「クソババア」「ウザイ」と言われないために今からできることとは?
子育てを海に例えると、就学前が磯遊び、小学生は内海、中学生は外海に出て行き始める時だと思います。思春期になると、子どもは下手でもいいから自分の力で外海を泳ごうとします。
親の助けはいらないと突っ張りたい。しかし、まだまだ心配だから親は陸地から懸命に見守るのです。そんなハラハラ・ドキドキする思春期を、迎える前に準備しておきたい3つをご紹介します。
<1>信頼関係
何はともあれ、信頼関係の構築が最重要課題と言えます。〝信頼〟とは信じている期待を裏切らないことだと考えますが、その〝期待〟の内容は吟味が必要になります。親からの一方的な願いではなく、その子自身ができること・守るであろうことへの〝期待〟であって欲しいと思います。
また、よく聞く【親子で交わした約束を破らない=信頼関係が築ける】というのは大きな間違いです。親子でする約束は大概、親側から子どもに与えるもの。それを守れなかった・達成できなかった=信頼を裏切られたと感じるのは、子どもにフェアではありません。
むやみに人を傷つけない・裏切らない・心配をかけないなど、親子であっても平等に信頼を得ていくべきだと考えます。信頼関係は本当に毎日の積み重ねです。思春期に後悔しないためにも、上から目線でなく、一緒に積み上げる気持ちでいられるといいですね。
<2>長所の理解
子どもはいずれ親の手から離れて自立していきます。この時に子どもの助けになるのは長所だと考えます。例えば、〝頑固で自分で選んだことはやり抜く〟〝素直で周りから与えられる助言を糧にできる〟など、我が子の長所を把握し、さらに伸びるよう世界を広げてあげましょう。
また、まだまだ長所が定まらない子もいるかと思います。いろんな体験や経験をさせ、長所をたくさん作ってあげてくださいね。
<3>労いの気持ち
我が子であっても、ひとりの別人格であり、尊重する気持ちを持つことが大切です。特に親子という関係であると、親が出来たことは子どもも出来ると勘違いしがちです。〝できて当たり前・やって当たり前〟ではなく〝よく頑張ったね・お疲れ様〟の気持ちで子どもと過ごしてください。
親に尊重してもらえ、大切にされていると体感することで、情緒不安定になりがちな思春期も自信が持てたり、穏やかな心で過ごすことができると思います。
最後に…
思春期は大人になるために避けては通れない大切な時期です。身体も大人に近づくため、悩みや迷いが多発します。ぜひ、小さいうちから親子で相談ができたり、労い合える関係性を日常化してみてください。
画像/(C)Shutterstock.com
取材・文/福島孝代
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臨床心理士
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