家族と友人と…普段のワインのクオリティも妥協したくない!
実は、うちの息子(22歳)はワインが苦手だったのですが、最近克服しました。
はじめてのワインは大学のサークルの飲み会で。たくさん赤ワインを飲んで頭が痛くなったらしいのです。
その気持ち。わかる。私も若い頃、同じようなことがあったから。
ワインが苦手、という人って、そんな経験がある人が多いですよね。
やっと成人した息子と一緒にワインを楽しみたい母としては、これは矯正せねば(笑)、というわけで、サンマルツァーノのワインをあてがっております。
安いからダメ、というわけではなくて、きちんとつくられたワインを知ること、これ大事!
化学肥料や農薬の使用を極力抑えながら高品質の葡萄を自社農園で作っていて、丁寧に醸造することで、酸化防止剤をできるだけ使わず、品質管理を徹底して行なっているワイナリーのワインを選んでほしい!これぞ教養だよ、と。
おいしくてヘルシーで、安定している。それに越したことはない
イタリアはその形からよく「ブーツ」に例えられますが、サンマルツァーノのワイナリーはブーツのかかとの部分、東にアドリア海、南西にイオニア海を臨むイタリア最大の農業地帯、サレント半島のプーリア州に位置します。
温暖な気候から果実味たっぷりの完熟したワインが作られるのですが、その中でも最もメジャーなブランドです。
プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリア DOP(保護原産地呼称)エリアの中心で「プーリアの豊かな風土で育てられた完熟ブドウで、新鮮な果実味を余すところなく表現すること」が、彼らのフィロソフィー。
ブーリアの土地約10㎞圏内で育てられたブドウ畑で獲れるブドウのみを使用。8月~10月の収穫シーズンには約16トンのブドウが手摘みされ、糖度や酸味のチェックの後、皮、種、実に分けられ、タンクに貯蔵されるんですって。
その後、白と赤に分けられ、発酵して樽にストック。温度18度、湿度80%で徹底管理されるそう。
テクノロジーと人の感覚の融合が織りなす安定感
先日、ワイナリーに伺ったのですが、成分をきっちりとコンピュータで計測した上で、最終的には人の感覚でクオリティコントロール。現代的でハイブリットな製造過程は、フランチェスコ・カヴァッロ社長のポリシーによるもの。
テクノロジーの進化に寄り添い、無意味な手間を省いてワインを美味しくすることに集中し、安定した味を提供するのだそうです。
「AIで作っているワインもあるけれど…」
という質問には
「人の感覚を大切にしています」
とのこと。素敵な考え方ですね。
日本未発売のスパークリング「カルチェ」(シャンパーニュと同じく瓶内2次発酵の本格派)からどっしりとした赤まで、色々な種類がありますが、どれも安定して上質、かつコスパがいいのは、最新の技術と人の感覚のハイブリットな制作過程のなせる技なのでしょう。
私が特におすすめしたいのは、日本限定の美しいボトルも話題になったロゼワイン「トラマーリ」。
「トラマーリ」は「海と海の間」という意味で、アドリア海とイオニア海に囲まれた太陽の光と爽やかな風に恵まれた、プーリアのリッチな土壌をイメージしているそう。
晴れた日は、夕方になるとイオニア海を望むビーチにベリーやピーチのような色彩豊かな夕陽が広がるのですが、「トラマーリ」のローズピンクの色調はその景色を彷彿とさせます。味はフレッシュでエレガント。海鮮や野菜のお料理とぴったりです。
もう一つはイタリア語で「彼女」という意味の「エッダ(EDDA)」。
官能的で濃厚な白ワインは、オリーブや軽めのチーズをつまみながらのアペリティーボにもぴったりだし、当然ながらアクアパッツアやトマトベースのパスタにも。
手軽に楽しむなら、トリュフの香りのポテトチップスをおつまみに。ダイエット中にはキケンだけど、おいしくてやめられない止まらない!
ワイン好きに喜ばれるのが、フルボディの赤「エッフェネグロアマーロ」。
このワインに使われている葡萄は、樹齢60年以上のプーリアの地品種「ネグロアマーロ」。ベリー系のフルーティな香りとスパイシーさを併せ持つ複雑な香り。タンニンがしっかり効いていて、絶妙な樽感と長い余韻を楽しめます。
玄人ウケするタイプで、スタイリッシュなFのマークが印象的。
カジュアルな友人とのホームパーティなら「コレッツィオーネチンクアンタ」。しっかりとコクのある赤ワインなのに3000円程度なので、お酒好きの友達と集合! というときにピッタリ。ネグロアマーロとプリミティーボがそれぞれ50%ずつ。さまざまなビンテージを掛け合わせてつくられています。
とにかく飲みやすいので、今まで赤ワインを敬遠していた人も一度トライする価値あり。
家族や友人とのパーティは、南イタリアの陽気なムードあふれる、サンマルツァーノのワインとぜひご一緒に。
書き手
下河辺さやこ
(シモコウベサヤコ):小学館ユニバーサルメディア局コンテンツ事業推進センター 編集長。「小学館 ビューティ・プロジェクト」統括プロデューサー。小学館入社後、『Oggi』、『Domani』、『AneCan』、『Precious』の副編集長を経て、一橋大学大学院でMABを取得後、事業開発を行う現セクションへ。日本テレビ系『それって実際!? どうなの課』ほかテレビ、イベント出演多数。著書に「男尊社会を生きていく昇進不安な女子たちへ」(主婦の友社)。
インスタグラムアカウント:
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