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なぜかかとはガサガサになりやすい?
かかとはなぜガサガサになってしまうのかを考えたことがありますか?理由を知ることで、対策やケアがしやすくなります。どのような理由があるのか見ていきましょう。
体の末端は血流が滞りがち
手足などの体の末端は、もともと血流が滞りやすい部位。「お風呂に入って体が温まっても、手足がすぐに冷えてしまう」「暖房で部屋は温かいけれど、手足が冷たい」という悩みを抱えている人もいるのではないでしょうか?何らかの理由で血流が滞ると、肌のターンオーバーが正常に行われません。いつまでも新しい肌に生まれ変わらず、古い角質が蓄積されるため、かかとの皮膚がどんどん厚くなりガサガサになってしまうのです。
皮脂腺がないから
かかとや足の裏には、皮脂腺がありません。皮膚の潤いは、皮脂腺から分泌される皮脂が皮脂膜を作ることで保たれています。かかとや足の裏には皮脂腺がないため、もともと乾燥しやすい部位なのです。長時間、靴を履いていると足がべたつくこともあり、皮脂腺がないことに疑問に感じる人もいるかもしれません。しかし足がべたつくのは、皮脂ではなく汗腺から分泌される汗が原因です。
体全体を支えているから
かかとや足の裏は、体全体を支えているところ。立ったり歩いたりするときに、衝撃・圧力・摩擦などさまざまな刺激を受け続けている部分でもあります。皮膚は刺激を受けると、皮膚を守るために厚みが増して固くなる性質が。この皮膚の厚みが、角質層です。角質層が厚くなり水分が不足すると、角質層が衰弱しガサガサしたり、ひび割れたりするのです。かかとのガサガサが気になり、保湿クリームを試してもなかなかよくならないという経験がある人もいるかもしれません。厚くなった角質には水分が浸透しにくいため、保湿しても十分に潤わずガサガサが改善しないこともあるのです。
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かかとのガサガサを放っておくとどうなる?
秋・冬になると素足を見られることが少なくなるめ、かかとのケアがおろそかになってしまう人もいるのではないでしょうか?しかし、ガサガサの状態を放っておくと症状を悪化させることもあります。どのような症状が起こり得るのかを把握しておきましょう。
タコやウオノメができる
かかとのケアを怠っていると、タコになってしまう場合があります。タコは摩擦や圧迫などの刺激を受け続けることで、一部の皮膚の厚みが増し硬くなる症状です。皮膚が少し黄色味を帯びているのが特徴。角質層に芯ができるウオノメになることもあります。ウオノメは厚くなった角質が皮膚の下に向かって食い込んだ状態。つまり、芯は角質が硬くなって固まったものなのです。タコはほとんどの場合痛みを伴わず、痛みがあった場合でも比較的軽いものですうが、ウオノメは圧迫されると痛みを感じます。ウオノメは芯の部分が深くなると立ったり歩いたりする度に芯が刺激され、場合によっては強い痛みを伴い、生活に支障が出ることもあるため注意が必要です。
(参考:イボとミズイボ、ウオノメとタコ─どう違うのですか?─ – 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会))
痛みや出血を伴うことも
かかとの乾燥が悪化すると、皮膚にひびが入って割れてしまう可能性があります。割れ目ができると治るまでに時間がかかりケアが大変です。症状によっては強い痛みや出血を伴う可能性もあり、痛みが大きくなると歩くのがつらくなるということになりかねません。自然と痛みのある部分をかばうような姿勢になり、腰・膝・足の付け根などに必要以上の負担が掛かるケースもあります。そうなってしまうと、かかと以外の部位にも影響を与えてしまう原因に。また、ひび割れを放置するとその部分から雑菌が入り込んでしまい、中には皮膚科で治療を受けなければ治らないような状態になることもあるため、日々のケアが大切です。
かかとのガサガサの原因とは?
かかとがガサガサになる原因は、一つではありません。さまざまな原因が重なって引き起こされていることもあります。主な原因をチェックして、自分の症状に当てはまるかどうか確認してみましょう。
ターンオーバーの乱れ
肌のターンオーバーが乱れ正常に行われないことも、かかとが荒れる原因の一つ。肌のターンオーバーとは、皮膚細胞が作られてから古い角質が排出されるまでの一定のサイクルのことを表します。肌のターンオーバーが乱れ、古い角質がいつまでもはがれ落ちずに蓄積されることで、かかとが硬くなってしまうのです。肌のターンオーバーが乱れる主な原因は、血行不良。生活習慣・加齢・ホルモンの乱れ・運動不足などさまざまな要因で起こります。
水分不足による乾燥
体の水分の多くは飲食物から吸収されますが、必要な水分が得られないと、体が乾燥しやすくなります。特に体の末端にあるかかとは水分が届きにくいため、乾燥しやすい部位。夏場は冷房などによって、室内が乾燥しやすくなります。素足で過ごすことも多いため、皮膚の水分量が低下し潤いが足りなくなることで乾燥するのです。冬場は暖房で空気が乾燥し、またホットカーペットやこたつなどの熱が直接肌に触れることで、皮膚の水分が奪われやすい環境となります。そのため、乾燥対策をしっかりしていないと、皮膚が乾燥しガサガサになりやすいのです。
雑菌が繁殖している
雑菌の繁殖による場合も、角質が厚くなったり硬くなったりすることがあります。例えば、白癬菌(はくせんきん)が原因の水虫は、足に発症することの多い感染症です。水虫というと痒いイメージがありますが、中にはほとんど痒みを伴わない「角質増殖型」というタイプがあり、かかとが硬くなる原因になっていることも考えられます。ただし、水虫は最初からかかとにできるわけではありません。もともと指の間などに発症した水虫が徐々に足全体に広がり、かかとにも進行してしまっている状態です。ひび割れと区別が付きにくいため気付かない人も多いですが、足全体が粉を吹いたようにカサカサしているのが特徴。放っておくと水虫がどんどん進行し、治療が困難とされる爪水虫になる可能性もあるため、早急な処置が必要になります。独自の判断でケアをすると悪化させてしまうリスクもあるため、皮膚科で診断してもらうのがおすすめです。
(参考:白癬(水虫・たむしなど) Q1 – 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会))
体に不調がある可能性も
足専用の保湿クリームなどで肌に潤いを与えても改善しない場合は、体の不調が原因かもしれません。例えば、もともと胃腸の弱い人は飲食物を吸収する力が弱いため、必要な潤いが十分に得られない場合があります。体力がなく虚弱体質の人なら、血行不良などにより十分な潤いをかかとにまで届けられないというケースも。ホルモンバランスの乱れなどが原因で、肌のターンオーバーの正常に行われず、潤いが不足していることも考えられます。こういった体の不調は外からのケアでは改善しにくいため、体質改善をするなど違うアプローチが必要に。
かかとのガサガサをケアする方法
タコやウオノメなどのトラブルを避けるためにも、早めのケアが大切です。症状を治す方法は、以下の4ステップ。やり方だけでなく注意点も紹介していきますので、確認してから行いましょう。