石井杏奈さんがなりたいのは、愛犬か今田耕司さん!?
現在25歳。30代に向かってゆっくりと大人への歩みを進める俳優・石井杏奈さん。11月からスタートするKAAT 神奈川芸術劇場プロデュースの舞台『SHELL』では高校生役を演じます。25歳の今、どんなことを思い感じているのか。自身の青春時代や、これから先のことなど様々なお話をうかがってきました。
――今回の作品に対して最初の印象は
最初に台本を読んだときにとても不思議な世界観だなと感じ、1回現実のものと捉え全く別物として読みました。その後もう1回読むときに自分と重ね合わせたり、私が演じる希穂について色々なことを考えました。ファンタジーだからこそ描ける成長物語であり、絆、友情、家族、親子、恋愛…全ての要素がこの作品の中に入っていて、ファンタジーというフィルターを通して、それぞれの要素がより一層強くなっているんだと感じました。
写真をもっと見る――希穂を演じる上で大事にしていることは
まだ稽古は始まってないのですが(取材は9月上旬)、稽古が始まるにあたり私が希穂として大事にしていきたいのは、いろんな要素をもっている人物だからこそどこか達観してる部分があると思うんです。ですが、高校生らしさや、希穂らしさはずっと忘れないようにしたいなと思っています。芯が強いところや、周りをよく見ているところ、自分の意見を述べられるところなど、そういった希穂らしさは常にもっていたいですね。
――不思議な世界が描かれている青春ファンタジー作品ですが、石井さんにとっての印象深い青春の思い出は
E-girlsですね。中学生からずっと E-girlsとして活動していたので、学校ではあまり行事に参加できませんでしたが、E-girlsで過ごした時間は今改めて振り返ると本当に青春だったなと思います。
――特に思い出に残っていることは
たくさんあります! とても忙しくて寝る時間もあまりなく、地方を飛び回っていた時期もありました。中でもツアーのことは忘れられないです。アリーナツアーをやらせていただいて、舞台に立って大きな歓声を浴びたことはとても幸せな経験だったなと思います。
――年齢も性別も違ういくつもの人生を、いくつもの顔をもって同時に生きる特異な人々が登場する摩訶不思議な世界が描かれている作品ですが、石井さんご自身が自分以外の顔をもつとしたらどんな人生を生きたいですか?
自分以外だと…自分の飼っている犬! どんな目線でどういうことを思うのか知りたいです。あとは、友人が最近出産したんです。同じ年の友人がお母さんになることがとても不思議な感じがしますが、彼女は母親として毎日葛藤して、成長してという日々を常に送っているので、その友人にもなってみたいです。あとは誰だろう。でも、どんな方でもなってみたいです。あ!芸人の今田耕司さん! 以前、舞台でご一緒させていただいてお父さん役だったので、今もお父さんみたいな存在なのが、今田さんは頭の回転も早く、お話もとても面白いですし、どんな脳みそなんだろう?と思うので、ぜひ今田さんとして生きてみたいなと思います。
――先ほど、まだ稽古は始まってないって先ほどおっしゃっていましたが、共演者のみなさんとの顔合わせは済んでいますか?
岡田(義徳)さんはとは共演させていただいたことがあり、秋田(汐梨)さんとはこの間、ビジュアル撮影でご一緒しました。ほかのみなさんは初めましてなので、とてもドキドキしています。同世代の方が多いので、仲良く和気あいあいといい作品を作れたらいいなと思います。
――仲良くなろうと思ったときにご自分から距離を詰められるタイプですか?
全然!完全に受け身タイプなんです(笑)。でも今回の舞台は10 月から 1 ヶ月間稽古して、 11 月から本番と期間も長め。高校生の役ですし、仲のいいクラスメイトという設定だからこそ、自分から話しかけて内側からみんな仲良くなれたらいいなと思っています。