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「トレードオフ」の意味とは?
最近よく耳にする「トレードオフ」という言葉。あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、どのような意味がある言葉か、詳しく見ていきましょう。
意味
「トレードオフ」とは、「何かを成し遂げるために、何かを犠牲にしなければならない関係」のことです。つまり、「両立できない関係性」を意味します。
「両立できない関係性」というのは、両方または複数を同時に満たすことができない関係のことです。つまり、「片方を満たせばもう片方を満たすことができない」、「何か一つを尊重すれば、他方が成り立たない」ということを意味します。
「トレードオフ」は、よく、「二兎を追う者は一兎をも得ず」と同じ意味だと勘違いされますが、「二兎を追う者は一兎をも得ず」よりも「こちらを立てればあちらが立たず」という表現のほうが、その本質を正しく言い表していると言えるでしょう。
日常では聞きなれない言葉かもしれないので、最初は難しく感じるかもしれませんが、「トレードオフ」は、実は日常でもよく見かける関係性です。「旅行に行きたいけれど、お金は使いたくない」、「健康を保ちたいけれど、日常的な運動は嫌」、「ダイエットしたいけれど、美味しいものを我慢するのは嫌」などがそれに当たります。具体的な例文を見れば、理解が深まることでしょう。以下で詳しく解説します。
日常での「トレードオフ」を例⽂でチェック
「トレードオフ」は、私たちの日常でもよく見られます。実際に例文で確認してみましょう。これらの状況に心当たりがある人もいるのではないでしょうか?
駅から近くて日当たりが良くて広くて、家賃が高くない部屋
「駅から近い」、「日当たりが良い」、「広い」は、引っ越し先を探す上では常に条件の上位に挙がる項目です。誰からも人気があり、それだけに他の物件に比べて家賃も高く設定されていることが一般的です。
このような、誰もが希望する好条件と、「家賃が高くない」ということは、「両立できない関係性」だといえます。
コンパクトで、収納がたっぷりのバッグ
女性ならこの「トレードオフ」はよく理解できるのではないでしょうか。コンパクトですっきりとしたバッグを、スマートに持ちたい。でも、スマホにモバイルバッテリー、長財布、大容量の化粧ポーチ、折り畳み傘が入るくらいの収納力も譲れない。「コンパクトで収納たっぷり」というこの2つの条件は、ドラえもんのポケットでないと両立しそうにないですよね。
仕事が楽で、時給が高い仕事
仕事の大変さと時給は比例することが多いものですが、この「仕事が楽で、時給が高い」というのは全くその逆です。例外はありますが、一般的に、「楽さ」か「時給」か、どちらかを犠牲にしないと成り立たない関係性といえます。
ビジネスでの「トレードオフ」を例⽂でチェック
日常の「トレードオフ」が理解できたら、次に、ビジネスシーンで使われる「トレードオフ」について理解を深めます。日常シーンとは違って、ビジネスでは「トレードオフ」という言葉そのものが会話に登場することがありますので、慣れておくといいでしょう。
高品質で低価格
「トレードオフ」の代表が品質と価格です。「品質」と「価格」は、一般的にはどちらかが犠牲になる関係性です。高品質を求めれば高価格になり、低価格を重視すれば低品質になります。このようなことから、ビジネスシーンでは、「商品価格と品質のバランスを保つと、トレードオフが防げるのではないだろうか」というように使われます。