素顔
「素顔(すがお)」の意味は以下の通りです。
1. 化粧をしていない、地のままの顔。
2. 飾らないありのままの姿。
(小学館『デジタル大辞泉』より)
「素顔」は、化粧をしていないスッピンの状態を指します。また、テレビや雑誌で「スター選手の素顔」「アイドルの素顔」という表現を見受けることもあるでしょう。この場合は2番目の「ありのままの姿」を指します。「素面(すめん)」には、「化粧をしていない顔」という意味があるので、そちらの類語とみていいでしょう。
対義語は?
「素面」は、「酒に酔っていない状態」なので、対義語は「酒に酔っている状態」「正気ではない状態」を表します。
泥酔
お酒の場でよく耳にする言葉に「泥酔(でいすい)」が挙げられます。意味は以下の通りです。
正体をなくすほど、ひどく酔うこと。
(小学館『デジタル大辞泉』より)
足取りがおぼつかず、ふらふらになっていたり、顔が真っ赤でお酒くさいような人が思い浮かぶでしょう。その場に倒れ込んでぐったりしているような様子を「泥酔状態」と表すこともあります。
次の日に二日酔いになっていたり、昨晩の記憶がすっぽりと抜けていて、飲みすぎたことを後悔した経験がある方も多いのではないでしょうか。
酩酊
お酒に関する言葉には、「酩酊(めいてい)」もあります。意味は以下の通りです。
《古くは「めいでい」とも》ひどく酒に酔うこと。
(小学館『デジタル大辞泉』より)
酒場でサラリーマンが酔っ払っている様子をイメージする方も多いのではないでしょうか。「酩酊」は、単なる酔っ払いという意味合い以外にも、薬物や毒を摂取した状態を表す言葉でもあります。
お酒や薬物を摂取することで、大脳が軽い麻痺状態になり、自己抑制や正しい判断ができなくなってしまうのです。誇大妄想などの精神的な症状が出ることから「泥酔」よりも、やや重たい意味合いが含まれていることでしょう。
酔狂
「酔狂(すいきょう)」の意味は以下の通りです。
1. 好奇心から人と異なる行動をとること。物好きなこと。また、そのさま。酔興。
2. (酔狂)酒に酔ってとりみだすこと。
(小学館『デジタル大辞泉』より)
酒に酔って乱暴することを「酔狂」といいます。「狂う」という漢字が使われていることから、どこか常軌を逸した危険な様子が感じとれますね。飲み会などでお酒に酔って暴れ回って手が付けられなくなっているような人や、喧嘩を売る人が当てはまるかもしれません。身勝手な行動で周りの人に迷惑をかけることもありそうです。
英語表現は?
「素面」の英語表現には、「sober」が挙げられます。「sober」は「酒を飲んでいない。酔っていない」という意味なので、「素面」とほぼ同じ意味の英単語です。「be stone-cold sober」(完全な素面である)「She insisted he was sober at the time」(そのときは酔っていなかったと言い張った)のように表現することができます。
最後に
「素面」は、「酒に酔っていない、ふだんの状態」を表す言葉。お酒の席では馴染みのある表現です。「素面」では話せないことをお酒の席で話すことは、大人のコミュニケーションのひとつ、ともいえるかもしれません。普段知らない一面が垣間見れて、相手との距離がグッと縮まることも。しかし、くれぐれも「泥酔」「酩酊」状態にならないように気をつけましょう。
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