コミットメントの意味・定義とは

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ビジネスシーンやニュースで見かけることの多い「コミットメント」は、どのような意味を持つ言葉なのでしょうか?元となった英語の意味と、ビジネスでの一般的な使い方を紹介します。
「約束」「公約」などの意味を持つ英語
コミットメントは、英語で書くと「commitment」です。英和辞書を見ると、commitmentにはさまざまな意味があることが分かります。
com・mit・ment
/kəmítmənt/
[名](◆頻度では 3 が多い)
1 [U](罪・過失を)犯すこと,犯行.
2 [U](刑務所や病院などへの)収容,収監,投獄;[C]《法律》拘禁状,収
状(mittimus).
2a [U]委託[委任](する[されている]こと),付託行為[状態];(法案の)委員会付託.
3 [C][U](…への/…するという)約束,公約,言質(げんち)≪to/to do≫;義務,責務,責任;《証券》有価証券の売買(契約).
fulfill one’s commitments
約束を果たす
make a commitment to do
…すると確約する
3a [U](…への)献身,参加,傾倒≪to≫([連語] (1) [形]+commitment:business/family/personal/political/work/time/teaching.(2) [動]+commitment:〔果たす〕fulfil/meet/honour;〔免れる〕get out of/renege on).
commitment to environmental protection
環境保護への参加
They have a commitment to politics.
彼らは政治に深入りしている
4 [U]((主に米))(金・時間などの)投入,充当.「プログレッシブ英和中辞典(第5版)」(小学館)より引用
日本で「コミットメント」を使う場合、「約束」「公約」あるいは「責任」「参加」といった意味合いでの使用が中心です。
英語の意味が全て含まれているわけではありませんが、おおむね近いニュアンスで使われます。
ビジネスでは「責任を持つ」などの意味で使われる
ビジネスでの「コミットメント」は、「責任を持つ」「約束する」などの意味で使われるケースが中心です。
英語のcommitmentには、「約束」「公約」「責任」「参加」など多くの意味があり、日本でも同じようにさまざまなニュアンスを含んだ言葉になっています。
英語での「責任を持って約束を果たす」「責任を持って参加する」といった意味が、ビジネス用語の「コミットメント」にも含まれているのです。
自分が何かの仕事に関わる場合は、「コミットメントする」のような使い方をします。何らかの公約・誓約について話す場合は、「企業のコミットメント」のような形で、責任を持って達成するべき公約を示すことが一般的です。
コミットメントの使い方と使用例

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コミットメントは、いくつかの意味で使われる言葉です。前後の文章や使用シーンによって、使い方が異なります。主な使用例と、基本的な使い方を確認しましょう。
「公約」「承認」を意味する使い方と例文
コミットメントを「公約」や「承認」の意味で使う場合、どのような例があるのでしょうか?
英語では「承認」という意味は含まれていませんが、日本語では承認のニュアンスで使われるケースもあります。それぞれ、使用例を見てみましょう。
「公約」の意味で使われる場合、「当社のコミットメントは、自社と取引先の収益を高め、顧客に還元することです」のような例があります。日本語で表現すると、「当社は、自社と取引先の収益を高め、顧客に還元することを約束します」のようなイメージです。
承認の意味で使われる場合、「あの案件に関しては、まず取引先のコミットメントを得ることが重要だ」といった例が挙げられます。この場合の「コミットメント」には、「承認」と併せて、取引先の深い関与を求める姿勢も含まれています。
「関与」「参加」を意味する使い方と例文
コミットメントは、「関与」や「参加」の意味でも使われます。前後の文脈や内容を見ると、公約や承認の意味とは異なる使い方をされていることが分かるはずです。
主な使用例を見てみましょう。
「あのミッションの成功には、業界大手の〇〇社による強いコミットメントが影響している」のような使い方では、何らかの介入があったことを示します。
「◯◯の問題を解消するため、現在、各企業に対して自主的なコミットメントを求めている」も、関与・参加を意味する使い方です。
コミットメントの関連用語

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コミットメントには、関連する用語があります。似た場面で使えるため、使い分けにも役立つはずです。主な関連用語と、使い方を紹介します。