【目次】
・「お手数をおかけしますが」の意味や読み方とは?
・使い方を例文でチェック
・類語や言い換え表現にはどのようなものがある?
・英語表現とは?
・最後に
「お手数をおかけしますが」の意味や読み方とは?
「お手数をおかけしますが」を正しく使うためには意味をしっかり理解することが重要です。「お手数をおかけしますが」の意味と注意点について確認しましょう!
<読み方と意味>
「手数」は「それを達成するのに必要な労力や動作・作業などの数」または「他人のためにかける労力や手間」を意味します。読み方は「てかず」と「てすう」の2通りで、一般的に「お手数をおかけしますが」と言う際には後者の読み方が正解です。
「お手数をおかけしますが」は「手間をかけてしまいますが」という意味で、相手に依頼する際に、手間をかけて申し訳ない気持ちと協力への感謝の気持ちを伝えることができます。
<ビジネス等で使う時の注意点>
「お手数をおかけしますが」は目上の相手に使うことのできる表現ですが、使用できないシーンもあるので要注意! 自分が行動を起こす場合や小さなお願い事をする場合などが代表的です。「お手数をおかけしますが、そこのペンを取ってください」のように小さなお願い事に使っている方、いらっしゃるのではないでしょうか? 今後気をつけていきたいですね。
また、「お手数おかけしますが」のように「を」を抜いて使っている方もいるかもしれません。間違いではありませんが、名詞である「お手数」の後に助詞「を」がないと少し不自然に聞こえます。特にメールなど文章で用いる場合は「を」を付けている方がよいでしょう。
使い方を例文でチェック
無自覚に誤用してしまいがちな「お手数をおかけしますが」ですが、ビジネスシーンではかなり便利な表現です。正しい使い方をご紹介しますので、マスターしていきましょう。
1:「お手数をおかけしますが、よろしくお願いします」
「お手数をおかけしますが、よろしくお願いします」はよく使われる表現です。例えば、目上の人にメールで依頼をする際、締めの言葉として添えることで手間をかけることへの謝罪と協力への感謝の気持ちを示し、よい印象を与えます。
2:「お手数をおかけして申し訳ございませんが、ご確認よろしくお願いいたします」
「お手数をおかけして申し訳ございませんが」は、謝罪の気持ちを強く表します。数ページにもわたる資料の確認をお願いする際など、相手に多大な手間をかけるお願いをする時に適した表現です。
3:「お手数をおかけしますが、お電話をお待ちしております」
「お手数をおかけしますが」は依頼のシーンでなくても、相手への配慮を示すクッション言葉として使用されることがあります。例文のように、絶対ではないがしてもらえると嬉しいことなどを伝える際に添えると丁寧な印象になりますよね。
類語や言い換え表現にはどのようなものがある?
便利な「お手数をおかけしますが」も多用しすぎるとくどい印象になります。類語や言い換え表現を上手く使い分けることで、より円滑にコミュニケーションをとることができますよ。
1:「お手間をとらせてしまい」
「手間」は「それを達成するのに費やされる時間や労力」を指し、「手数」よりも「時間を使わせた」という意味合いが強くなります。「ご多忙のところ、お手間をとらせてしまい申し訳ございません」のように、相手の時間を気遣う際に使うとよいでしょう。
2:「ご面倒をおかけして」
自分のミスや不手際のせいで、相手に労力を使わせる際には「ご面倒をおかけして」という表現が使えます。「ご面倒をおかけして申し訳ございませんが~」のように謝罪の言葉も添えることで、より丁寧に謝罪の気持ちを示すことができますよ。
3:「恐れ入りますが」
「恐れ入りますが」は、クッション言葉としてよく使われる表現になります。「お手数をおかけしますが」を使用できない、小さなお願い事をするシーンなどにも謝罪や感謝の気持ちを示す表現として使えるため、ぜひ覚えておきたい表現の1つです。
英語表現とは?
日本語では頻出の「お手数をおかけしますが」ですが、英語に言い換えるならどのような表現になるのでしょうか? 「お手数をおかけしますが」のように依頼の際に使える英語表現をご紹介します。
1:I’m sorry to trouble you, but~ (お手数をおかけしますが…)
「お手数をおかけしますが」を直訳すると“I’m sorry to trouble you, but~” となります。謝罪の言葉である“sorry” が含まれることから、自分のせいで相手に労力を使わせたことに対する謝罪の気持ちを強く表現します。
2:I know it’s a big ask, but~ (大変な頼みだとは思うのですが…)
“I’m sorry to trouble you, but~” を少しカジュアルにしたのがこちらの表現。何かお願い事をする前に添えることで、相手への配慮を示すクッション言葉となります。
3:Could you please~? (…してくださいますか)
丁寧に依頼する際に使える表現です。「お手数をおかけしますが」のように謝罪や感謝の気持ちは含まれないため、お願いした後に“Thank you for your help.” と御礼を述べると相手に不快感を抱かせずに依頼をすることができますよ。
最後に
「お手数をおかけしますが」は、お願い事をする際に謝罪と感謝の気持ち両方を伝えることができます。目上の人にも使える丁寧な表現ですが、使い方を誤ると失礼にあたる場合も…。正しい使い方を習得し、緊張する依頼のシーンでも円滑なコミュニケーションをとれるようになりましょう。
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