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2024.11.08

「デマンド」ってどんな意味? ニーズやオンデマンドとの違いとは

「デマンド」とは、「こうあれば便利だ」、「こうなればいいのに」という人々の欲求を指す言葉です。消費や福祉、IT、印刷など、さまざまな分野で使われる言葉でもあります。本記事では「デマンド」の意味や「ニーズ」、「オンデマンド」との違いも併せて紹介します。

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Summary

  • 「デマンド」とは「こうなればいいのに」という人々の欲求を表す言葉
  • 「デマンド」と似た「オンデマンド」は「要求があればすぐに」という意味を持つ
  • 「デマンド」の類語には「需要」や「リクエスト」などがある

最近よく耳にする、「デマンド」という言葉。「オンデマンド配信」を利用して、動画を視聴したり、ITやマーケティングの分野でよく使っているという方もいらっしゃるかもしれません。「デマンド」は、業界によって意味合いが若干異なることもあるため、シーンによってうまく使い分けてみてください。本記事では、「デマンド」の意味や使い方、業界ごとの意味などを解説します。

「デマンド」の意味とは?

まずは、「デマンド」の意味を説明します。

意味

辞書で調べてみました。

デマンド【demand】
需要。要求。請求。
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

「デマンド」は、英語の「demand」に由来する言葉です。「こうあれば便利だ」、「こうなればいいのに」という人々の欲求を指します。

「デマンド」という言葉を最近よく耳にするようになったのは、製品やサービスを供給する企業サイドの主張よりも、それらを利用する顧客サイドの要求に耳を傾ける、近年のマーケティング指向によるものだと考えられます。「デマンド」は、このような流れを受けて、改めて注目されるようになった概念であると言えるでしょう。

身近な生活の中でも、「デマンド」という言葉は使われています。近年、福祉の分野で盛んに導入されているのが、自治体の運営で狭いエリアを走る「オンデマンドバス」です。例えばアプリなどで、乗車時間と場所、目的地を入力して予約すると、AIが自動生成したルートにより、乗り合い客を拾いながら効率的に目的地まで運行します。

電車や路線バスだとかえって遠回りになったり、時刻表とは時間が合わない場合もありますよね。「オンデマンドバス」は、タクシーよりも低料金で、特定の範囲内の移動に便利であることがメリットといえるでしょう。

また、「デマンド」はよく「ニーズ」という言葉と混同されますが、「ニーズ」は「なくてはならないもの」、「デマンド」は「あったらいいなと感じるもの」という違いがあります。「デマンド」は、より成熟した社会で必要とされる概念ともいえるでしょう。

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(c) Adobe Stock

各業界におけるデマンドの意味や使い方

続いて各業界における「デマンド」の意味を見ていきましょう。医療業界・IT業界・電力業界など分野によって、若干意味合いが異なりますので、把握しておくといいですね。

医療業界

医療業界における「デマンド」とは、患者さんの肉体的・精神的な要求を指します。足が痛むから痛みを緩和したい」「痛みからくる不安をなくしたい」などの患者自身が望んでいることとも言えますね。医療の目的は、症状や病気の改善であるため、患者の要求をヒアリングし、どのような治療で症状を改善していけばいいかを考えていきます。

不調を抱えている患者の「こうなったらいいのに」という事情を考慮した治療法を考え実行しなければ、根本的な解決は難しいと言えるでしょう。

IT業界

IT業界は、さまざまな「デマンド」に対応しやすい分野だと考えられます。インターネットを利用すれば、お客様の「こういうものがあればいいのに」「こうなったら便利なのに」という要望をすぐに形にすることができますよね。

例えば、今では当たり前のように利用されるようになった、youtubeなどの「オンデマンド配信サービス」は、「スマホで簡単に動画を視聴できればいいのに」「一般人でも、作成した動画を公開できればいいのに」という要望が形になったサービスと言えるでしょう。AIの普及により今後は一層、IT業界における「デマンド」の幅が広がりそうですね。

電力業界

電力会社では、「デマンド値」という言葉が使われています。「デマンド値」とは、「30分間に消費された電力の平均値のこと」。仮に30分を1コマとすると、1日(24時間)の中に48コマになります。さらに1か月間(約30日間)では、1,440コマ(48コマ×30日間)になる計算です。

この1か月間の中で、30分デマンド値が最も高かったコマの値が、その月の最大デマンド値(最大需要電力)としてカウントされ、電気料金に影響するとされています。

診察

(c) Adobe Stock

「デマンド監視装置」とは?

「デマンド」という言葉が使われているものに、「デマンド監視装置」というものがあります。

「デマンド監視装置」は電力業界における言葉ですが、使用する側にも関係する言葉です。「デマンド監視装置」によって電気の使用状況を24時間監視し、デマンド値(電力会社の基本料金を取り決める基準となる値)を抑えることで、節電・省エネ・コスト削減を目的としたものです。

「デマンド」と「オンデマンド」の違い

「デマンド」と似た言葉に「オンデマンド」というものがあります。「デマンド」と「オンデマンド」の違いは、「デマンド」が「要求」という意味であるのに対し、「オンデマンド」は「要求があればすぐに」という意味で使われます。インターネットを利用したオーダーに応じたサービスに使われることが多い言葉です。

また、「オンデマンド」は、「需要に応じて」という意味でも使われます。例えば「オンデマンド印刷」は、小ロットの印刷が必要な時に利用されるもので、「必要なものを、必要なだけ、必要なときに」という意味合いになります。逆に「オフセット印刷」は、商業印刷にも利用されているポピュラーな印刷方法で、版を用いて印刷するものです。

「オフセット印刷」は品質が均一です。また、大量に印刷する場合は「オンデマンド印刷」よりも低価格で印刷することが可能です。「オンデマンド印刷」と「オフセット印刷」、この2つの特徴を理解すれば、印刷方法の選択で迷うことはないでしょう。

「デマンド」の使い⽅を例⽂でチェック

実際に、「デマンド」の使い方を例文でチェックしていきましょう。

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