家には〝住む人〟が表れるもの。好きなものに囲まれて、心地よく暮らす人のインテリアには、自分らしく生きていくためのヒントがありました!
PROFILE
滝沢 緑さん
ザ・コンランショップ、ミナ ペルホネンなどに勤務し、2010年に生活雑貨の店「klala」の実店舗をオープン。www.klala.net
[ 居住地域 ] 神奈川県
[ 居住面積 ] 60.74平方メートル(1LDK)
[ 居住形態 ] 持ち家。築46年の分譲マンションをフルリノベーション
[ 住宅設計 ] ハンディハウスプロジェクト
[ 家族構成 ] 夫とふたり暮らし
固定観念にとらわれない発想で、すっきり空間に
仕事で国内外の上質な生活雑貨を扱う滝沢さんの自宅は、有名な昭和のヴィンテージマンション。モノが多いという滝沢さんですが、やわらかな光に満ちた1LDKはとてもすっきり。「空間はシンプルなほうが落ち着くし、気持ちの整理もつくので、収納を多く取り、モノはなるべくしまっています」
見える場所に置く本や器は〝白系のもの〞に限定し、ティッシュボックスなどは扉付きの棚へ。無機質になりがちな白い空間を、落ち着いた色の家具や照明が心地よくまとめています。
「照明は、最も置きたいところにひとつ設置してから部屋を暗くし、明るくしたい場所に徐々に足していくといいですよ」キッチンのざるは紙袋、お米はドリンクジャー…と、入れ物と中身の組み合わせも新鮮。自由な発想の収納も、帰りたくなる空間をつくっています。
Living
もともとの2LDKを1LDKに。リビング、和室、洋室だったところがリビング+寝室に。ソファは「ハイク」で買った北欧ヴィンテージ。「ここで白湯を飲んでいるときがいちばんほっとできます(笑)」 ダイニングテーブルはジャン・プルーヴェの名作。テーブル上の照明は猿山修さんの〝自在照明〟。〝イームズ〟や〝アーコール〟などの椅子がアクセントに。
棚に置くのは「白っぽいものだけ」。雑然としがちな雑誌は床置きに。
テーブルにはいつも季節の花が。ロフトの「アクメ ファニチャー」のソファ、〝イームズ〟のアームシェルチェアや、「アスプルンド」で買った〝ハロー〟のコーヒーテーブルでスタイリッシュな雰囲気。
Bed Room
寝室とリビングの間の壁に室内窓をつくることで壁の圧迫感をなくし、家全体がより明るくスッキリ。黒の鉄格子が白い空間を心地よく引き締める。夫婦ふたりのクローゼットはたっぷりサイズ。
ベッドは結婚当初から使っている〝無印良品〟のもの。下にベッドカバーなどを収納。ベッド脇のバスケットは滝沢さんの〝ブラジャーの部屋〟!「〝下着はゆったりしまいなさい〟という母の教えをいまだに実践しています(笑)」
Kitchen
「イケア」でそろえたコンパクトなキッチン。窓の一輪挿しには甘酒などの空き瓶を使用。スツールの上のドリンクサーバーはお米や穀類入れに。
飾り棚には木工作家・盛永省治さんの木の器などを並べて。照明は〝ジェルデ〟のヴィンテージのウォールランプ。配線のないすっきりとしたデザイン。コウモリランやゴムの木の緑が白い空間に映える。
キッチンの壁には〝ツェツェ アソシエ〟のキッチンラック。ここにも白い食器だけを収納。
「イケア」のワゴンには、〝ヨナス・リンドホルム〟のカップなど細々した食器やクロスをワインの木箱に分けて収納。ワゴン横の味のある紙袋にはざるなどを入れて。
Wash Room
お風呂好きで朝晩入浴する滝沢さん。バスルーム前には低めのピッチで棚をつくり、バスソルトなどの入浴剤、重曹などの掃除用品を収納。壁のタオルウォーマーで、タオルはいつでもふかふか。
〝ディプティック〟のアロマが香る心地いい空間。洗面台回りの日用品はモノトーン系で。パッケージがばらつきがちなものは、ストックしている食品やドリンクの空き瓶に入れ替えてすっきりと。
滝沢さんのお家ルール
■ 器や雑誌、見える部分は〝白〟でそろえる
■ 家具は落ち着いた色をチョイス
■ 日用品は透明瓶に詰め替えてスッキリと
Domani6月号 「おしゃれな人の暮らす部屋」に共通するもの より
本誌撮影時スタッフ:撮影/土田有里子 構成/松田亜子