアドバイスにとても影響を受けました。

コマさんのインスタを拝見していても、交友関係の広さに驚きます。

沙央:出会った人がいちばんキラキラ輝いている場に行くのが好きなんですよ。その人が、自分の本領を発揮している場所に行ったりして、どんどんご縁が深くなっている気がします。一期一会を大事にしたくて、「今度何かやりましょうね」と言ったまま何もできないのも歯がゆくて。

あと、私、引き寄せちゃうことも多いんです。「ばったり病」って呼んでいるんですけど。先日も舞台を観た帰りに真矢みきさんと歩いていたら、ちょうど祐真さんが近くにいらしてなぜか3人でお茶をして、その後真矢さんと祐真さんは別の場所でまたお会いしたそうで、そこでまたご縁がつながっていくという。周りからは「なんでそんなに知り合いなの?」と不思議らしく、しょっちゅう飲み歩いているみたいに思われることもあるのですが、「私はそういう星のもとに生まれたんだ」と開き直り、逆に紹介したりして縁を繋いでいます(笑)。

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両親が役者だったので家に役者仲間が集っていることが多く、人がたくさんいる環境に慣れていたから、人に対する興味も人一倍強いのかもしれません。(宝塚)音楽学校に入る前に通っていたのが明星学園という学校なのですが、同級生に土屋アンナがいたり、上級生に小栗 旬さんが在籍していたり、個性で自分をアピールしている人たちがいる所だったので、音楽学校に入ってからちょっと周りと感覚が違っていたのもあると思いますね。

退団された今はいろんなお仕事をされていますが、いちばん楽しかったのはなんですか?

沙央:タカラヅカのお仕事とは違うのでどれも新鮮なんですけど、以前からやりたいと思っていたのはラジオなんです。話すことがとても好きで。今、ラジオのレギュラーを2本いただいていて、1本は収録、1本は生放送なのですが、時間帯やメンバー、シチュエーションによって盛り上げ方違うので、コンセプトが違うとこんなに作り方が違うんだという面白さを知りました。

あとは映画ですね。小さい頃から、家族全員で映画のDVDを観るという習慣があったんですよ。毎週水曜日にレンタルショップに行き、私と弟で1本、両親が1本選んだものを1週間で観ていました。だから映画にもずっと出てみたかったところ、蜷川実花監督の『ダイナー』に出演が決まって楽しかったです。映画は舞台と違って、空間がもう装置になっているところ。「終わったら壊しちゃうんですよね?」というリアリティあふれる素敵な空間で、他の俳優さんたちとアクションして。アクションを全部合わせないのがタカラヅカのやり方なのですが、映像はしっかり合わせて本気で向かっていかなければいけないので最初は戸惑いました。例えば、奥田瑛二さんの顎を掴むシーンがあったのですが、タカラヅカだと「見せる」ことに重きを置いていたのですが、映像で大事なのはリアリティで。奥田さんにも「リアルに芝居をしたいからもっとちゃんと掴んで」と言われました。そんな違いを体験できたのは、とっても勉強になりましたね。

今後はどんな活動をしていきたいですか?

沙央:やはりずっとやってきた舞台は続けていきたいです。タカラヅカには17年いて、子どもから老人、王子様から悪役、女役など様々な役をさせていただいたので、今度はいろんな方達とお芝居をしてみたいなと思っています。


本当に話し上手なコマさん! 意外な出会いや、その出会いをそのままにしないコマさんの「人間力」に引き込まれました。スタッフに手土産をご用意くださったりと気遣いも素晴らしく、コマさんの周りにいろんな方が集うのもうなずけます。

Web Domani 宝塚歌劇団OG連載 沙央くらまさん コメント動画

撮影/花村克彦 文/淡路裕子

女優

沙央くらま

さおうくらま・3月3日生まれ、東京都出身。2001年に87期として宝塚歌劇団に入団、宙組大劇場公演『ベルサイユのばら2001』で初舞台を踏み、その後雪組に配属。2006年『ベルサイユのばらーオスカル編ー』で新人公演初主演。2009年バウホール公演『雪景色』で同期の早霧せいなとW主演し、2013年に月組へ組替え、2014年に専科へ移動。2016年、同期の龍 真咲の退団公演となる月組大劇場公演『NOBUNAGA/Forever LOVE!!』で初のエトワールを務める。2018年雪組大劇場公演雪組『ひかりふる路/SUPER VOYAGER!』にて宝塚歌劇団を退団。退団後は舞台をはじめ、映画やラジオ、Webの連載などで存在感を発揮している。

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