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ハンガーは使っていい? ニットの正しい干し方とは
ニットは平干しがベター!
ライオンお洗濯マイスターの大貫和泉さんによると、ニットは平干しがベストだと言います。濡れたニットをいつも通りハンガーに吊るして干すと、下に重みが加わって、肩や丈が伸びてしまうのだそう。
可能なら平干しネットを使用するのがおすすめだそうですが、なければお風呂のフタなどに大きめのバスタオルを敷いて、その上に平にニットを置いて干してもよいそうです。
ハンガーを使うなら重さを分散して干すこと
大貫さん曰く、どうしても竿やハンガーに吊るして干すのなら、重さの分散を意識して干すとよいとのこと。
「竿にかけるなら、そでも身ごろと一緒にかける( 1 )、ハンガー1本で干すなら、そでを上にあげる( 2 )などの工夫を。ハンガーを複数本使って、そでと胴部分を別のハンガーにかけるのも◎( 3 )。重さを分散させることで、伸びや型崩れを防げます」(大貫さん)
ニットは直射日光を避け、陰干しする
天気がいい日に外干しする際も、色褪せを防ぐため直射日光は避けたほうがいいと言われています。
洗濯家の中村祐一さんによれば、洗濯物が乾くのに重要な要素さえ満たしていれば、真っ暗な部屋でも洗濯物は乾くと言います。
「光に当てることが重要だと思う方が稀にいらっしゃいますが、乾くのに重要な要素は『温度』『湿度』『空気の流れ』のコントロールです。そのため、これらの条件さえ揃えれば真っ暗な部屋でも構いません」(中村さん)
ニットを部屋干しする場合に注意したいこと
風通しをよくして乾かす
ニットは直射日光を避けた陰干しがベストですが、どうしても部屋干しする場合は部屋の空気循環をよくすることを意識しましょう。
狭い空間に濡れたニットを乾かすと、空気中の湿度が上がってニットの水分が上手に抜けません。これによりニットがなかなか乾かず、生乾き臭の発生につながる可能性も。
部屋に湿った空気が停滞しないよう、窓を開けたり換気扇を回したりして対策しましょう。
ハンガーを使う場合は間隔をあけて干す
型崩れ防止のため、ニットは専用の平干しネットを使用することが推奨されていますが、ハンガーを使って乾かす場合は間隔をあけて風が通れるようにすることが重要です。
風にさらされている部分の水分は蒸発しやすくなるため、できるだけ風にさらす面積を広く取ることが大切。
洗濯物同士が重なり合わないよう、しっかり間をあけることが大切。
浴室に干すのも手
浴室は通常、水分の多い場所ですが、狭い空間を効率的に乾かすための換気扇が付いているので、実はニットを乾かすのにも適しています。
ただし、換気扇だけでは換気量が不十分なので、窓が付いている場合は窓を開けた状態で干すのがベター。
もし浴室乾燥機機能が付いているのであれば、温風機能を使ってより早く乾かしてみましょう。
洗濯機と浴槽が近ければ、部屋まで洗濯物を運ばずにすぐ干せますし、部屋に洗濯物が並んで美観を損ねるということもなくなるメリットがあります。
ニットがなかなか乾かないときに試したい対処法
乾燥除湿機やサーキュレーターを活用して
部屋干しや陰干しでは時間もかかるしにおいも気になる… という人は、乾燥除湿機やサーキュレーターを活用してみましょう。
花王 ファブリックケアPRの河野千絵さんによれば、早く乾かしたいなら空気がよく通る中央付近に干すのがベストで、臭い菌が繁殖しないようするには、しっかり汚れを落とす&生乾き状態を短くすることが重要なのだそう。
「ニオイ菌が繁殖しないよう、しっかり汚れを落とす&生乾き状態を短くすることが重要。部屋の隅に干しがちですが、早く乾かすには空気がよく通る中央付近に干すのがベスト。ときには家電の力もかりて、しっかり風を送り、空気を回すことも意識して」(河野さん)