「プレ更年期かも?」42歳からプチ不調を痛感
綾子さんは現在43歳。42歳になったあたりから身体のプチ不調を痛感していて、疲れやすさやダルさ、やる気のなさなどに悩みつつも、病院に行っても特に悪いところはなく、鬱々とした毎日を過ごしていたそう。
「仕事から帰宅しても、何もやる気にならなくてソファでゴロゴロ。食事を作る気力もなく、夫が帰ってくるのがわかっていてもキッチンに立つ元気がなく、デリバリーで済ませたり、家のこともやる気が出なくて、以前より掃除や片付けも後回しにすることが増えていました。子どもはほぼ毎日のように塾通いで、食事はコンビニで済ませてくれるから、つい料理をしなくてもいいか…という気持ちになってしまって。
でも夫はそういう私に文句を言う性格ではないので、甘えていたところもあって…。というか、年齢なりのプチ不調を理解してくれていると思ってしまっていました」
帰宅時間が遅くなり休日も出かけることが増えた夫に違和感
そんなあるとき、出不精だった夫が、休日に行き先も告げずに出かけるだけでなく、平日の帰宅時間も遅い日が増えたことに違和感を覚えた綾子さん。「何かがおかしい」と思い、申し訳ないと思いつつも夫のスマホをチェックしてみると、なんと浮気をしていることが発覚したのだそうです。
「薄々“もしかして?”という感じはしていたのですが、浮気相手と夫のLINEを見て、疑惑が確信に変わりました。私は家のことも家族のこともほとんどやらず、仕事に行っているか家でゴロゴロしているかという生活でしたので、どこかで『あぁ、やっぱり』という気もしましたね。
でも、浮気を知った以上は見過ごすわけにはいかないので、夫を問い詰めたのですが…」
夫から返ってきた返事は「ごめんだけど、もう君と暮らしていくのは無理だと思う」というものだったそう。浮気相手と再婚したいわけではないが、家のこともせずにゴロゴロしていて、何事も口先ばかりになっていた綾子さんに対して、愛情が完全に冷めてしまったと言われたそうです。
「かなりショックを受けましたが、私も夫への愛情に自信があるわけではないので、意外と冷静に聞くことができました。それで、これからどうしよう?となったのですが、その先の答えが出なくて今に至ります。まだ別居をしているわけでもないし、離婚の話を始めたわけではありません。
でも淡々とした毎日の中で、夫はまだ浮気をしているし、私もプチ不調を抱えている状態。このまま時間をかければ自然と夫婦仲が修復される気もするけれど、どうなんでしょう。正直なことを言うと私は今、何事にも無気力なので離婚に向けるエネルギーすらなく、とりあえず現状維持でいいかという心境なのですが、これだと何も改善しないし、どうしたものか…と思う自分もいます」
40代になって、日々の不調を痛感する女性は少なくないですよね。倦怠感や無気力など、これまで経験したことのない不調に戸惑っている女性の声も多く耳にします。不調に対して理解があると思っていた夫からの裏切りはショックも大きいでしょうし、許せるものでもないでしょう。
しかし、綾子さんご自身がおっしゃっているように「時間をかければ自然と修復できる」かもしれない可能性があるならば、心身に不調を抱えているときに、急いで結論を出す必要はないのでは。心や身体が弱っているときには冷静な判断がしにくい面も否めませんので、あえて結論を先延ばしにするのもひとつの選択肢でしょう。
取材・文/並木まき