星組での思い出から健康的なマイブームまで。舞台の外でのふたりのあれこれ
11月9日に帝国劇場で幕を開ける『LUPIN 〜カリオストロ伯爵夫人の秘密〜』。古川雄大さんを主演のルパンに迎え、物語のカギとなるカリオストロ伯爵夫人を、宝塚歌劇団の元星組トップスター柚希礼音(ゆずき・れおん)さんと元宙組トップスター真風涼帆(まかぜ・すずほ)さんがダブルキャストで務めます。
柚希さんと真風さんは星組で同じ時間を過ごした仲間であり、真風さんは柚希さんの役を新人公演にて幾度も演じました。8月に行われた柚希さんのディナーショーにも真風さんがゲストで出演。おふたりの長きにわたる関係性や、思い出などをうかがいました。
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入団1年目からパワフルな歌声を響かせていた真彩希帆さん
柚希さん(以下敬称略):まず最初に出た作品のビジュアルが、カリオストロ伯爵夫人とは思えない黒燕尾だった。ただ男装の麗人ということなので、撮影時はゆりか(真風さん)も宝塚歌劇団を退団したてだったのに少しだけまろやかで。今もショートカットだけど、ちゃんと女性らしさがあるね。
真風さん(以下敬称略):男役のショートヘアは、男性に見えるように切らずに残しておく所があるんですよね。そこをぱっさり切ったらこうなりました(笑)
柚希:ゆりかには退団後に私のディナーショーに出てもらったけれど、舞台作品はこれが初めてだよね。どんな気持ち?
真風:ちえさん(柚希さん)をはじめ、在団中にお世話になった方々とまたこうしてお仕事をさせていただけるのが本当にありがたいです。コロナ禍ではちえさんに宙組の舞台を観にきていただいていたのにお会いできなかったので、今はひとつひとつがうれしいです。ちえさんの退団後初の舞台作品は『プリンス・オブ・ブロードウェイ』でしたよね。
柚希:あのときは、なにもかもがひとりだった。それまでとはガラリと変わって宝塚歌劇の外どころか海の向こうの世界で、それはそれでたくましくなったけれど寂しいこともありました。その後に『REON JACK』をやらせてもらい、少し知っている顔があるだけでも「心が溶けるわ〜」って安堵するというか(笑)。今回は、宝塚歌劇のOGの出演者も何人かいて。
真風:真彩(希帆、まあや・きほ)さんですね。
柚希:真彩さんはディズニーのヒロインのように、すごく目で語るよね。歌やお芝居がすごく上手なだけでなく、ヒロインとしてお客様の感情を引っ張っていく力がある。星組で一緒だったときの真彩さんはまだ下級生でほとんど絡んだことがなかったんだけれど、きっと公演ごとに成長して今があるんだろうね。
真風:組まわりで星組に来たときのことを覚えているんです。最下級生の子たちがカゲコーラスをしてくれていて、お稽古ですっごく大きな声が聞こえると思ったら真彩さんだったんですよ。そこからさらにパワーアップしている真彩さんと一緒にできるのは楽しみです。
写真をもっと見る柚希:ほかには、彩花(あやか)まりさん、美麗さん、政本季美さんね。
真風:私はみれたん(美麗さん)以外のふたりとは、一緒に舞台に立ったことがあります。また共演できてすごくうれしいです。
柚希:政本さんは元星組男役の湊 璃飛(みなと・りひ)さん。本名になっていて最初は気づかなかったの。つい「りっひー」って呼んじゃいそうになるんだけど「きみちゃん」ね!
真風:踊りがキレッキレですよね。
柚希:みんなと(2024年2月の)長野公演まで行きたかったな。タカラジェンヌは全国ツアーでいろんな所に行っているから、次の土地に行く前に食べるものを決めておくんだよね。で、着いたらそこに直行!
真風:名古屋と博多はとくに気合いが入りますよね。
柚希:胃腸炎になるくらい。
真風:そんなにですか!?(笑)