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「度々のご連絡失礼いたします」の意味
「度々のご連絡失礼いたします」は、ビジネスシーンでよく使われる表現です。メールやSNSなど、丁寧な挨拶文が求められる場面で活用できるでしょう。まずは、基本的な意味と使い方を解説します。
何度も連絡していることを詫びる表現
「度々のご連絡失礼いたします」は難しい表現ではなく、書かれている言葉のとおり読み取ることができます。「度々の」は「複数回の」という意味で、「ご連絡」は「連絡」に「ご」を付けた敬語を表しています。
「失礼いたします」は、「自分が相手に対して失礼なことをしている」という謝罪や申し訳ない気持ちを表す敬語です。一般的な言葉に言い換えるなら、「何度も連絡してしまってすみません」が該当します。
なお、「度々のご連絡失礼いたします」は定型の挨拶文としても使われるため、必ずしも強い謝罪の意味が込められているわけではありません。
上司や取引先にも使える敬語表現
「度々のご連絡失礼いたします」は丁寧な敬語表現なので、上司・取引先・顧客などにも使えます。相手を問わず使いやすい言葉ですので、ビジネスで使う場面は多いでしょう。
複数回の連絡が必要になったとき、メールやSNS連絡などの冒頭に「度々のご連絡失礼いたします」と書くと、相手に対する気づかいを表現できます。
さまざまな場面で活用可能なため、ビジネスの定型表現として覚えておくと安心です。
「度々のご連絡失礼いたします」を使うシーンと例文

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「度々のご連絡失礼いたします」は、どのような場面で使われるのでしょうか? 一般的な使用シーンと、例文を紹介します。基本の使い方を把握するためにも、しっかり確認しておきましょう。
追加の報告・連絡が増えた
同一の内容について追加で連絡したいことがあるときには、「度々のご連絡失礼いたします」が挨拶文として使えます。
たとえば〝10分前に決定事項を伝えたものの、後から変更があったようなとき〟や〝必要な事項を書き忘れていて急いで伝えなければならないとき〟などです。
例文には、以下のようなものがあります。
【例文】
・書き忘れていた内容を追加したいケース
度々のご連絡失礼いたします。先日の打ち合わせ日程の件ですが、候補日を伝え忘れておりました。以下の候補の中から、都合の良い日をお知らせください。
・何らかの事情で追加の連絡が必要になったケース
度々のご連絡失礼いたします。〇〇さんの日程が合わなくなったとのことで、〇日のミーティングは中止となりました。代替日が決まりましたら、また連絡いたします。
相手からの返信がなく催促をしたい
「度々のご連絡失礼いたします」は、相手への返信を催促するときにも使えます。たとえば一度連絡をして返信を待っていたものの、短時間のうちに状況が変わり、至急返信が必要になった場合などです。
例文には、以下のようなものがあります。
【例文】
度々のご連絡失礼いたします。先程お伝えした〇〇の件ですが、お客さまからできるだけ早く結果を連絡してほしいと依頼がありました。現時点でどのような状況でしょうか? お手数ですが、〇時までに現状のご回答をお願いいたします。
お礼・謝罪のために連絡したい
「度々のご連絡失礼いたします」は、先程までのやりとりについて、お礼や謝罪のために連絡をしたい場合に使うこともあります。
【例文】
・度々のご連絡失礼いたします。〇〇の件ですが、無事解決いたしました。何度もアドバイスいただき、ありがとうございました。
・度々のご連絡失礼いたします。先程は内容を間違えてしまい、大変申し訳ありませんでした。〇〇さまのご指摘どおり、正しくは○○です。よろしくお願いします。
「度々のご連絡失礼いたします」の言い換え例

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2回以上連絡をする場合、「度々のご連絡失礼いたします」以外にも使える表現があります。いくつか似た表現を覚えておくと、場面に合わせた使い分けができるでしょう。主な言い換え例を紹介します。
「重ねてのご連絡となり申し訳ありません」
「重ねてのご連絡となり申し訳ありません」は、「度々のご連絡失礼いたします」と同じような意味で使えます。
何らかの理由があり、2回以上連絡を取らなければならなくなった場合などに使える決まり文句です。
特に、〝自分が原因で不備が起きた場合〟や〝状況が変わってしまい再度連絡を取る必要が出てきた場合〟などに使うことが多いでしょう。
「再三のご連絡となり大変恐縮ですが」
「再三のご連絡となり大変恐縮ですが」も、度重なる連絡について丁寧に伝える表現です。
しかし、「度々のご連絡失礼いたします」よりも強いニュアンスを持つ表現のため、使いどころには注意しましょう。
基本的には、〝何度も連絡していて返答してもらえない状況〟や〝相手の不手際などで、どうしても至急対応してもらわなければならないとき〟に使う表現です。
なお、相手に返信義務がない場合や、自分に不手際があって何度も連絡しているときなどには「度々のご連絡失礼いたします」のように謝罪の意味を込めた言葉を使いましょう。
「何度も連絡してすみません」
カジュアルに「度々のご連絡失礼いたします」を使いたいときは、「何度も連絡してすみません」「何回も連絡してごめんなさい」のように、簡易な表現でも問題はありません。
プライベートや同僚へのSNSなど、堅苦しい表現を使いたくないときにはこのような言い換えを検討しましょう。
ただし、カジュアルな表現ですので使いどころが限られます。上司や取引先、顧客などには、丁寧な敬語表現を心掛けることが大切です。
「ご多忙のところ度々恐れ入ります」
「ご多忙のところ度々恐れ入ります」は、「度々のご連絡失礼いたします」と同じように使えます。
「ご多忙のところ」をつけることで相手への配慮を表現しているため、より丁寧です。特に相手の忙しさが分かっている状況では活用しやすいでしょう。
また、「失礼いたします」を「恐れ入ります」に変えることで、より「申し訳ない」「ありがたい」という気持ちが伝わりやすくなります。
「度々のご連絡失礼いたします」を使うときのポイントと注意点

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「度々のご連絡失礼いたします」を使うときは、いくつかのポイントに注意しましょう。使い方を間違えないために、基本のポイントと注意点を解説します。
初回や久しぶりの連絡では使わない
「度々のご連絡失礼いたします」は、短期間の間に複数回の連絡を入れるときに使う言葉です。毎回挨拶文として使うのではなく、場面に応じて使い分けましょう。
特に、初回の連絡では使用できません。また、間を空けて久しぶりに連絡する場合にもそぐわない表現です。
基本的には、当日~数日中のうちに2回以上の連絡をするときに使います。間が空いたときは、一般的な挨拶文である「お世話になっております。先日ご連絡した〇〇の件ですが」のように、「度々」という言葉を使わない表現を検討しましょう。
使いすぎを避ける
「度々のご連絡失礼いたします」は便利なフレーズですが、使いすぎは禁物です。
そもそも頻繁に連絡をしすぎると、相手に不快感を与える可能性があります。確認や返信に時間を取られることも考慮し、ミスや不手際などで何度も連絡を入れる状況にならない対策も必要です。
とはいえ、必要な連絡を控えてしまうと、仕事が進まなくなってしまいます。できるだけ度々の連絡をしなくても済むよう、連絡を入れる際は項目に抜けがないかしっかり確認しましょう。
「度々のご連絡失礼いたします」の使い方をマスターしよう

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ビジネスメールやSNSでのやりとりをするときには、続けて2回以上連絡をしなければならない場面も出てきます。
「度々のご連絡失礼いたします」は、複数回の連絡を取るときに活用できる表現ですので、そのようなシチュエーションで挨拶文として冒頭に入れると、複数回の連絡を詫びる気持ちが伝わりやすくなります。
ほかの言い換え例も覚えておき、状況に合わせて使い分けるようにすれば、コミュニケーションがうまくいくはずです。
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