Netflixで独占配信中の人気韓国ドラマ『愛の不時着』が大ブーム中!〝主人公のリ・ジョンヒョク(ヒョンビン)がカッコよすぎる!〟〝男の中の男、こんな完璧な男性がこの世にいたらいいのに〟、と世界中の女性を虜にさせています。
どうしたら、こんなに素敵な男性になるの? どうやって育てたら、惚れ惚れする男に育つの?と思う、ワーママも多いはず。
そこで、ベストセラー『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』でおなじみの黒川伊保子先生に惚れ惚れするいい男の育て方について取材。連載でお届けします。
Q.そもそも、圧倒的な包容力があって、責任感、正義感、思いやりもあるリ・ジョンヒョクのような男のコに育てられますか?
実は、うちの息子、性格はリ・ジョンヒョクみたいなんです。
幼い頃から、私を守って、エスコートして、甘やかしたおしてくれてます。
仕事もうまく行かず、家事も片付かなくて、罪のない息子に八つ当たりしたときも、「おいらは、ママに抱きしめてほしいだけなんだ。掃除なんてしなくていい、大丈夫、大丈夫、ママはいるだけでステキなんだよ」と抱きしめてくれました。
子どもの時から今に至るまで、荷物を持ってくれ、エレベータの扉を開けてくれ、レストランの席には、私より先には座らない。自分の森を持っていて、自力で山の家を建てるし、射撃もするし、バイクにも乗るタフさと、女性に対するジェントルさが共存しています。
今、彼の甘やかしの第一ターゲットは、およめちゃん。ずっと彼女を見つめ、ご飯を作って食べさせ、彼女が喜ぶイベントを次々と考えつき、世間の荒波から精一杯守ってあげてます。
息子は、一から自分で育てられるので、ママ次第で、リ・ジョンヒョクのような素敵な男性に育てることは可能ですよ。
▲Netflixオリジナルシリーズ『愛の不時着』独占配信中!
人間はしてもらったことしかできない
ヒトは、結局のところ、してもらったことしかできない。
だから、息子には、自分がしてほしいことをしてきました。
信頼に応え、愛を伝えることは、まずは、親が見せてあげないとね。
赤ちゃんの時は、彼が泣いたら、全力で駆け付ける。
彼が傷ついたときは、一緒に悲しむ。
「素敵」「愛してる」「生まれてきてくれて、ありがとう」は、降るほど言いましたね。
その刷り込みが効いて、彼は、私やおよめちゃんに何かあったら、全力で駆け付けてくれますよ。
もちろん、一緒に悲しがってくれる。
夕べも、足をぶつけて「痛い」と声を上げた私のところに、全力で駆け付けてくれました。
おかげで、今週はダンスのレッスン禁止令が出ましたけど。
赤ちゃんのときから、毎晩、「大好き、愛してる」と言っていたら、いつの間にか、毎晩それを言ってくれるように。
今は、およめちゃんにそれをしてます。
誰の目も気にしないで、降るように言ってます。
私が彼に対して、そうしてきたから。
嫉妬? ぜんぜんないです。
だって、自分の作品だもの。
基本的に男のコは、甘やかすことだと思いますよ。
されたことがないのに、どうして、できます?
ただし、憧れ目線を忘れないで。
彼のいいところに着目し、「あなたって、素敵ね。愛してるわ」のように。
彼のダメなところを指摘し、本人がやるべきことを代わりにやってあげたりする過干渉ではなく。
失敗しないように、先へ先へと気を回して、小言を言いながら、結局やってあげちゃう過干渉は、確かにダメ男子を作っちゃいます。
脳が欲する前に手っ取り早く答えをもらい、無駄な失敗をしないと、脳は戦略力を養うことができないから。
過干渉ではなく、スイートな甘やかし。
難しくはないはずです。
自分がしてほしいことを、してあげればいいだけだから。
取材・文/宮原まりこ
黒川伊保子
㈱感性リサーチ代表取締役社長。1983年奈良女子大学理学部物理学科卒業。コンピューターメーカーに就職し、人工知能エンジニアを経て、2003年現職。「男女の脳」のとっさの使い方の違いを発見、その研究結果を元にした『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』がベストセラーに。他著書多数。
男脳、女脳の違いがわかる本書は、人がなぜわかりあえないのか、男女がどうしてすれ違ってしまうのかの人類最大の謎に迫ります。特に子育て中のワーママが読むと、わかりあえないコミュニケーションによるストレスの軽減になるのでおすすめです。