日本人が台湾で小学校に通う場合の選択肢
1. 日本人学校(日本語)
2. インターナショナルスクール(英語)
3. 公立現地校(中国語)
4. 私立現地校(中国語 or 英語+中国語)
このように現地校の中にも様々なタイプの小学校があり、今回はその中でも4.の私立現地校についてご紹介したいと思います。
私立現地校のバイリンガルコース
私立現地校の中にはバイリンガルコースといって、中国語と英語の二言語で授業を行う学校があります。午前の授業は中国語、午後からは英語という風に、日々二言語で各種教科の学習を行い、学校生活の中で母国語である中国語だけでなく、第二外国語である英語まで習得できるというもの。
バイリンガルコースの英語は非常にレベル高いそうで、留学経験のない小学生でも問題なく英語を話している子に複数会ったことがあり、台湾の英語教育のレベルの高さにとてもびっくりしました。
バイリンガルコースでは宿題は、各教科中国語からの宿題と英語からの宿題、2つが出されるようで、低学年から宿題の量は山盛りなんだそう。
国を挙げて重要視される“英語能力”
台湾の国語は北京語ですが、国の危機意識は高く、英語力を身につけた国民が国際競争力に繋がると考えているため、2001年から小学校でも英語が必修化され、国民の英語能力向上が重点課題の一つとなっています。台湾では「バイリンガル国家計画」として英語教育を強く打ち出しているため、このようなバイリンガルコースやインターナショナルスクールが数多く存在するのかもしれません。
未来人材の育成を目指した「実験学校」
もう一つ面白いタイプの小学校をご紹介します。
既存のカリキュラムにとらわれないオルタナティブ教育を実践する「実験学校」が、現在台湾で増えています。学校であるか否かに関わらず、実験的に教育を行い、自由で創造力を伸ばす未来人材の育成を目指し、今までの学校にない教育スタイルです。
現在長男はこのタイプの小学校に通っています。国語と算数、英語の他に、工作や演劇、茶道、音楽、書道、料理、農耕、2週間に1回の登山など、体験型の科目が多くあり、授業開始/終了のベルもありません。実験学校の中には教科書のない学校もあり、生徒は自主的に興味を持って学ぶ力を身につけています。
▲工作
▲茶道
▲料理
▲農耕
▲登山
教育熱心な家庭の多い台湾にはこのように様々なタイプの学校があり、選択肢が複数あるのはとても良いと感じます。お母さんとお子さんだけで台湾留学をし、小学校から海外の学校で学ばせている日本人家庭も目にします。
ライター
神谷知佳
台湾で2児(ともに男児)の子育て真っ最中。国際線CA→大手スポーツメーカーの人事を経て台湾移住。現在はフリーランス人事として仕事と育児のバランスを模索中。