スムーズな衣替えの下準備
季節の変わり目と言えば、衣替えの時期。毎回作業に手間取ってしまう人は、下準備に工夫をすればスムーズに行えるようになります。衣替えのコツ2点を解説します。
季節ごとに服を分ける
衣類は春・夏・秋・冬の季節ごとに分かれるもの。最初から季節ごとに衣類を分けて収納しておけば、グループ分けされた衣類を取り出すだけなので作業がスムーズです。
また、季節の変わり目は気温の変化が激しい時期でもあります。例えば、春夏物と秋冬物を思い切って入れ替えてしまうと、肌寒いときにコートが使えずに困ってしまう可能性が。一気に衣替えを行うのではなく、段階的に行えば気温の変化に慌てずに済みます。
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思い切って断捨離も検討
家族の人数が多いと衣類の量も増えるため、衣替えの作業に時間と手間がかかってしまいます。スムーズな衣替えをするためには、断捨離も1つの方法。衣類が少なくなれば収納棚にスペースが生まれ、整理もしやすくなります。
収納に困っている人は、襟元や袖口がへたっているものを処分したり、着用回数が少ないものをフリマやリサイクルショップなどで売ったりと、服の量を減らしてみるのがおすすめです。
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収納ケース選びのポイント
楽に衣替えをするためには、収納ケースが欠かせません。素材・形状・大きさなど、バリエーションが豊富なので、アイテムや保管環境に合わせて選ぶことが大切です。収納ケースを選ぶ際のポイント4点をご紹介します。
アイテムに合った収納を選ぶ
収納ケースは、収納アイテムに合ったタイプを選ぶと、整理や出し入れが簡単にできます。例えば、冬に着用するマフラー・手袋・タイツなどの小物は、アイテムごとにグループ分けをしてからの収納がスムーズです。
ただし、1ケースに入れるアイテムは、1グループが基本です。複数のグループをケースに入れてしまうと、探しにくくなるだけでなく、出し入れの際に衣類がごちゃごちゃになってしまいます。もし、アイテム量が多い場合は、細かくグループ分けをしてから入れるようにしましょう。1グループの衣類が少ない場合はケース内を仕切り、中身を記載したラベルを貼っておくと便利です。
積み重ねて使える「ボックスタイプ」
限られたスペースにたくさん衣類を収納したい人には、積み重ねできる「ボックスタイプ」がぴったり。かさばりがちなコートやセーターなども、まとめて収納できます。
蓋があるボックスタイプは、ホコリや虫が付きにくいメリットがあり、長期間使用しない服の収納にもおすすめです。ただし、積み重ねによって衣類が取り出しにくくなるため、着用頻度の高い衣類にはあまり向いていません。また、ボックスを折りたためるタイプなら、使わないときもコンパクトに保管できます。
高い場所への収納は「布製タイプ」
クローゼットや押し入れの上段へ収納する場合は、「布製タイプ」がおすすめです。プラスチック製や木製よりも軽量なので出し入れもしやすく、万が一手から滑ったり収納場所から落下したりしても、怪我の心配が少なくなります。
上に持ち上げることを考えて、あまり重くならないものを収納しましょう。例えば、寝具やバッグ、シーズンオフの衣類など、軽いけれどかさばりやすいアイテムを選ぶのがおすすめです。中身が見えるタイプなら、下に降ろして確認する必要がないので便利です。
厚手のコートは「圧縮袋」も活用
中綿やフェザーを使用したダウンコートは、「圧縮袋」を使うとコンパクトに収納可能です。手で袋をくるくると巻いて空気を抜くタイプよりも、掃除機や付属のポンプで空気を抜くバルブ式の方が、より強力に圧縮できます。
中には、コートをクローゼットに掛けたまま圧縮できる商品も販売されています。ただし、ウール素材やファー付きのコートは、圧縮すると型崩れしたりシワになってしまったりする可能性があるので注意してください。
また、時間が経つと圧縮袋に空気が入り込んで、膨らんでしまうケースもあります。色付きのファスナーならば、開閉部分の色が変わるため、閉め忘れの心配がありません。スライダーが付属していると、より便利です。
商品名:東和産業 圧縮袋 KP 吊るせる衣類圧縮パック ショート
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ぐちゃぐちゃにならない収納のコツ
不要な衣類を断捨離してグループ分けしても、スッキリと整理できていないと中身がわかりづらくなってしまいます。収納がぐちゃぐちゃにならないコツ2点を解説します。
中身が分かるようにラベルを貼る
衣替えのあと、急に収納した衣類が必要になり、いろいろなケースを開けて探した経験はありませんか?
そんなトラブルを防ぐため、収納ケースの外側には中身を記載したラベルを貼っておきましょう。ラベルには、誰のどんな衣類が入っているかを書いておけば、スムーズに衣類を取り出せます。
仕切りを使えば見た目もスッキリ
収納ケースから衣類を取り出す際に、周りにしまっていた衣類が倒れてしまい、中がぐちゃぐちゃになってしまったことはありませんか?アイテムに合った大きさの空き箱や板で仕切りを作れば、衣類が倒れにくくなりキレイな状態を保てます。
ジーンズやセーターといった大きいサイズの衣類は、引き出しの中に突っ張り棒を設置すると、整理がしやすくなり便利です。また、あらかじめ何のアイテムを入れるかを決めておけば、自然とケース内の整理ができます。
衣類をキレイな状態で保管するには?
衣替えでは、収納場所の掃除も大切なポイントです。ホコリがたまると、衣類にダメージが出てしまう可能性も。翌シーズンもキレイな状態で着用するためのポイントをご紹介します。
必ず汚れを落としてからしまう
衣類を収納する際は、必ず付着した汚れを落としてキレイな状態で保管します。食べ物や皮脂の汚れを放置していると、カビやシミの原因になってしまうので要注意です。
翌シーズンの衣替えで気付いてから洗濯をしても、汚れはすでに落ちにくい状態に。着用後は衣類のタグをチェックし、洗濯・ホームクリーニング・クリーニングのいずれかの方法で、清潔な状態にしてから収納してください。
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防虫剤・防湿剤を入れる
長期間の保管は虫食いやカビが発生する危険性があるため、防虫剤を活用しましょう。効果を最大限に発揮させるためには、収納ケースのサイズに合った個数を入れるのがポイントです。
防虫剤の成分は、大きく分けると「ピレスロイド系」と「非ピレスロイド系」に分類されます。ピレスロイド系は、金属以外のほとんどの素材に使用でき、臭いもありません。非ピレスロイド系は、ウールやシルクに使える「パラジクロロベンゼン」や「ナフタリン」のほか、ほとんどの素材に使用可能な「しょうのう」があります。
ピレスロイド系と非ピレスロイド系の組み合わせなら併用可能ですが、非ピレスロイド系同士の併用はできません。うっかり併用してしまうと薬剤がお互いに影響し合って変質し、シミなどの原因になるおそれがあるので、注意が必要です。また防虫剤の成分は空気よりも重いため、衣類の上部に置き、密閉度の高い収納ケースを利用しましょう。
また、湿気が気になる場所では、防虫剤と防湿剤を併用すればより安心です。
商品名:ドライペット 除湿剤 シートタイプ 引き出し・衣装ケース用 (衣類・皮製品用)
収納方法を分けてシワを防ぐ
衣類の収納方法は、畳む場合とハンガーに掛ける場合の2通りがあります。素材によって使い分ければ、型崩れやシワを防ぐことが可能です。
例えば、柔らかい素材のニットやカットソーなど、ハンガーに掛けると伸びてしまう衣類は畳んで収納します。また、畳みシワが気になるプリーツスカートやシルク素材のものは、ハンガーに掛けておくとシワが付きにくくなります。
クリーニング後クローゼットに保管する場合は、通気性を良くするためにビニールカバーを外して、不織布のカバーを使用して風を通し、ホコリが入らないようにすることが大切です。
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