Q:転職回数が多いのは、転職に不利ですか?
答える人/新井千晶(キャリアコンサルタント)
A:5回以上は要注意! 重要なのは辞めた理由
20代では転職回数1回、30代であれば2~3回、40代で3~4回であれば、あまり心配するレベルではありません。
これは大手日系企業の場合ですが、意思決定者が50代以上の日本人男性がほとんどのため、それ以上多いと「大丈夫か? 根性ないんじゃないか? 俺の若い頃には考えられなかったぞ」なんて思われてしまいます。また、職歴の数だけで書類選考がNGになることも多いのが実情です。外資系企業の場合、ある程度実績があれば、日系ほど社数にうるさくありません。IT業界の一部の職種では職務経歴書も提出せず、現在の実績だけで(たとえばこのアプリを開発したとか、新しいサービスをつくったとか)、転職先を見つけていくケースもあります。
では、すでに職歴が多くなってしまっている場合、どうしたらいのか?
面接で転職理由を聞かれた際、辞めた理由を「他責にしない」ということです。 「自分は頑張ったのですが、上司がそれを理解してくれなくて」などの説明はほぼ間違いなく落ちます。自分勝手な正義だけ語ると、「そんな理由で辞めるのであれば、うちも続かない」と思われてしまいます。
退職をした経緯については、自分が足りなかったことも、ある程度は伝えたほうがいいでしょう。そのうえで、前社では機会がなかったけれど、次はやってみたいと思っていること(転職する企業の仕事内容)を、しっかりとアピールしてください。
最終的には企業から「あなたと働きたい!」と思ってもらえることが大切です。
キャリアコンサルタント
新井千晶(あらい ちあき)
エンワールド・ジャパン株式会社シニアコンサルタント。人材業界で約15年。現在はミドル・シニア層の転職相談やヘッドハンティングをしている。グロービス経営大学院経営学修士(MBA)。プライベートでは30代後半で結婚し、1歳の子どもを育てるワーキングマザー。
●ご相談ごとは、domani2@shogakukan.co.jp までメールでどうぞ! 件名に「働くアラフォー質問箱」と書いてお送りください。すべてのご相談にお答えできるとは限りません。あらかじめご了承ください。