衣替えはゴールデンウィーク明けまでに済ませたい!
桜の季節も終わり、次第に暖かい日も増えてきました。とはいえまだ朝晩冷えることも多いので、なかなか冬物をしまえないという人も多いと思います。実は、春の衣替えはゴールデンウィーク明けまでに行った方がいいことを知っていましたか?
その理由は、衣類を食べる害虫がゴールデンウィーク明けの時期から成虫になり、 衣類に卵を産み落とす可能性があるため。
産み落とされた卵は収納中に孵化して幼虫になり、衣類を食べてしまうことも。これは怖いですよね…。特に動物繊維であるウールやシルクに含まれるたんぱく質が害虫の栄養源となるので、注意が必要です。
恐ろしい事実を知ってしまったところで、今回は春の衣替えの注意点と、冬物の洗い方としまい方のポイントをご紹介します。教えてくれるのは、ライオンお洗濯マイスターの大貫和泉さん。目指せ、ゴールデンウィークまでに衣替え!
あなたは大丈夫?冬物をしまうときの7つの“NG”
まずはじめに、意外とやりがちな衣替えのNG例をチェック。
1:冬物の「しまい洗い」は、初夏に行っている
2:数回しか着ていないニットやコート、ダウンは、洗濯しないでしまっている
3:防虫剤を使っていない
4:防虫剤を衣装ケースの底や真ん中に入れる
5:冬物を衣装ケースにぎゅうぎゅうに押し込む
6:クリーニングから戻ってきた衣類を、ビニールカバーのままクローゼットにイン
7:段ボールに収納している
以上のうち1つでも当てはまるものがある人は、衣替えの方法が間違っているかも。これから紹介する洗い方、しまい方のポイントを確認してみてください。
お家で簡単に洗える!アイテム別冬物の洗い方
クリーニングに出すのが当たり前だと思っていたあんな服やこんな小物も、実は自宅で簡単に洗えるんです。おうち時間が増えている今こそチャレンジしたい、冬物の洗い方のコツをアイテム別にご紹介します。
1:ダウンジャケット・ダウンコート
ダウンジャケットやダウンコートは、襟や袖口、ポケット口、裾などが汚れやすい部分。洗う前に、これらの箇所におしゃれ着用洗剤を塗布するなどの前処理をします。
前処理が済んだら、手で押し洗い。ダウンジャケットやダウンコートはボリュームがあるので、洗濯機の洗濯槽をおけ代わりにするのがおすすめです。
干すときには、そのままハンガーにかけるだけではふっくら乾かないことがあるので注意。表面が乾いてきてから、身ごろや袖を両手で挟むようにして軽く叩きながら、中の羽毛をほぐすことでふっくらと仕上がります。
2:ニット
型くずれや縮みが心配なニットにはおしゃれ着用洗剤を使い、洗濯機の「おしゃれ着コース」で洗うか手洗いを。たとえ洗濯ネットに入れていても、標準コースだと1度でかなり縮んでしまう場合もあるので、要注意です。
3:制服・スーツ
毎日のように着る制服やスーツには、襟の汗や皮脂汚れ、袖口の鉛筆汚れ、ズボンの裾の泥はねなど、様々な種類の汚れが。洗う前に、これらの汚れにおしゃれ着用洗剤を塗布するなどの前処理をしてください。
洗うときには汚れが落ちやすくなるよう必ず上下別々のネットに入れ、洗濯機のおしゃれ着用コースで洗います。
干すときには、タオルをハンガーに巻きつけて厚みを出したり、袖口やズボンの裾に入れるとシワが抑えられるのでおすすめです。
4:マフラー・ストール
マフラーやストールは顔まわりに巻くため、ファンデーションや皮脂がつきやすいアイテム。洗う前に、汚れが気になる部分におしゃれ着用洗剤の原液を塗布して前処理をします。
洗う際にはフリンジを内側に入れ、特に汚れている部分を外側にして折りたたみネットへ。洗濯機の「おしゃれ着コース」または手洗いで洗います。
5:毛布・羽毛布団
毛布や羽毛布団は必ず洗えるかどうか洗濯表示で確認を。洗える場合は、洗濯機の取扱説明書を見て、 お手持ちの毛布や羽毛布団が洗える洗濯機か、また 「洗濯キャップ」や「洗濯ネット」が必要かどうかをチェックしてください。
寝るときに直接肌が触れる部分は皮脂や汗で汚れているので、こちらも前処理を。汚れが気になる部分におしゃれ着用洗剤の原液をつけ、キャップの底で軽くたたきます。
前処理ができたら、洗濯機の取扱説明書に従って「毛布コース」や「大物洗いコース」で洗ってください。
毛布や羽毛布団は乾きにくいため、湿度の低い晴れた日に洗濯するのがおすすめ。なるべくふっくらと仕上げたい羽毛布団は、乾燥時に軽く叩きながら中の羽毛をほぐすのがポイントです。
「数回しか着ていないから大丈夫」は危険!
1度しか着なかったからといって、ニットやワンピースを洗わずしまってしまうことはありませんか?冬でも暖房が効いた部屋にいたり厚着をしていたりすると、自分が思っている以上に汗をかいていることが。次のシーズンに出したとき「黄ばんでいてすぐに着られない!」なんてことにならないよう、1度でも着た服は洗濯をして汚れを落としてからしまうようにしてください。
次の冬に後悔しないために!収納のコツ
衣替えでは、洗濯だけでなく収納も重要です。せっかくしっかり洗濯した服、次のシーズンに気持ちよく着るためにも、収納にも気をつけて。
1:引き出し・衣類ケースは、防虫剤を衣類の上に置いて
防虫剤は、成分が気体になって下の方に広がっていきます。そのため衣類の下に入れてしまうと効果が全体に行き渡らないことに。引き出しや衣類ケースに洋服をしまうときは、必ず衣類の上に防虫剤を置いてください。
2:ハンガー収納には、吊り下げタイプの防虫剤を
スカートやパンツ、スーツ、コートなどはクローゼットにつるして収納することが多いと思いますが、 その場合は吊り下げタイプの防虫剤を使用してください。
3:ぎゅうぎゅう詰めはNG
引き出し・衣装ケース・クローゼットなどがぎゅうぎゅう詰めになっていると、防虫剤の成分が衣類へ十分に行き渡らない可能性が。さらに、衣類がしわになりやすくなったり、取り出しづらくなるという問題もあります。ある程度余裕を持たせて収納するようにしてください。
4:段ボールに収納はNG
段ボールはゴキブリをはじめたくさんの衣類の害虫が好む素材なので、衣類の収納に使用するのは避けて。密閉性の高いプラスチックなどの収納ボックスを使用すると防虫剤の効果が出やすいので、おすすめです。
5:しわを避けたい衣類は、ほかの衣類をはさんで収納
たたみじわが気になる衣類やしわを避けたい衣類は吊るして収納するのが理想ですが、スペースの都合でたたまざるを得ないこともあるはず。そんなときは、折り目部分にニットなどのしわになりにくい衣類を挟んで収納するのがおすすめ。間に挟んだ衣類がクッションになり、しわがつきにくくなります。
冬物衣料をしまうときは必ず防虫剤を!
▲特に衣類害虫に食べられやすい衣類
きちんと洗って収納したはずなのに虫食いの穴が空いてしまった…という経験はありませんか?実は衣類を食べる害虫にとっては、ウールやカシミヤ、シルクといった「動物繊維」自体が栄養源になってしまうんです。 また万が一食べこぼしの汚れが残っていると、動物繊維以外の衣類にも虫食い被害が出ることがあるので要注意。冬物をしまう際には、必ず防虫剤を使うようにしましょう。
クリーニングのビニールカバーは外して
クリーニングから戻ってきた衣類についているビニールカバー。つけたままにしておくと通気性が悪くなり、カビなどの原因に!クリーニングに出した衣類はまずカバーを外し、陰干しして水分や溶剤を十分に飛ばしてから収納してください。
なかなか時間が取れず後回しになりがちな衣替え。家族が集まるゴールデンウィークにやれば、早く終えられ一石二鳥です。休日も自宅で過ごすことが多くなっている今こそ、いつもの衣替えを見直すいい機会かもしれません。
情報提供:『アクロン』/『ソフランプレミアム消臭』
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