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LIFESTYLE インタビュー

2022.01.06

TVアニメ『王様ランキング』での名演が心に響く! 声優・梶 裕貴さんスペシャルインタビューVol.1

忙しい毎日を送る女性たちに癒しを! 頑張るワーキングウーマンにご褒美を! 大人の女性誌による、大人の女性のための、大人の男性声優に特化したインタビュー連載『女は耳から恋をする』#耳恋。今回のゲストは、現在放送中のTVアニメ『王様ランキング』で主人公の腹違いの弟・ダイダ役を演じている、声優の梶 裕貴さんです!

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今回の「耳恋」ゲストは、TVアニメ『王様ランキング』での熱演が光る梶 裕貴さん!

仕事、家事、育児…毎日頑張っている女性の皆さんに、日々の疲れが吹き飛ぶようなご褒美を! そんな想いから企画がスタートした、大人の男性声優の皆さんへのインタビュー連載『女は耳から恋をする』、略して〝耳恋〟。今回は、女性誌『Oggi』とコラボレーション! 現在発売中のOggi2月号と連動して、インタビューや撮りおろしポートレートをお届けしていきます。それぞれで異なる内容・写真を掲載していますので、ぜひOggi本誌も合わせてチェックしてくださいね。

今回のゲストは、現在放送中のTVアニメ『王様ランキング』で、物語のカギを握るメインキャラクター・ダイダを演じている声優の梶 裕貴さん。主人公の異母兄弟で、王位継承権を巡って対立する第二王子という〝ヒール役〟のような立場でありながら、魔法の力で精神世界に閉じ込められ、その暗闇の中で自分自身と自らを取り巻く人々への想いを問い直していく…という非常に難しい役どころを熱演されています。

声優・梶 裕貴
▲WEB Domaniでしか見られないポートレート写真とともにインタビューをお届けします。作品と役にちなんで、小道具として王冠を準備。梶さん、王冠がまた似合うんです…!

「芝居を通して〝人間ならではの感情〟を役と共有できることが楽しい」

SNSで注目を集めたWEBマンガ『王様ランキング』が待望のアニメ化。昨年10月からTV放送や配信がはじまった同作ですが、年をまたぎ、1月からついに第2クールがスタートします。「おとぎ話のような世界観やあたたかなタッチの絵で、人間の弱さや醜さを表現していく。そのギャップは、強く心に訴えかけてくるものがありました」と作品の印象を語ってくださった梶さん。そんな梶さんが演じるダイダは、〝第一王子〟である兄に優越感や嫉妬心が入り混じる複雑な感情を抱いています。そう、まさに〝人間ならではの弱さ〟を抱えているキャラクター。
そんなダイダという役を生きる梶さん自身は、彼のことをどのように捉え、演じていらっしゃるのでしょう?

「僕は一般人なので、王族だけが抱えるプレッシャーや責任感といったものは、本当の意味では理解できていないのでしょうけれど…それでも、どれだけの理不尽と苦しみのなか生きているのかは、想像に難くありません。そんな複雑なポジションにありながら、自分が王になるんだ!と息巻く彼の人間らしい感情には、とても心惹かれましたし、同時に共感もできましたね。芝居を通して、彼と様々な想いを共有できることが楽しいです」

と丁寧に言葉を重ねていく梶さん。ゆっくりと落とされる言葉ひとつひとつに、ダイダへの気持ちの深さが感じられます。


▲写真のビジュアルも作品と役をオマージュ。真っ暗な精神世界の中で苦悩するダイダをイメージして、闇の中で梶さんが浮かびあがるような撮影に挑戦。梶さんにもそのことをお伝えすると、この通り! もがきながら自身と対峙する有様を見事に表現してくださいました。

「主人公であるボッジたちの視点からすれば…また、読者や視聴者から見れば、ビッグマウスで悪態を吐きがちなダイダはきっと〝悪〟のような立ち位置に映りがち。けれど、誰に何と言われようと、彼にとって自分は〝正義〟であり、それは演じる僕にとっても同じことです。作中、それほど多く描かれているわけではありませんが、あの年齢にして、あれほどの地位と存在感を手に入れている彼は、まず間違いなく途方もない努力をしてきたはず。〝王様になるために自分は何をすべきなのか〟ということを、まだ小さいながらにちゃんと理解し、行動できているんですよね。ダイダは確実に、王たりえる器を持った人物。そして、そのために必要な覚悟や信念もしっかりと備わっている人だと感じています」

「ダイダが本音を吐露する場面には、一種のカタルシスを感じた」

繊細かつ起伏のある感情表現に加えて、〝演じわけ〟もダイダ役として重要なポイント。というのも、第1クールの中盤から、ダイダは父・ボッス王の精神に肉体をのっとられているからです。ただダイダを演じるだけでなく、〝ボッスとしてのダイダ〟も演じなくてはならない。その〝ほぼ一人二役状態〟については「これまで積み重ねてきた演技の引き出しが活きる、非常に演じがいのある役だなと感じました」と語ります。

「アフレコ現場で、『ボッスを演じられている三宅健太さんの声の雰囲気やお芝居を極力汲んだほうがよいのでしょうか?』という質問をしたところ、『過度に意識しなくて大丈夫ですよ』とお返事をいただいて。なので、僕の中にある三宅さんのお声やボッスのお芝居というものはきちんと念頭におきつつも、あくまで〝自分が表現したいボッス〟に集中して取り組むことができましたね。もちろん、これまでと変わらず、ダイダ自身もそのまま僕が演じていくわけです。このあたりから、ようやくダイダの本音が描かれはじめたので、そこは楽しかっ…」

〝楽しかった〟と言いかけて、「それは、ダイダにとってはものすごく辛く苦しいことなんですけど」と前置きを入れた梶さん。梶さん自身の気持ちを語りながらも、演じる役の想いを忘れない。その真摯な姿勢と優しさに心打たれます。

「あの自尊心と自意識の塊のようなダイダが、なりふり構わず本音を吐露する場面には胸打たれましたね。作画や演出も相まって、アニメ史に残るシーンに仕上がっていたのではないかと。痛快なまでの駄々のこねっぷりも印象的でした(笑)。いっそ清々しいというか、心が浄化されていくというか。親子だからか、ヒリング王妃と動きがすごく似ているなとも感じました。今後、ストーリーがどのように転がっていくのか見守りつつ…個人的には、ダイダとボッスの演じ分けについても楽しみにしていただきたいですね」

声優・梶 裕貴
▲舞うように動き回る梶さんを追いかけて、エモーショナルな一瞬の表情や仕草を切り取った今回の撮影。とにかくドラマティックな動きがお上手な梶さんでした。

心に響くダイダの演技の源は、キャラクターの本質を深く掘り下げ、そしてとことん寄り添っている梶さんの姿勢にある——改めてそう認識させられる言葉の数々。これまでに放送されたストーリーには、梶さんの演技が光る名シーンが数多くありましたが、梶さんにとって特に思い入れの強いシーンはあるのでしょうか? そう伺うと「たくさんあるんですよねぇ…」と悩ましげ。「でも、やっぱりここかな!」と教えてくださったのは、第1クールのクライマックスである第9話。精神世界に閉じ込められたダイダの悲痛な叫びに母・ヒリングが気がつき、母子が大声で互いを呼び合うシーンでした。

「ダイダとヒリング親子の〝当番回〟だったこともあって、第9話はとても印象的です。それぞれがお互いを大切に想っていることは、それまでの展開でも感じられていましたが…このシーンを通して”親にとって子がどれだけ大切な存在であるか”、そして”子がどれだけ親の愛に飢えているのか”ということを再認識しましたね。ダイダはあの年齢にして、王を目指すとはどういうことかを理解し、そして覚悟を持って生きてきました。その一方で、自分すらも偽り、隠し続けてきた不安や子供心みたいなものも当然あったはず。それが、あのタイミングで爆発したんでしょうね。本来の彼が、やっとこの世に誕生した瞬間、というか。その中で叫び続けていた『母上!』というセリフには、僕もかなり気持ちが持っていかれました。弱くて強い、強いけれど弱い。ある意味、自分が構築してきたダイダ像は間違っていなかったんだと実感できたシーンでもありました。このあたりからダイダの株は上がっていく一方ですので(笑)、物語序盤で彼のことを苦手だなと感じられた方も、ぜひ応援していただけたらと!」

声優・梶 裕貴
▲【Ogg2月号掲載写真を特別に公開!】儚さと力強さが共存する瞳が印象的な一枚。Oggi2月号には、このほかにも撮り下ろしポートレートがたくさん。まだ見ていない方はぜひチェックしてくださいね。

ダイダはこれからどうなっていくのか、そして気になる物語の行方は——!? これからも『王様ランキング』から目が離せません!

★梶さんのインタビュー記事はVol.2に続きます! 来週1月13日(木)更新予定です。アニメと合わせて、こちらもどうぞお楽しみに!

TVアニメ『王様ランキング』現在大好評放送中!


©️十日草輔・KADOKAWA刊/アニメ「王様ランキング」製作委員会
【STORY】
国の豊かさ、抱えている強者どもの数、そして王様自身がいかに勇者のごとく強いか、それらを総合的にランキングしたもの、それが〝王様ランキング〟である。
主人公のボッジは、王様ランキング七位のボッス王が統治する王国の第一王子として生まれた。
ところがボッジは、生まれつき耳が聞こえず、まともに剣すら振れぬほど非力であり、家臣はもちろん民衆からも「とても王の器ではない」と蔑まれていた。
そんなボッジにできた初めての友達、カゲ。
カゲとの出会い、そして小さな勇気によって、ボッジの人生は大きく動きだす———— 。
【CAST】
ボッジ:日向未南 カゲ:村瀬 歩 ダイダ:梶 裕貴 ヒリング:佐藤利奈 ドーマス:江口拓也 ベビン:上田燿司 アピス:安元洋貴 ドルーシ:田所陽向 ホクロ:山下大輝 ボッス:三宅健太 シーナ:本田貴子 ミランジョ:坂本真綾 デスハー:下山吉光 デスパー:櫻井孝宏 オウケン:遊佐浩二
【STAFF】
原作:十日草輔 『王様ランキング』(ビームコミックス/KADOKAWA刊) 監督:八田洋介 シリーズ構成:岸本 卓 キャラクターデザイン・総作画監督:野崎あつこ サブキャラクターデザイン・総作画監督:河毛雅妃 副監督:今井有文 チーフ演出:渕上 真 メインアニメーター:大城 勝/小笠原真/藤井 望/吉田奏子 美術監督:金子雄司 美術設定:藤井一志 色彩設計:橋本 賢 撮影監督:上田程之 編集:廣瀬清志 音楽:MAYUKO 音響監督:えびなやすのり 音響効果:緒方康恭 アニメーションプロデューサー:岡田麻衣子 アニメーション制作:WIT STUDIO
公式サイト公式Twitter

声優

梶 裕貴

かじ・ゆうき/1985年9月3日生まれ。2004年、声優デビュー。『進撃の巨人』エレン・イェーガー役、『僕のヒーローアカデミア』轟焦凍役など多くの作品でメインキャラクターをつとめる。オフィシャルYouTubeチャンネルの開設、アパレルブランド「en.365°」のプロデュースなど、多方面で活躍。

撮影/倉本ゴリ(Pygmy Company) スタイリスト/SUGI ヘア&メイク/高橋 優(フリンジ) 構成/旧井菜月、福本絵里香

 

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