食事をすき間に差し入れたあとは、お茶とコーヒーが走る!?
中国語を母国語とする人からしても「どういうこと?」と思わず聞き直してしまうような言葉が航空業界には存在するということを、前回私の機内食に関する経験談を交えながらご紹介しました。
機内食を乗客のみなさんにお届けしたあとは、お待ちかね、あたたかい飲み物の時間。つくりたてのお茶とコーヒーを専用のポットに移し替えると共にCAが発するひと言、それが「走茶咖啡〜」。
「走茶咖啡 (Zǒu chá kā fēi)」は「お茶とコーヒーのサービスに行ってきます」という意味
まず、中国語で「走 (Zǒu)」は「行く、歩く」という意味、そして「茶 (Chá)」は文字通り「お茶」、「咖啡 (Kā fēi)」は日本語と少し漢字が異なるものの「コーヒー」のこと。つまり「走茶咖啡 (Zǒu chá kā fēi))」は直訳すると「お茶とコーヒーに行きます」ということ。
これ、航空会社の用語では、「お茶とコーヒーのサービスに行ってきます」という意味で使われています。
お茶とコーヒー以外にも、飲み物のサービスに行くことを「走飲料」、食事のサービスに行くことを「走餐」、免税品販売をしてまわることを「走免稅品」ともいいます。
機内という独特のスペースで行われるサービスだからこその「走 (Zǒu)」という表現。
飛行機に乗って台湾に行けるときがきたら、CAの会話にこっそり耳を傾けてみてください。
【続】
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ライター
有田 千幸
外資系航空会社のCA、建築設計事務所の秘書・広報を経て美容ライターに。ニュージーランド・台湾在住経験がある日・英・中の トリリンガル。環境を意識したシンプルな暮らしを心がけている。プライベートでは一児の母。ワインエキスパート。薬膳コーディネーター。@chiyuki_arita_official