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EDUCATION 教育現場より

2021.05.25

ゆるい?キツい?メルボルンの私立中学お受験事情

 

第3回目となる連載はメルボルンで私立中学お受験真っ最中の我が家から、メルボルン/オーストラリアの私立中学校やお受験の現状をリポートします。

Text:
山崎ジュン
Tags:

高い授業料も納得⁈中学校でも専門学校レベルの設備で学べます

連載第3回は我が家のタイムリーなネタでもあるメルボルン/オーストラリアの私立中学受験についてお話したいと思います。いま現在、小学6年生の息子は公立のインターナショナルスクールへ通っていますが、中学からは私立に移行。子供の学校選びはそれぞれご家庭のご意向・ご意見があると思いますが、我が家の場合は、息子のやる気スイッチを上手くリードしてくれそうな環境や普段の授業のクオリティとバラエティさ、生徒1人1人の勉強の理解度や進学のサポート体制、校舎のファシリティやアフタースクールの充実度、そして、この先また他の国へ引っ越す可能性が大であることなどを考え私立に決定。今まさに希望の学校へ最終手続きしている最中です。

私立中学の学費の相場は日本円で年間だいたい200万〜高いところで600万円。学生ビザで入学する留学生扱いだとさらに授業料が上乗せされます。為替の影響で割安だからと中国本土や香港からの留学生もたくさんいます。

オーストラリアの私立中学は、受験といっても小学3.4年生から進学塾に通う日本と比べると、かなりのんびりゆったり。実際の入学試験も点数で切り落とされるペーパーテストはほぼなく、学校側が生徒の現時点の学力を知るための学力試験や短い自己紹介文、そして面接がある程度(もちろん全て英語)。その面接も親子で紺のスーツを着て挑むようなかた苦しいものでなく、子供と親が英語をきちんと話し、理解できるか、意思疎通ができるかチェックするというのが実際に私が体験した印象です。

息子が受験校に試験の一部として提出した自己紹介文。この他にオンラインでの学力テストと対面式の面接がありました。面接は親ではなく子供中心に面接官が質問。長く考えこまず、リズムよく英語で質問に答えられるとポイント高そう。

住むエリアにもよりますが、ここメルボルンにも私立信仰のような風潮は確実にあり、祖父母や自分が代々通ってきた現地私立校に子供を通わせたいと考える親御さんも多数実在。そして、その人たちは出産直後から我が子の名をその学校に登録します。メルボルンに越してきた2年半前、現地の先輩ママからオススメされたある私立校に問い合わせると、息子の学年の中学入学はその時点で1万人待ちだから無理と言われ…。がーん。これはメルボルンになんのルーツも知識もない私たちのような駐在家庭には不利過ぎる現実。

現地生枠が無理なら海外留学生や特待生枠という手もありますが、かなりお安いところで年間最低200万円強はするメルボルンの私立校、それが留学生だと年間100万円以上上乗せ、特待生は高校レベルの数学やプロを目指す楽器演奏技術が要求される難関。それでも中国本土や香港から受験し移住する親子が後を絶ちません。オーストラリアの私立と聞くとピンとこないかも知れませんが、ほとんどの学校は3Dプリンターやグラフィックアート、バイオリンやチェロの授業があったり、ホテル並みのフィットネスジムやプールなど最新設備を完備。近年、イギリス留学が人気を集めていますが、オーストラリアの私立学校が人気急上昇する日もそう遠くないかもしれません。

先日息子と一緒に行ったクラシックコンサート。キャンドルライトだけを灯した幻想的な空間で親子2人でショパンを満喫。メルボルンは大人も子供も気軽にクラシックやオペラ、アートが楽しるのが魅力です。

スタイリスト&エディター

山﨑ジュン

本誌をはじめとする女性誌やカタログ、ブランドディレクターとして活躍。約3年前より、アメリカ人の夫の転勤を機に海外に移住、現在はオーストラリア・ メルボルンに居を構える。ウェブライターとしての活動も。インスタグラム@hellojun style もチェック!

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