コミット
「コミット」は、英語の「commit」が由来となっているビジネス用語です。英語のcommitは動詞、commitmentは名詞で、基本的な意味は共通しています。
「コミットする」「コミットした」のような使い方が基本で、「コミットメント」の略語として広まっています。コミットにも「約束」「公約」「責任」「参加」といった意味が含まれているため、ビジネス用語としてはほぼ同じ意味合いです。
例として、よく使われる「結果にコミットする」は、「結果に責任を持ち、関わる」のような意味を持ちます。「コミット」「コミットメント」はどちらも似た場面で使われるため、覚えておきましょう。
オーバーコミットメント
「オーバーコミットメント」は、過度な介入や越権行為を指す言葉です。
コミットメントには「責任を持って関与する」意味がありますが、「オーバー」が付くと不要な介入や関与のしすぎといった意味が生まれるのです。
仕事に対して責任感が強く、過剰に仕事を抱え込む傾向があると、オーバーコミットメントに陥りやすいといわれます。
本人にとっても、周囲にとっても、過度な介入はよいことではありません。コミットメントを意識するときは、過剰になっていないかを見極める必要があります。
コミットメントライン
「コミットメントライン」は、金融機関の「融資枠」を意味する用語です。ビジネスや金融系のニュースで取り上げられることもあり、覚えておくと役立ちます。
基本的には、事業経営の資金調達を行う際に使われる言葉で、個人が金融機関と取引する場合には「ローン」が使われることが一般的です。個人が日常的に使う言葉ではありませんが、ビジネスではよく使われます。
例を挙げると、「企業はコミットメントラインによって、資金を調達した」のような使い方です。
コミットメントを高めるには

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コミットメントを意識し、実際に「責任を持って業務に関わる」ためには、何をすればよいのでしょうか?意識の高め方や、基本姿勢を紹介します。
顧客の気持ちになって考える
業務に対して責任を持つには、自己満足ではなく「相手の気持ち」を意識する必要があります。
例えば、接客・販売に携わるのであれば、顧客の気持ちを考えた上で関わる意識が重要です。相手の気持ちを理解することが、最適なサービスの提案や満足度の向上につながります。
多くの仕事は、何らかのサービスや商品を顧客・取引先に販売することで成り立っています。顧客満足度を高め、販売者としての責任を果たすためにも、「顧客が何を必要としているか」「何をすれば満足感が高まるか」を考えて行動しましょう。
目標設定を行う
「コミットメント」は、何らかの目標設定を行う際に使われることの多い言葉です。例えば、公約・約束の意味で「コミットメント」を使う場合、達成するべき公約の内容を明示する必要があります。
また、責任を持って職務を全うするためにも、目標設定は大切です。どのように仕事に関わっていくのか、何を達成するべきなのかといった具体的な内容を考えましょう。
無理のない目標設定がきちんとできていれば、コミットメントがしやすくなります。
周囲と相談し適切な仕事量を見極める
仕事に対して、責任を持って関わることは重要ですが、過度に仕事を抱え込むと無理をすることにつながります。
コミットメントを意識する場合、自分が責任を持ち、約束を守れる範囲の仕事量に抑えるよう心掛けましょう。
もし仕事量が多すぎると感じるときは、周囲への相談も有効です。他の人に任せられる部分は任せて、自分の仕事に集中できる環境をつくりましょう。
「コミットメント」を正しく理解しよう

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コミットメントとは、主に「約束」「公約」といった意味を持つ「commitment」が元になっているビジネス用語です。英語での意味合いから、「責任を持って関わる」といった意味でも使われます。
幅広いニュアンスで使われているため、前後の文脈から意図をくむ必要もあるでしょう。使い方を理解しておくと、ビジネス会話やニュースの読解にも役立ちます。関連用語も併せて確認し、「コミットメント」について正しく理解しましょう。
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