近日中とはいつからいつまで?
近日中とは、近いうちにという意味の語句です。しかし、いつからいつまでなのか、わからないという方もいるのではないでしょうか?日常会話ならば、おおよそのイメージで使えますが、ビジネスで使う場合には、正しい意味を理解する必要があるでしょう。
ここでは近日中の意味と読み方、近日中と一両日中の違いを解説します。
■「近日中」の意味と読み方
近日中とは、「数日以内」という意味です。しかし、「数日以内」であるとわかったとしても、具体的にいつからいつまでかは明確ではありません。使う側によっても、また受け取る側によっても、いつからいつまでの範囲が変わる可能性があることを想定しておく必要があるでしょう。
近日中の読み方は「きんじつちゅう」です。ちなみに「近日」という言葉には、ごく近い過去の日、近いうち、そのうちなどの意味があります。
きん‐じつ【近日】
1 近いうち。ちかぢか。「—中に伺います」「—公開」
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
■「近日中」と「一両日中」の違い
近日中と意味の近い言葉に「一両日中」があります。近日中が“数日以内”であるのに対して、一両日中は、“1、2日のうち”という意味です。しかし、一両日中も曖昧なところがあります。今日を含めるかどうかによって、範囲が異なるからです。
今日を含めた場合には、「明日まで」になりますが、含めない場合には、「明後日まで」という解釈になるでしょう。
いちりょう‐じつ〔イチリヤウ‐〕【一両日】
1日または2日。いちにちふつか。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
近日中をビジネスで使う際の注意点
近日中はビジネスで使う際に気を付けなければならない言葉といえるでしょう。なぜならば、前述したように、受け取る人間によって、範囲が変わる可能性があるからです。使わないほうがいい場合も考えられます。それは以下の2つの場合です。
それぞれ、使わないほうがいい理由をくわしく説明します。
・長期間になる可能性がある場合は使わない
近日中は、「数日以内」という意味であるため、明確な日時を指定することとは異なるところがあります。しかし、ビジネスにおいては、曖昧な日時の表現はできるだけ避けたいところです。
「近日中にご連絡します」とメールしておきながら、1週間近く経ってしまったとしたら、信用問題に関わる場合もでてくるでしょう。2、3日中にできない可能性がある場合は、近日中という言葉は使わないほうが無難です。
・顧客や取引先に対しては使わない
近日中は、曖昧さのある表現になってしまうため、顧客や取引先に対しては使わないことをおすすめします。期日を指定する必要がある場合には、はっきり何月何日と書くことによって、解釈のズレをなくせるからです。
あえて「近日中」という表現を使うことで、明確な日にちをぼかすやり方もあります。しかし、ビジネスにおいては信用に関わる場合もありますし、相手を不安にさせないためにも、避けたほうがいいでしょう。
近日中の例文
近日中は、日常会話でもビジネスシーンでもよく登場する語句です。日にちを特定できない場合などは、便利な表現ですが、曖昧さがネックとなる場合もあります。シチュエーションを考えて使う必要があるでしょう。