名もなき家事とは
「名もなき家事」とは、料理、洗濯、掃除など名前がついていない家事のこと。例えば、トイレの掃除には「トイレ掃除」と名前はありますが、トイレ掃除とは一般的には便器や床掃除のことを指します。しかし、トイレットペーパーが無くなったのを変える、トイレットペーパーを薬局へ買いに行く、掃除するためのトイレ洗剤やお掃除シートが無くなれば補充する…これらひとつひとつには名前はついていませんよね。実はこのような「名もなき家事」が日常に溢れています。放送作家・野々村友紀子さんが出版した『夫が知らない家事リスト』でも注目を浴びました。
ワーママから共感の嵐!野々村友紀子の『夫が知らない家事リスト』が超話題です
では名もなき家事を皆さんはどのように感じているのでしょうか。
【質問】名もなき家事の負担は大きいと思いますか?
●アンケート結果●
「よく当てはまる」…38.3%
「当てはまる」…33.3%
「ほとんど当てはまらない」…14.2%
「当てはまらない」…14.2%
※アンケートは30~45歳の日本全国の有職既婚女性を対象にDomani編集部が質問。調査設問数10問、調査回収人数110名(未回答含む)。
名もなき家事の負担が大きいと回答した人は、全体の約7割にも上ります。
負担が大きいと思う〝名もなき家事〟
1:消耗品の替え
「シャンプーなどの詰め替え」(40代・熊本県・子ども1人)
「玄関などにある消臭剤の交換」(30代・神奈川県・子ども2人)
「歯ブラシ、キッチンのスポンジなどを新品に交換する」(40代・福岡県・子ども1人)
「満タンになったゴミを処理して新しい袋を設置する 」(30代・岡山県・子ども2人)
「トイレットペーパーの補充」(30代・東京都・子ども1人)
「加湿器の水の補充、お掃除ランプがついたら掃除をする 」(40代・東京都・子ども1人)
「電池交換」(40代・千葉県・子ども1人)
「タオルの交換」(40代・東京都・子ども1人)
「冷蔵庫の中の在庫管理」(40代・福岡県・・子ども1人)
「ポットにお水を足す」(30代・東京都・子ども3人)
「お風呂や洗濯機の月一の洗浄」(40代・北海道・子ども1人)
「調味料などの詰め替え補充」(40代・東京都・子ども1人)
「排水口のネットを変える」(30代・大阪府・子ども1人)
2:育児関連
「子どもの保育園の準備」(30代・東京都・子ども1人)
「放課後、子どもの友達が家に遊びに来た時の対応」(40代・千葉県・子ども2人)
「子どもの宿題をみる」(40代・佐賀県・子ども1人)
「子どものリクエストにこたえる」(20代・東京都・子ども1人)
「寝かしつけ」(40代・東京都・子ども2人)
「学校関係の書類書き」(40代・山梨県・子ども1人)
「毎朝、子どもの髪の毛を結う 」(40代・東京都・子ども1人)
「習い事の送迎」(40代・東京都・子ども3人)
「朝、子どもを起こす」(40代・東京都・子ども1人)
「水筒準備」(30代・東京都・子ども1人)
3:片付け
「家族が出しっぱなしにしたものをしまう」(30代・東京都・子ども1人)
「宅配荷物の梱包の片づけ 」(40代・福岡県・子ども2人)
「生協で届いた商品を冷蔵庫などに入れて箱をまとめる」(40代・千葉県・子ども2人)
「洗い終わったものを食器棚に片付ける」(40代・東京都・子ども2人)
「子どもが散らかしたおもちゃを片付ける」(40代・神奈川県・子ども1人)
「子どもが脱ぎ散らかした靴を揃える 」(40代・東京都・子ども2人)
4:ゴミの処理
「ゴミの仕分け」(40代・東京都・子ども2人)
「ゴミの日に各部屋のゴミを集め、それぞれのゴミ箱に袋をセットする」(30代・東京都・子ども1人)
「ゴミ箱自体の掃除」(40代・千葉県・子ども2人)
「宅急便の段ボール箱などを縛って捨てる」(40代・福岡県・子ども2人)
「ペットボトルのラベルはぎ」(30代・大阪府・子ども2人)
「ビン、カンなどの予洗い」(40代・東京都・子ども2人)
「重要書類をシュレッダーにかける」(20代・東京都・子ども1人)
どうしたら旦那が家事をやってくれる?ワーママの救世主、野々村友紀子さんのアドバイスは…
5:毎日行わない家事
「ガスコンロ周りの掃除や換気扇掃除など」(30代・東京都・子ども2人)
「断捨離」(40代・千葉県・子ども1人)
「結露取り」(40代・青森県・子ども2人)
「衣替え」(30代・石川県・子ども2人)
「夏用、冬用布団の取り替え」(40代・東京都・子ども2人)
「子どもがサイズアウトした洋服の片付け」(40代・東京都・子ども1人)
「カビ取り」(40代・東京都・子ども1人)
「テレビ裏、トイレの配線など普段目にしない場所の掃除」(40代・千葉県・子ども1人)
6:水回り
「排水溝の奥にあるゴミ取り」(30代・東京都・子ども1人)
「洗濯機のフィルターのホコリ取り」(40代・千葉県・子ども1人)
「浴室の水滴拭き」(40代・東京都・子ども1人)
7:献立
「献立を考える」(30代・神奈川県・子ども1人)
「食事のバランスを考える」(40代・東京都・子ども2人)
8.洗濯
「洗濯物の仕分け」(40代・東京都・子ども3人)
「洗濯物の予洗い」(30代・神奈川県・子ども1人)
「洗濯物の取り込み」(40代・兵庫県・子ども2人)
「洗濯物を畳んで、各々のクローゼットにしまう」(30代・東京都・子ども1人)
「家で洗えないものはクリーニングへ持っていく」(40代・埼玉県・子ども1人)
「アイロンがけ」(30代・神奈川県・子ども2人)
9:買い物
「子どもの学用品の買い出し」(40代・東京都・子ども1人)
「食材の買い出し」(30代・東京都・子ども2人)
「お中元やお歳暮の発送」(30代・奈良県・子ども2人)
「消耗品の買い出し」(30代・群馬県・子ども1人)
10.お茶をつくる
「お湯を沸かしてまたお茶を作る」(30代・東京都・子ども1人)
「麦茶を作る」(40代・東京都・子ども2人)
これ以外にも「名もなき家事」は山積みのよう。「植木の水やり」、「時間配分を考えてあげる」、「郵便ポストの確認」、「ペットの世話」、「ベッドメイキング」、「カーテンの開け閉め」などの答えもありました。
名もなき家事の負担を減らす方法とは?
読者の皆さんはどのような方法で名もなき家事を減らしているのでしょうか。
家族それぞれがやる
・「簡単なことは子どもに任せる」 (40代・大阪府・子ども2人)
・「自分でできることは自分で!と宣言した」 (40代・鳥取県・子ども2人)
・「食べたものは自分で片付けてもらう」 (40代・福岡県・子ども2人)
・「子どもにも、ついでにここもやってときちんと伝える」 (30代・広島県・子ども3人)
・「普段あまり手をつけない場所の掃除は夫にお願いして自分の負担を減らすようにする」(30代・茨城県・子ども3人)
・「自分だけがやらないように、遠慮せず頼む」 (40代・熊本県・子ども1人)
やらなくてはならない家事の数は絶対数あります。それに対して家族でどれだけ分担できるかが鍵となるようです。食器の片付けや、脱いだ洋服の片付け、カーテンの開け閉めなどは子どもに任せたり、買い出しなどは夫に頼むなど工夫が見られました。
頑張りすぎない
・「細かいところは気にしない」 (30代・東京都・子ども2人)
・「完璧を目指さない」 (40代・兵庫県・子ども3人)
誰かと比較をして完璧を目指すのではなく、手抜きできるところは手抜きをし、 時間のない平日にするのではなく、人手も時間もある週末に回すなど、ひとりで抱え込まないように努力しているよう。
時短になるアイテムを使う
・「食洗機やロボット掃除機などハイテク家電に頼ってる」 (30代・佐賀県・子ども2人)
・「雑誌やネットの記事を読んで、時短になるようなアイデアを探す」 (40代・愛知県・子ども2人)
ながらでやる
・「ながら掃除を心掛けている」 (40代・茨城県・子ども1人)
・「負担のないようにながらでこなす 」(40代・兵庫県・子ども1人)
仕込んでおく
・「ゴミ箱の下にゴミ袋を入れておく」 (40代・愛知県・子ども2人)
・「ステマを貼ってホコリが溜まったら、ステマを張り替える」 (40代・神奈川県・子ども2人)
このほかにもこんな意見が!
「諦める」、「物を増やさない」、「後回しにしない」、「スケジュールを立てる」、「日々の掃除以外は年末年始までやらない」、「捨てることをためらわない」など、自分なりのルールをお受けているようです。
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お願いできる家事は、家族にお願いする。ひとりで抱え込まず、「名もなき家事」を家族に「手伝い」ではなく、「自分の役割」として認識してもらうのがよいのかもしれません。
構成・文/福島孝代
写真/(C)Shutterstock.com
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