そもそも「要領」とは
「要領」という言葉には、どんな意味が含まれているのでしょうか?まずは一般的な意味や定義を解説します。どんな場面で使われるのかも一緒にチェックしていきましょう。
物事の要点・うまく処理する方法
要領とは「物事の要点」「物事をうまく処理する方法」です。つまり「要領が良い」とは、物事の重要なポイントをつかんで、手際良く対処するという意味合いで使われます。例えば、仕事で複数の業務を任されたときには、優先順位を付けて効率良く同時進行で業務をこなします。ビジネスにおいては「仕事のセンスが良い」と評価されます。
一方、「要領が悪い」とは、重要なポイントがつかめず、うまく対処できないというニュアンスで使われます。主に、仕事が遅い人や、失敗が多い人などに対して使われる表現です。
要領が悪い人の短所
手際が悪く、効率良く仕事ができない「要領が悪い人」の具体的な短所について解説します。要領が悪いことによる弱点・デメリットを把握して、改善に生かしましょう。
自分のことで手一杯
仕事が遅い人や不器用な人は、いつも自分のことで手一杯で周りに目を向けられません。その結果、周りが実践している正攻法で取り組めず、自己流のやり方をしたり、自分で解決しようとしたりして、より時間がかかってしまいます。
それは、好きでそうしているとは限りません。「周りの人が忙しそうだから頼りにくい」「1人じゃ何もできない人だと思われたくない」など、周りの環境や自分自身のプライドなどが邪魔してしまいます。
イレギュラーに弱い
要領が悪い人は、トラブルが起きたときや異例の事態に遭遇したときに、うまく順応できない傾向があります。規則性のある仕事はスムーズに進められるのに、イレギュラーなことに弱いのは、物事の本質や重要なポイントをとらえるのが苦手なため、今最優先すべきことがわからず、行動の優先順位をつけられないからかもしれません。でもそれは、こんなトラブルをこうやって克服したという経験が蓄積されることによって、次第に要領を得ることができます。まずは、常にあらゆるパターンを想定して動き、トラブルに直面したときも自分ひとりで考えて解決してみるなど、多くの経験を積んでいきましょう。
なかなか改善できない
仕事でミスや失敗が多い人ほど、同じ間違いを繰り返してしまいます。要領の悪い人は、「要点」を押さえるのが苦手な場合が多く、上司に間違いを指摘されても、「怒られてしまった」という表面上の事実に注目して落ち込むだけで、「どこがいけなかったのか」という根本の部分を理解していなかったりします。
その後も、気持ちを切り替えられないまま業務に取りかかり、またミスを連発してしまう「悪循環」に陥るケースもよくあります。失敗したときは「失敗してしまった理由」「今後どのように取り組むか」という部分をしっかり理解して、改善していきましょう。
要領が悪い人の長所
要領が悪い人はマイナスなイメージを持たれがちですが、長所もあります。弱みだけでなく強みも知って、今後の成長につなげていきましょう。
仕事が丁寧
「要領が悪い」といわれる人には、真面目で几帳面な人が多い傾向があります。一つ一つの仕事を丁寧に取り組むため、完成度が高く、その点を上司や同僚から評価されやすいのが長所です。「完璧主義」な一面もあるため、何度も作り直したり、一度つまずいたら進むまでに時間がかかったりしますが、それは「熱意」がある証拠です。
つまり、要領良く進めるコツさえつかめば、すばらしい仕事ぶりを発揮してくれる人物といえます。周りが手を抜くような場面で一生懸命取り組めることも、要領の悪い人の長所です。一見、遠回りに見えますが、地道にコツコツ進めていくやり方は、さまざまな仕事で生かせます。