「世知辛い」の例文
分かりやすい例文をいくつか紹介するので、状況に応じてアレンジして使ってみましょう。
●勉学に励んで有名大学を卒業しても、名が知れた企業はおろか就職するのも難しいなんて、世知辛い世の中だ
●ささいなことでも批判されるようになっただけでなく、SNSでさらされるリスクもあるため、言葉選びには慎重にならざるを得ない。世知辛くなったものだ
●1人暮らしの高齢者の心の寂しさに付け込むような、世知辛い悪徳ビジネスによる被害が急増している
人に対しては、以下のように使うことができます。
●高年収なのに、今まで一度も人におごったことがないなんて、世知辛いといわれても仕方ない
●バブルの頃は羽振りがよかった彼も、今ではすっかり世知辛くなった
言い換えのできる「世知辛い」の類語
類語を知ることで、言葉の意味がより深く理解でき、表現の幅も広がります。代表的な類語を紹介するので、状況に合わせて言い換えて使ってみましょう。
「暮らしにくい」
日常会話で言い換えて使いやすいのが「暮らしにくい」です。社会の風潮や経済的な問題、人間関係などさまざまな状況で使えます。
《例文》
●都会暮らしは刺激が多く楽しいが、自分の利益のために損得勘定で動く人が多く、暮らしにくいと感じている人は少なくない
●誠実で正直な人ではなく、うそつきでも要領のよい人が得をする社会は、暮らしにくい
「嘆かわしい」
「嘆かわしい」は、悲しくて情けなく感じられることや、残念に思う気持ちを表現するときに使う言葉です。悲観的な心情を伝えたいときに使うのがおすすめです。
《例文》
●高齢の親に経済的に頼る引きこもりの子どもが増え、社会問題にもなっているのは嘆かわしいことだ
●子どもの成績が思わしくないことを、教師のせいにする親が多いのは嘆かわしい
「浅ましい」
世知辛いを「見苦しく情けない」という意味がある「浅ましい」に言い換えることも可能です。ストレートな表現で、より強くネガティブな感情を抱いているときに適しています。
《例文》
●競争社会になったことで、人の失敗を喜んだり、人の不幸を願ったりする人が増えたのは浅ましいことだ
●婚活アプリを利用して相手をだまそうとする人が絶えないなんて、浅ましい社会だ
また、以下のように人に対して使うと、「下劣」「卑しい」という卑下した批判的な表現になります。相手を不快にさせてしまうこともあるため、使う際は注意しましょう。
《例文》
●相手に貢がせるために、金持ちばかりと付き合う彼女は浅ましい
●自分の出世のために人を陥れようとするとは、なんて浅ましい人だろうか
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