小さな目標を決めてクリアする
人嫌いな人が人を苦手と思うのは、「人と接することに慣れていないから」というケースが少なくありません。このような場合、「人付き合いの経験値」を増やしていくことが人嫌いの解消につながります。
「人と笑顔で話せた」「自分からあいさつできた」などの小さな成功体験が、人嫌いの解消につながるケースもあります。
今まで「人が嫌い」と思って生きてきた人は、いきなり人と円満な関係を築くのは難しいこともあるでしょう。まずはできることからスタートして、「できた」といううれしい体験を積み重ねていきましょう。
人が嫌いな人に向いている仕事
人嫌いを克服しようとするのも大切ですが、人と距離を置くことが状況改善につながるケースもあります。人嫌いでつらい思いをしている場合は、無理をせずにできる仕事を探すのも1つの手。人嫌いを自覚している人でも取り組みやすい仕事を紹介します。
在宅ワーク
まずおすすめなのが、自宅で仕事が完結する在宅ワークです。仕事上のやりとりはメールやビジネスチャットで行うため、人と直接関わることがありません。仕事に関わるあらゆる作業を1人でこなす必要はありますが、「人と関わるストレスを最小限に留めたい」という人には最適といえます。
仕事としては、Webデザイナーやプログラマー、Webライターなどがあります。このほか近年は、経理や伝票整理といった事務作業を外部委託する企業も増えています。「事務経験しかない」という場合でも、在宅OKの会社を探せば、人と関わらずに働くことは可能です。
最低限の会話で済む仕事
チームを組んだり、周囲と連携したりする必要のない仕事も、比較的人と関わらずに働けます。
例えば、ひたすら端末にデータを打ち込むような仕事なら、他人と話す必要はありません。コミュニケーション能力よりも「正確さ」「速さ」などが評価されるため、人が嫌いな人には向いているといえます。
また、会社によっては、一般事務も最小限のコミュニケーションで済むところがあります。あいさつや連絡事項のやりとりは必須ですが、営業や接客ほどのコミュニケーション能力は必要ありません。
仕事もルーティンワークがほとんどなので、突発的なトラブルが発生しにくく、黙々と働きたい人に向いています。
人が嫌いな人に読んでほしい本
「人が嫌い」という思いを抱えながら生活するのは、ときに大きなストレスとなります。人との関わりに疲れたり付き合い方が分からなくなったりしたときは、本を読むと有益な言葉が見つかるかもしれません。
人が嫌いという思いが強くなったときに読みたい、おすすめの本を3冊紹介します。
今後の生き方の参考に『「人間嫌い」のルール』（PHP新書）
「人が嫌い」と思ってしまう自分がつらくなったときにおすすめの1冊です。世間一般の価値観に疑問を呈し、「本音で生きることは間違っていない」と背中を押してくれます。
ときに嘘をついたりおもねったりしても、表面上うまくやっている人が正当化されるのが現在の社会です。この本では、それができない人を「人間嫌い」と定義し、決して悪いことではないと伝えています。
本を読めば、あえて人嫌いとして生きていく上で必要な勇気や心構えを知ることができます。
精神科医が解説『人間アレルギー』(新潮社)
精神科医である著者は、「人が嫌い」という状態を「人間アレルギー」と定義しています。「集団の中にいると疲れる」「相手の良い点よりも悪い点が目につく」などに該当する人は、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
本の中では、人間アレルギーの症状やメカニズムのほか、対処法にまで言及されています。人が嫌いで、どのように振る舞うべきか分からなくなったときのよい助けとなりそうです。
嫌いの原因と向き合う『ひとを〈嫌う〉ということ』 (角川文庫)
本書では、日常的に転がっている「嫌い」の要因について、8項目の考察が記されています。「人を嫌いだと思うこと」「人に嫌われること」は、ごく当たり前のことなのだと実感させてくれます。
嫌いという感情を否定するのではなく、どう向き合っていくべきかが分かる1冊です。「人が嫌いな自分が嫌だ」とネガティブな気分になったときに読むと、ありのままの自分を受け入れやすくなります。
商品名：中島義道『ひとを＜嫌う＞ということ』(角川文庫)
▼あわせて読みたい
