「その場限りでなく、その後を見越した着回せるアイテム」がマイルール
仕事がらみの会食や、プライベートでは七五三、卒入園・卒入学、保護者会といった子供の行事、親戚との会食など。ライフスタイルの変化とともに、以前よりもややかしこまったシーンできれいめな格好が必要になってきた、そんな働くママの方も多いですよね。
スタイリスト渡辺智佳さんもその一人。結婚、出産を経て家族で参加する行事が増えてきたこともあり、以前よりもきちんとしたおしゃれを意識する機会が多くなったそう。
【スタイリスト渡辺智佳SNAP】
「4月の入園式は、プリーツブラウスを主役にスティックパンツできれいめに」
「義両親や親戚とお食事や、この4月は息子の入園式があったりと、家族で参加するイベントは増えましたね。オケージョンにも着られる服が増えそうです。
オケージョンというとその場に映えるアイテムを選んでしまいがちですが、それだと1度きりになりがち。それはもったいないので、普段使いにもできる着回し力の高さは絶対条件。そのためには、自分のワードローブをきちんと把握し、自分らしいテイストの延長戦上でオケージョンに映えるアイテムを選ぶのがおすすめ。私の場合、スタイリストという職業柄普段はカジュアルなので、デニムやカジュアルボトムに合わせやすいものを念頭に選ぶようにしています。
「4月に行われた息子の入園式に向けて、あちこちでネイビーのブラウスを探し結果たどりついたのがこちら。”コラム”のブラウスは、すっきりとしたバンドカラーで裾のプリーツが程よい華やかさ。昨年は即完していた人気アイテムです。入園式では”ユニクロ”のスティックパンツに合わせ、その後の普段使いではデニムでカジュアルに着こなす予定。”ネブローニ ”のパンプスは甲のカッティングと意外と珍しいネイビーに惹かれて。オケージョン仕様にぴったりです」。
また実は重要なのが小物使い。かっちりとしたレザーのトップハンドルバッグやプレーンなパンプスを持っておくと、それだけで普段よりもスペシャル感のあるきれいめな着こなしに。値は張りますがハイブランドのクラス感は圧倒的。子どもの行事はこれからも続くので、今後を見据えて名品を揃えておくのもおすすめです」。
ネックレス¥15,400(ココシュニック〈ココシュニック オンキッチュ〉) ブラウス/私物(COLUMN) パンツ/私物(UNIQLO) バッグ/私物(ヴァレクストラ) 時計/私物(シャネル) 靴/私物(ネブローニ)
【LOOK1】「ジャージーのセットアップ」なら、オケージョン以外のデイリーにも着回せる
「ネイビーという知的カラーの魅力はスタイリストとして熟知していたつもりですが、実際に子供の行事を経験し始め、改めてネイビーコーデの万能さに開眼。仕事からプライベートのおでかけ、子供の学校行事まであらゆるシーンに映えるネイビーのセットアップはやはり着回し力が大切です。その点、薄手のジャージーは着心地の良さと、きちんとしつつこなれ感もあるリラクシーな素材感が優秀。”コグ”のトップスはデニムで着崩したり、スカートはカジュアルなトップスで着回したりと単品使いも可能で、かなりおすすめです」
プルオーバー¥20,900・スカート¥33,000(マルティニーク ルコント ルミネ有楽町〈コグ ザビッグスモーク〉) ピアス¥23,100・ネックレス¥92,400(ココシュニック) 時計¥41,800(シチズンお客様時計相談室〈シチズン エル〉) バッグ¥35,200(アバハウスインターナショナル オンラインストア〈ロウェル シングス〉) 靴¥95,700(ビームス公式オンラインショップ〈ルパート サンダーソン〉)
【ITEM1】「シャリ感素材のセットアップ」は今どきの着映え感がオケージョン向き
「シャリッとした素材のものは、軽やかながら印象的な華やかさを持ち合わせているのでオケージョンにぴったり。上下のセットアップだとより着映えるので、一つあるとかなり重宝します。ダークカラーもいいけれど、より素材の軽やかさを楽しめるのはベージュのような明るい色。ボリュームスリーブのふんわり感がアクセ要らずの華やかさを出してくれます」
ブラウス¥26,400・パンツ¥22,000(ル フィル ニュウマン 新宿店〈ル フィル〉)
【ITEM2】困ったらリボンやボウタイブラウスの「フェミニントップス」に頼るのが間違いなし
「私自身も部分プリーツのブラウスを買い足したように、1点投入するとしたら顔まわりが即華やぐフェミニントップス一択。手持ちのパンツに合わせるだけでコーデがサマになる手軽さも魅力ですよね。嬉しいことに今は甘コンサバブームなので、多種多様なフェミニンブラウスが選び放題。襟をギュッと寄せたようなブラウスや、大きめのボウタイが華やかなギンガムチェックのシャツなどで、華やさを取り入れてください」
ブラウス[左]¥38,500(THIRD MAGAZINE) [右]¥25,300(ヴェルメイユ パー イエナ 青山店〈ヴェルメイユ パー イエナ〉)
「1度限りにならない、その後の普段使いを考慮したアイテム選びがオケージョンには大切」とスタイリスト渡辺さん。手持ちのワードローブと自分らしいテイストを把握した上で買い足し、これからのオケージョンを楽しんで下さい。
撮影/谷口 巧(Pygmy company/人物)、坂根綾子(静物) スタイリスト/渡辺智佳 ヘア&メーク/後藤若菜(ROI) モデル/小濱なつき 構成/松崎のぞみ
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