雪組と花組のハイブリッドのトップスター。そんな壮 一帆さんと望海風斗さんが語る雪組の魅力とは?
来年(2024年)は、宝塚歌劇に雪組が誕生して100年を迎えます。そのプレイベントとして、雪組出身のレジェンドたちが集結して素敵なショーで魅せる『Greatest Dream』が10月に開幕。雪組の歴史を振り返りつつ、時代ごとに印象に残る楽曲やシーンを厳選し、全幕宝塚歌劇の楽曲で構成する、ファンにとってはたまらない公演です。
もちろん、雪組の歴代トップスターやトップ娘役も数多く出演予定。今回は、今から3代前にトップスターを務めていた壮 一帆(そう・かずほ)さんと、先代トップスターの望海風斗(のぞみ・ふうと)さんにご登場いただき、雪組についてやタカラジェンヌのころのことを語っていただきました。リラックスしたおふたりの空気を感じてください。
写真をもっと見るともに、花組を経て雪組でトップスターに就任した壮さんと望海さん。別の組を経験しているからこそ見える、雪組の魅力を教えていただきました。おふたりが考える「雪組ってこんな組」とは?
壮さん(以下敬称略):この取材の前に、現役の和希そら(かずき・そら、雪組男役)ちゃんと対談していていたの。そらちゃんも宙組から雪組に組替えしてきたから、「雪組ってどんな印象だった?」っていう話になって、それを聞いて「あ、私も同じ印象だったな」と思ってね。そらちゃんの話と共通していたのが、他の組から雪組を見るとアットホームなイメージだったの。ちゃんと上下関係はあるんだけど、いい意味での緩さというか遊びがある感じ。
望海さん(以下敬称略):たしかに私もそんな印象で、朗らかさを感じていました。でもちょっと職人ぽいところがあったり。
壮:うん、質実剛健なところね。というのを組替え前に感じていたんだけれど、実際に雪組に行ってもそのままの印象だったな。
望海:私は雪組に組替えするとなったときにイメージがちょっと変わり、男役さんが近寄りがたい雰囲気でなんとなく怖かったんですよ。たぶんあのころの雪組は、硬派な作品が多くて黒髪の前髪が筋で額に垂れている人がいっぱいいたからだと思うんですけど。
壮:あはは。前髪を垂らすの好きだよね、雪組(笑)
望海:そうなんですよ。日本物が多いからみんな黒髪で、ちょっと前髪が長めで、額にこう…。怖いというか影がある、みたいな。
壮:ちょっとダークなね。
望海:そうです。だから私が組替えしても、そんなにすぐには打ち解けてくれないんじゃないかな、と思ってしまって。でも組替えしてみたら本当に面白い人たちばかりで、そこはガラッとイメージが変わりましたね。
写真をもっと見る壮:わかる。りーしゃとかりーしゃとかりーしゃね(笑)。帽子をかぶってもあの前髪はあるからね。
(※りーしゃは雪組男役の透真かずきさんの愛称)
望海:絶対額にシケがあるじゃないですか、みなさん。れいちゃん(朝風れいさん)とか。
壮:(朝風さんは)生粋の雪組だからね、それ、間違ってないね(笑)。シケは好みだなー。私はかゆいから苦手だったけど。