“夫の前妻”の話題でライバル心に火をつけようとする義母!?
夏美さん(仮名・40歳女性)は、再婚1年目。コロナ禍での結婚だったため、両家の顔合わせもオンラインで、式や披露宴も今のところは行う予定もなく、ブライダル写真と入籍だけでセレモニーを終えました。
「お互いに再婚で、子どもは私の連れ子がひとり。夫にも前妻との間にふたりの子どもがいますが、ほとんど面会はしていなくて、養育費の支払いはしています。そんな感じの再婚だったので、コロナ禍じゃなくても簡素なセレモニーでいいよねって話していたため、義実家との付き合いもほとんどないまま結婚しました」
今の夫が実家とはベタベタした付き合いを好まないタイプだったことも、再婚の決め手だったという夏美さん。実は夏美さんは、過去の結婚で意地悪な姑に悩まされてきた経験があり、再婚にあたって夫と義実家との関係は、特にチェックしたのだとか。
「過去の結婚では、“マザコン夫×過干渉義母”という最悪の組み合わせに当たりましたから。今回は慎重にチェックして、夫がマザコンでないことに安心して結婚を決めました。けれど、このところは義母の私への態度が不満です」
ほとんど関わりがなかった義母から、頻繁に夏美さんに連絡がくるようになったのは半年ほど前。コロナ禍でなかなか会えないことから、電話やLINEをしてくるのがメインだそうですが、義母から何かにつけ“夫の前妻”と比較した話が出ることに、夏美さんは苛立ちを感じています。
「『前妻は、掃除が得意だったのよ』『前妻の洗濯物の畳み方がプロみたいだった』とか『息子の好物の○○は作ってる? 前妻は、週に1回は食卓に出していたわよ』とか、とにかく前妻を話題にしてくる義母に嫌悪感を抱いています。わざわざ前妻の話を出さなくてもいいところでも、わざととしか思えない頻度で出してくるので、ひょっとして私のライバル心を刺激して、“よき妻”になるように仕向けてる?と勘繰ってしまいます」
略奪婚でもないのに…夫から注意してもらうも効果なし
夏美さんと夫の前妻とは面識もなく、夫が離婚してから3年以上経ってから夏美さんと出会っているため、もちろん略奪婚でもありません。それなのに、意図的としか思えないやり方で前妻の話を出す義母のデリカシーのなさに辟易していると、ため息が溢れる夏美さん。
「確かに私は、家事や料理があまり得意ではありません。けれど子どももいるし、人並みにはやっていますよ。前妻はパートで働いていたみたいですが、私はフルタイム勤務なので、家事にかけられる時間も違います。いちいち前妻の話を出す義母の真意はわかりませんが、最近は、義母と話すことが本当にストレス。
一度だけ夫から義母にやめるように話してもらったんですが、その後も義母はまったく変わりません。私は、あからさまに面白くなさそうな返事をするようにしていますが、それでも義母はお構いなし。いったい、こんなつまらないことをいつまで続けるのか…、考えただけでもウンザリですね」
今では、少しずつ義母との距離を広げている夏美さん。しかし義母は、そんな夏美さんの真意に気づかないのか、あるいはわかっていてもわざとなのか、これまでと同じペースで連絡をよこしては、前妻の話題を続けているとのこと。夏美さんの場合はまだ再婚して1年ほどとのことなので、時間の経過とともに義母の前妻への関心が薄れることは期待できますが、それまでに蓄積されるストレスを思うと、一刻も早く義母に態度を改めてもらいたいですよね。聞き流すにしても限界がありますし、あまりに続くようであれば、本人から直接抗議してみてもいいかもしれませんね。
取材・文/並木まき
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