それからは長男と次男で仲良くトイレに行き、おちんちんの位置がちょうど洋式便器の高さぐらいだったので、おちんちんを温かい便座の縁にちょこんとのせて、2人でおしっこをしていました。後ろから見ていると、かわいい小便小僧が2人いて、ほほ笑ましい光景でしたね。
三男と長女も、トイレトレーニングはしなかったのに困った記憶はないので、自然におむつがとれたように思います。
トイレトレーニングを始めたのになかなかおむつがとれないと、「あなたはどうしてまだおむつがとれないの!」と叱ってしまうお母さんもいるかもしれませんが、叱るのはNGです。「パンツをはきたくなったら言ってね」と声をかけて、子どもがパンツをはきたいと思うまで気長に待つといいと思います。
【ADVICE】
お子さんにトイレトレーニングで無理をさせないでくださいね。尿意を感じるようになれば、おむつにするよりもトイレでしたほうが気持ちいいですから、自然にとれるようになりますよ。怒らないでのんびりと待ちましょう。
【目次】
おねしょやおもらしをしたとき
✖︎:なんでおねしょするの!後始末が面倒でしょ!なんで漏らしたの!早く言いなさい
〇:おねしょして、気持ち悪かったね。あぁ。出ちゃったんだね
前節でお話ししましたように、わが家では子どもたちが「パンツをはきたい」と言うまで紙おむつをしていましたので、おもらしやおねしょをしたことはありません。
おねしょをすると、布団を干したり、シーツを洗濯したりとお母さんは大変ですよね。だから、子どもが尿意を感じてトイレに行けるようになるまでは、紙おむつをしていたらいいと思いますよ。
子どもがおねしょをしたときに「なんでおねしょするの! 後始末が面倒でしょ!」、おもらしをしたときに「なんで漏らしたの! 早く言いなさい!」などと叱るお母さんもいますが、排泄は生理現象ですから怒ってはいけません。
おねしょをしたときには、「おねしょして、気持ち悪かったね」、おもらしをしたときには、「あぁ。出ちゃったんだね」と、子どもの気持ちに寄り添い、優しく声をかけるといいと思います。
わが家では、4人の子どもたちがそれぞれ3歳になるまでに1万冊の絵本を読んであげました。五味太郎さんの『みんなうんち』という絵本は、「いきものは たべるから みんな うんちをするんだね」というお話です。私は、この絵本を読んだときに、生きていると必ず排泄をするのだから、おねしょやおもらしを怒ることは絶対にしない、と決めました。
人間は人生の最初、つまり誕生したら必ずおむつをします。人によっては人生の最後や入院時などにもおむつをすることがあります。うまく排泄できなかったとしても仕方がないことですから、それを怒るのは悲しいことです。
怒っているお母さんも、年をとったときにおむつをすることになるかもしれません。子どもが排泄に失敗したときに、絶対に怒らないようにしてほしいですね。
【ADVICE】
おねしょをしないように、寝る前に水を飲ませないというお母さんもいますが、寝ている間に汗をかきますから、水分をとっておいたほうがいいと思います。おねしょが心配な間は、寝るときにおむつをしたほうがいいですね。
『子どものやる気がどんどん上がる魔法の声かけ』(中央公論新社)
「東大理Ⅲに合格した3男1女」の母
佐藤 亮子(さとう りょうこ)
大分県出身。津田塾大学卒業。大分県内の私立高校で英語教師として勤務。結婚後、夫の勤務先の奈良県に移り、専業主婦に。長男、次男、三男、長女の4人の子どもを育てる。長男、次男、三男は灘中学・高等学校を経て、東京大学理科III類に進学。長女は洛南中学・高等学校を経て、東京大学理科III類に進学。現在、長男、次男、三男は医師として活躍。長女は東大医学部の学生。その育児法、教育法に注目が集まり、全国で講演を行う。『頭のいい子に育てる 3歳までに絶対やるべき幼児教育』(東洋経済新報社)ほか著書多数。
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