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2019.03.14

空洞許さぬ、ずっしりルー! パン界のレジェンド「カトレア」のカレーパン【日本人なら食べておきたい絶品“昭和パン”】

パンブームの今、SNS映えを狙った「ビジュアル系パン」や海外発祥の「おしゃれパン」などが続々登場していますが、Domani世代に癒しを与えるノスタルジックな「昭和パン」の魅力を再確認したい! ということで、四六時中パンのことを考えている、パン好きモデル・パン野ゆりさんが厳選した、日本が誇るベスト「昭和パン」をご紹介します。

こんにちは。モデルの山野ゆりです、いや、パン好きモデルのパン野ゆりです(ついには名前にまで“パン”を入れました♡)。今まで訪れたベーカリーは数えきれないほど。最近は、年に数回は海外へも足を運び、パンコーディネーターやパンシェルジュという肩書きでパンを独自の視点で分析などしています。そんな私が、5回にわたり「日本人なら食べておきたい絶品〝昭和パン〟」を熱量高めにご紹介! 2回目となる今回は、日本が誇るオリジナル“昭和パン”の代表“カレーパン”を案内します。

▶︎【日本人なら食べておきたい絶品〝昭和パン〟】「飲めるパン」と呼びたい♡ 「パオン昭月」の生クリームあんパン

90年以上愛され続ける“昭和パン”界のレジェンド! “カレーパン”の元祖はここ「カトレア」です!

日本人なら嫌いな人はいないのでは? と言っていいほど親しまれているお食事パン“カレーパン”。その発祥店とされているのが、江東区森下に店を構える「カトレア」ということは、パン好きの間では有名な話です。


▲愛される“街のパン屋さん”的な、親しみやすい外観にほっこり♡


▲レジ奥に掲げられた“元祖カレーパン”の看板に歴史を感じます。

なんと「カトレア」の創業は明治10年。昭和2年から“洋食パン”の名で登録したものが“カレーパン”のルーツとなっているようです。まさか、戦前から“カレーパン”が存在していたとは驚きですよね。これだけ美味しい食べ物があふれかえっている現代でも愛され続けている“カレーパン”。発売当初は“衝撃的なまでのご馳走”だったであろうことは、容易に想像できます。

1日3回の焼き上がり時間は行列必至!甘口or辛口どちらかなんて言わないで、ぜひ食べ比べを♡

「カトレア」の“カレーパン”は、ラグビー型の甘口“元祖カレーパン”と、丸形の辛口“元祖カレーパン(辛口)”の2種。どちらも豚ひき肉と人参や玉ねぎなどをたっぷり投入し、肉と野菜の甘みがギュッと凝縮されたぽってりルーが特徴。甘口の黄色いルーはかなりマイルドで、子どもも絶対に好きな味。食べた瞬間に小学生の頃の給食のカレーを思い出し、脳内トリップ…懐かしさを感じさせる味わいにほっこりします♡ 

そして辛口の茶色いルーはなかなかにスパイシー!よりじっくり煮込まれたような濃厚な味わい(言うなら2日目のカレー的な)は後引く美味しさです♡ どちらも飽きのこない、いい意味で素朴な味。

今日から主食は「カトレア」の“カレーパン”(※辛口か甘口かは選べます)ですと言われても、異議なし!(笑)。ということで、おすすめをどちらか1種に絞るのは本当に難しいので、ぜひ両方買って食べ比べをしてほしい!というのが本音。ちなみにこれは私のこだわりですが、食べ比べをする際は必ず甘口から。辛口から食べるとスパイシーさが口の中に残り、甘口の醍醐味であるマイルドさをダイレクトに感じづらくなるのでお気をつけくださいませ♡


▲焼き立てが食べられるのは1日3回(7時、11時、15時)。

焼き立ての香ばしい香りを目がけて来る人で毎回混雑はするものの、袋詰めする店員さん達の機敏な対応により、回転が速いのも特徴です(当日、1個からでも予約もできます)。また、冷めても美味しいのが「カトレア」のカレーパンの魅力でもありますが、やはり揚げたてに勝る物はなし!できれば焼き上がりの時間を目指して行き、お店を出てすぐにガブリ♡ が私のおすすめ。トースターでリベイクする場合は、霧吹きなどで軽くお水を吹きかけてから焼くとカリッと感が復活。トースターがない場合は、電子レンジで20~30秒温めてみてください。

空洞を許さない!ずっしり詰まったルーに店の心意気を感じる

平均的な大きさながら、持つとその重みに驚かされるのが「カトレア」の“カレーパン”。それもそのはず、中にはルーがこれでもかとぎっしりと詰まっているのです! 

“カレーパン”の中には、割った際に空洞ができているものもあり、そういったタイプは生地とルーがそれぞれに主張してくるのですが、「カトレア」の“カレーパン”を食べた瞬間の生地とルーの一体感たるや想像を超えます! パンの厚みもしっかりあるのに、ルーのボリュームに押されて一見薄く見えがちですが、食べるとルーのぽってり感×パンのもっちり感が合わさり“むちっ”とした弾力に。これがたまらなくおいしいのです♡ 

美味しさのあまり急いで食べるからなのか…1個食べると、女性ならそこそこお腹に溜まるので、焼き立てを食べ比べする際は誰か連れて行きましょう♪(笑) 値段は甘口が1個200円、辛口が210円と良心的。それでこんなにたっぷりルーを詰めて大丈夫なの!? と、こちらが心配になるほどの大盤振る舞いっぷりです。

サクジュワっと油が口の中に広がる至福の瞬間♡ 良質な油を使っているから胃もたれ知らず

高級な植物性のサラダ油と綿実油で揚げているのという生地は、もっちりとしていながらもサクサクと軽め。カレーパンの醍醐味とも言える衣のサクサク感が、これでもかと味わえます。そして、かじった瞬間にまるでグロスを塗ったかのように潤う唇♡(笑)。

揚げているのでヘルシーとは言えませんが、「カトレア」の“カレーパン”でもたれた経験はなし! 余分な脂っぽさを感じずに食べられるのもうれしいところです。そんな、欠点の見当たらないパーフェクトな“カレーパン”は、幅広い年齢に愛される“親しみやすい”味。ひとつひとつ“元祖カレーパン”のロゴが入った透明袋に入れてくれるので、おもたせにしても格好が付きやすいのでおすすめです! お願いすれば箱にも入れてもらえますよ♪

人気スポット「清澄白河エリア」もすぐそば♪ 焼き立てカレーパンを食べ歩きがてら、お洒落カフェさがしもおすすめです

「カトレア」は都営大江戸線の森下駅から徒歩2分という好立地。私は焼き上がり前に一度お店に行って予約をしてから、近くのドトールでお茶をしてお店へ戻る…というのが定番です。おしゃれなコーヒーショップなど、何かと話題になっている清澄白河エリアからも近いので、焼き立ての“カレーパン”を頬張りながら探索しに行くのもいいかもしれません♪ 

【DATA】
カトレア
住所:東京都江東区森下1-6-10
電話番号:03-3635-1464
営業時間:(平日)7:00~19:00、(土曜・祝日)8:00~18:00
定休日:日曜・祝祭日の月曜

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構成/中島麻純(スタッフ・オン)

パンコーディネーター/パンシェルジュ/モデル

パン野ゆり(山野ゆり)

トークショーやラジオなどの出演、メディアへのコラム寄稿など、パンコーディネーターとしての活動を広げている。最近では、テキスタイルブランド「gochisou」と日本橋にある「BEAVER BREAD」とコラボレーションしたグッズを発売した他、世田谷パン祭りでワークショップも開催。また、モデル山野ゆりとしては、雑誌や広告、CMなどに出演。モデルという職業を活かし、太らないパンとの付き合い方も考案している。自身のインスタグラム@yuri.yamano でもパン情報を更新中!

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