中国の中秋節と同じ
中秋の名月の起源となった中国では「中秋節」を祝うのが習わしです。日本と同様に旧暦8月15日と決められているため、年によって日にちが異なります。また、日本では中秋でも祝日・休日とはなりませんが、中国では中秋節は祝日です。10月1日には「国慶節」がありますから、うまく重なれば8連休という大型連休になります。
満月が眺められるとは限らない
中秋の名月とはいいますが、その日が必ずしも満月になるとは限りません。子どもと月を見上げても、少し欠けたお月さましか見えないこともありえます。中秋の名月が満月になるとき・ならないときがあるのはなぜなのでしょうか。

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月の軌道は楕円状
旧暦は新月から満月までをおよそ15日として数えます。しかし実際のところ、月の満ち欠けの周期は一定ではありません。月によっては15日を待たずに満月となることがあれば、15日を過ぎてやっと満月ということもあるのです。これは、地球を旋回する月の軌道が楕円状であることに起因します。楕円運動をしている月は、地球に近いところでは運行が早く、遠いところでは遅くなります。そのため運行が早いときは満月が早くきますが、遅いときには満月も遅れてやってくるのです。つまり中秋の名月が必ずしも満月にならないのは、旧暦と実際の月の満ち欠けの周期が一致しないためといえます。
満月の月齢はどれくらい変化するのか
月の満ち欠けを示した数字である「月齢」の話になりますが、一般に旧暦の15日は「月齢14.0日」を含む日とされます。一方月の満ち欠け周期の平均は約14.8日です。月の満ち欠け周期の方が長いため、平均的に見ると中秋の名月は実際の日にちよりも「後」となるケースが多いと分かります。また、新月から満月になるまでの経過日数は、最大で15.6日、最小で13.9日です。ただし15日より早く満月がくることはまれで、次は2027年にこのケースが起こる予定です。
中秋の名月はどんな月になる?
2025年の「中秋の名月」は満月ではなく、翌日の7日が満月です。月齢は14.3で、満月である月齢15に比較的近い状態なので、晴れていれば美しい月を見ることができるでしょう。
「中秋の名月が満月かどうか気になる」という人は、「月齢カレンダー」を利用すると便利です。新月を0日目としてスタートし、月の変化にあわせて日が進みます。最近はスマホで見られる月齢カレンダーアプリも登場しており、見たいときにいつでも月の様相をチェックできます。月までの距離、輝面比(月を円盤に見立て、太陽が当たっている面積の割合)、月の出入り時間などまで教えてくれるので、月のあれこれを知るのに便利です。メモ機能なども付いているので、中秋の名月用に買い物リストなど作っておくこともできます。中秋の名月に向けてアプリをインストールし、準備万端整えてみてはいかがでしょうか。
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Domani編集部
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