【目次】
パワフルに、ハッピーに生きるワーママのバイタリティの秘密とは?
仕事に家庭に、さまざまな役割を担いながら毎日を忙しく過ごすワーママ世代。「私達が日々色々な役割を持ちながら精一杯生きている中で、ときにはその役割をそっとおいて、自分に『お疲れ様』という時間をつくってほしい」と語るのは、株式会社SEAM社長・石根友理恵さん。
新卒で大手IT企業に入社し、スタートアップ企業・フリーランスを経て2017年に起業。“ココロとカラダを満たす食体験をつくる”をモットーに、デジタル発のフードカンパニーを運営。昨年2021年には“ヒーリングクラフトカクテル”という新しい価値観を提案するお酒「koyoi(コヨイ)」をリリース。
企業の社長であると同時に、5歳の娘と2人暮らしのママの顔をもつ石根さん。多忙な毎日をパワフルに、ハッピーに乗りこなす秘訣を紐解くべく、お話を伺いました。
〝平日1日のスケジュール〟
5:00 起床
5:00〜5:30 筋トレ
5:30〜6:15 家事(掃除、洗濯、夕食の下準備)
6:15 子どもを起こす
6:15〜6:45 朝食・出発準備
6:45 子どもを保育園へ
7:00〜8:30 通勤(電車では読書タイム)
8:30〜17:30 勤務
17:30〜18:45 退勤しながらメール返信
19:00 子どものお迎え
19:10 帰宅・夕食準備
19:30 夕食
20:00 子どもの英語、算数、ダンスを一緒にやる
20:30 お風呂・寝る準備
21:10 布団で子どもとおしゃべりタイム
21:30 就寝
1日中子育てと仕事でいっぱいのスケジュールに、石根さんのパワフルさが伝わってきます。しかしながら本来の石根さんは「怠け者でずっとダラダラしていたいタイプ」なんだとか! あらかじめ時間割を決めておくことで、ダラダラ時間を削減するのが多忙な毎日を乗り切るためのポイントだそうです。
貴重なひとり時間はどのように過ごしているのでしょうか。お子さんが寝静まった後は何をしているか聞くと、「一緒に寝てしまうんです…(笑)」と石根さん。ちなみに、子どもを預けてひとり時間ができたときには、必ず大好きなサウナと辛い食べものを楽しんでいるそうです。「あとは仕事するか寝ています!」と、多忙ながら充実した様子が感じられました。どんなに忙しくてもしっかりと睡眠をとるよう心がけているのも、印象的です。
「お酒のもつ“幸せな部分”を誰もが享受できるように」事業への想い
そんな石根さんが今、会社で力を入れているのは“ヒーリングクラフトカクテル”・コヨイ。上質な味わいとほどよく酔える低アルコールが特長で、毎朝はやいから深酒は禁物!というワーママにも安心の飲み物です。コヨイを生み出したきっかけについてお話を聞くと、「私にとってお酒は人と人をつなぎ、場を明るくし、またときに自分を癒やす、幸せなアイテムの一つです」と石根さん。一方で、アルコールがもつ負の面も、幼い頃から意識してきたそうです。
「私の父は早くに亡くなっているのですが、その理由の一つはアルコール依存気味だったことでした。お酒による体や心の被害は、昔も今も絶えません。『お酒の幸せな部分を享受しながら、より体にやさしいアイテムにできないか』──その答えの一つとして、だれもが飲みやすく、心地よく酔える低アルコール飲料事業を展開しています。
私達が日々色々な役割を持ちながら精一杯生きている中で、ときにはその役割をそっとおいて、自分に『お疲れ様』という時間をつくってほしい。そんな想いを込めてつくっています」(石根さん)
石根さんが毎日をパワフルに過ごすための〝私のこだわり、私のルール〟
仕事に子育てに邁進する石根さんですが、バイタリティあふれる毎日の原動力とは? 挑戦を続けていれば、それだけ壁にぶつかる瞬間も多々あるもの。そんなとき、どうやって乗り越えるのかも聞いてみると…。
「日常から当たり前のようにやっているので、“秘訣”といったものは特になくて。ただ、生活の中で意識していることは4つです。100%を目指さず、毎日自分に『お疲れ様』を言う。『このジャンルではこの人に相談』というメンターをたくさんつくる。子どもは母が仕事する背中を見ていると信じる。そして、よく寝ること。
壁というと、仕事でも育児でも毎日ぶつかっているのですが…仕事が詰まっていて時間と心の余裕がないときに、娘を強く叱ってしまうときに特に壁を感じますね。母娘2人暮らしということもあり、子どもにとっていつでも安心する存在でありたいと強く思っているのですが、怒ったときは子どもとの心の隙間を感じるし、すごく後悔します。
そのときは必ず、夜の布団の中でのお話タイムで私が怒ってしまった理由を説明して謝る、そして仲直りのハグをするようにしています。ちゃんと言葉で伝えることは意識していますね」(石根さん)
コヨイという、新しい癒し時間を提案する石根さん。仕事にも子育てにも前向きなエネルギーを注ぐ姿、そして自身の思いをしっかりと言葉にする姿が印象的でした。目標に向かって真摯に、かつ等身大に向かい合う姿勢こそが、挑戦を続ける原動力なのかもしれません。そして自分自身が忙しい毎日を過ごすワーママだからこそ、コヨイを通して多くの人たちにひとときの癒しをもたらしたいという思いが、ひしひしと伝わってきました。
最後に、もう少しだけ石根さんの〝私のこだわり、私のルール〟を深掘り。5つの質問に答えていただきました!
石根さんを紐解く5 MORE QUESTION!
──ズバリ、石根さんの強みは?
「強みは行動力、巻き込み力です。思い立ったらやってみないと気がすまない性格なので、今起業家という選択をしているのだと思います。
また、事業や育児は一人では絶対にできません。周囲に仲間や協力者がいてこそ、大きく成長できます。事業に関してはどちらかというと『本当にやばいので助けて!』という状況でお願いするのですが(笑)、みんなで同じ船にのりながら、見える景色をみんなで変えたいと思っています」
──逆に弱みはありますか?
「怠け者なことですね。家事も苦手で最低限しかしたくないタイプです(苦笑)。なので、朝の習慣化と家電製品による効率化で家事は乗り切り、時間を決めてあらかじめスケジュールに入れておくことでダラダラ時間を削っています。今一番の相棒は、ドラム式洗濯乾燥機と、電気圧力鍋です」
──人生の愛読書は?
「シェリル・サンドバーグ『リーン・イン』と、美内すずえ『ガラスの仮面』」
──今挑戦していること、挑戦してみたいことは?
「まず仕事でいうと、私達のミッションである“ココロとカラダを満たす食体験をつくる”を成し遂げること、これにつきます。そして育児でいうと、子どもにいろんな世界をみて、視野の広さをもってほしいと思っています。なので、いつか海外で子育てを行うのがひとつの目標です」
──仕事をする上で、大事にしていることは?
「一番大切にしていることは、『コトに向かう』です。会社を経営していると、日々山あり谷あり。とくにネガティブなことが続くと、苦しくなり不安にもなります。会社がなくなることさえ考えることもありました。けれどあるとき、そのマイナスな考えは個人的な感情と妄想に過ぎなくて、無駄な思考だと思ったんですよね。
ピンチのときこそ、ベクトルを“自分の不安”ではなく、成し遂げたい事業=“コト”に向けて『もっとこうしよう』という打開策を見出すことに全集中するようにしています」
株式会社SEAM CEO
石根友理恵
神戸大学を卒業後、2011年にサイバーエージェント入社。 2017年3月に株式会社SEAMを設立。和ピクルスD2C「和もん」でデジタル発のフードカンパニーに舵を切り、2021年ヒーリングクラフトカクテル「koyoi」をリリース。現在事業展開と子育て両方に四苦八苦しながらチャレンジ中。
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