「衣装をつくり直すと、新しい気持ちで漫才できるんです」
――ちなみに、漫才衣装のスーツは、どんなこだわりがあるんですか?
昴生:つくるときによってテーマが違いますね。亜生が緑で僕が茶色というのはコンセプトとしてあって、でもそれも、どんどんなくしていきたいんですよ。
亜生:チェック柄にしたり、徐々に遊びをちょっと入れていって、ふわっと抜けるというか。
昴生:テーマカラーの度合いを薄めていってるんですよ。
亜生:今後は普通の色のスーツにしてもいいし、でもまた色を戻してもいいし。
昴生:今、新しい衣装をつくっていて、もうできあがるんです。今着てるのは、ちょっとかわいらしいというか、ポップな感じでつくったんで、次はそれとは違うパターンで。で、またさらに次のやつも構想があって、いつも同じデザイナーさんなんですけど、「こんなんがいい」って、逐一連絡してますね。
▲Domani初登場時のミキさん(2018年2月号)。これはさらにひとつ前の衣装で、当時は無地を着用。初めてM-1決勝進出が決まった次の日に取材した、お互いに思い出深いインタビューでした。
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――漫才衣装は、いつもタイトなシルエットですよね。
亜生:舞台に立ったときに、ダボっとならずに、スッと見えるような感じのほうがいいかなっていう。もっちゃりしてるとね、漫才をしていてもモタモタして見えるというか……。
――ストレッチ性といった着心地には、こだわっているんですか? 漫才中は、かなり舞台を大きく動き回ることもありますが。
昴生:仕方ないんですよね、それは。破けるときは破けるし。
亜生:今着てるのは、生地が厚くて伸縮性もないんですよ。夏に着ていると暑いんで、次のやつは裏地を抜いて、もうちょっと軽いのにしようかって。
昴生:飽きてくるんですよ。漫才師って服を変えようがないから。コント師だったら衣装があるけど。「漫才衣装で心機一転」じゃないけど、またこっからもう一回っていうのがあるから、衣装をつくり直すというのは、いいきっかけではありますね。おんなじ漫才してても、違う感じに自分でもやれたりするんです、衣装が変わるだけで。自分らの気持ちの変え方でもありますね、衣装は。
――テレビでバラエティに出るときと、舞台で漫才をするときに、衣装をがらりと違えることでも、切り替えられるということですね。
亜生:そうですね。
昴生:全部変えます、僕は。眼鏡も、今は仕事用ですけど、プライベートとは変えてるし、漫才のときは靴下も変えます。もう全部変えることで、“全身漫才”の気持ちで挑めるっていう。
亜生:プライベートはサングラスかけてますしね。
昴生:(笑)。おしゃれでしょう?
亜生:やっていい人とあかん人がいる。
昴生:(笑)
亜生:おしゃれはおしゃれですけど、誰がやっとんねんっていう(笑)。
昴生:早く“やっていい人”に認められたい(笑)。
思った以上にファッションに対する、繊細なこだわりがあったミキさん。新衣装が見られるかも?な単独ライブ『ミキ漫 2021 全国ツアー』も、7月の東京公演を皮切りにスタート予定。まだまだ飛躍しそうなおふたりに、これからも目が離せません!
撮影/高木亜麗 取材・文/湯口かおり
『MIKI OFFICIAL BOOK ミキ、兄弟、東京』
ミキ/著(発行:ヨシモトブックス/発売:ワニブックス/¥2,420)
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昨年は残念ながらも中止となってしまった全国ツアー。今年は7月の東京より、全7か所にて公演予定。詳細は公式HPへ。
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お笑い芸人
ミキ
京都府出身の兄弟漫才コンビ。兄の昴生(こうせい)と弟の亜生(あせい)で2012年にコンビ結成。2016年「第46回NHK上方漫才コンテスト」優勝、2017年「M-1グランプリ2017」3位、2019年「第54回上方漫才大賞」新人賞受賞。2019年4月以降は、東京に拠点を置きながら、全国で漫才を披露している。