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2021.09.11

〝誠に感謝申し上げます〟って正しい表現?ビジネスでの注意点や英語表現も紹介

深い感謝の意を表す〝誠に感謝申し上げます〟という言葉。聞いたことはあるけれど、言葉として正しいのでしょうか?今回は「誠に感謝申し上げます」の正しい意味や使い方、ビジネスでの注意点などをご紹介します。

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【目次】
「誠に感謝申し上げます」の意味
類語や⾔い換え表現にはどのようなものがある?
「誠に感謝申し上げます」や類語の使い⽅を例⽂でチェック
英語表現とは?
最後に

「誠に感謝申し上げます」の意味

まずは、「誠に感謝申し上げます」の意味を確認しましょう。

誠に感謝申し上げます

意味

「誠に感謝申し上げます」で検索すると、そのような言葉は見つかりませんでした。分解して確認する必要があるみたいですね。「誠に」から始めます。

「誠に」
副詞。間違いなくその状態であることを強調する語。本当に。真実に。げに。じつに。しんに。(『日本国語大辞典』より)

次に「感謝」をチェックします。

「感謝」
ありがたいと感じて礼を述べること。また、ありがたいと感ずる気持。(『日本国語大辞典』より)

最後に「申し上げます」を調べます。

「申し上げる」
他動詞。(「言う」の謙譲語)目上の人に向かって、うやうやしくいう。言上(ごんじょう)する。上申する。元来は、公的に身分格差が大きい場合などに用いられた。現在では「申す」が、「言う」などの丁重な表現に多用されるようになったため、言う対象を敬う気持を強く表わすのに用いられる。(『日本国語大辞典』より)

細かく分解してそれぞれの意味を確認しました。分解したことで、「誠に感謝申し上げます」におかしな点が見つかりました。「誠に」は「副詞」です。まずは、「副詞」をどのように使用するのか説明します。

「副詞」
文の成分として用言を修飾する語。「ますます寒くなった」の「ますます」の類。自立語で活用がない

「用言」
自立語で活用のあるもの。動詞・形容詞。形容動詞を含める説も。
(『角川類語新辞典』より)

以上のことから「誠に」が、名詞である「感謝」を修飾するのは文法として誤りだと分かりました。「誠に感謝申し上げます」は使用しない方が、無難でしょう。

誠に感謝申し上げます

ビジネス等で使う時の注意点

上記で述べたように「誠に感謝申し上げます」は誤った使用例なので、「感謝申し上げます」をビジネスで使う際の注意点について、一緒に見ていきましょう。

「申し上げます」の意味の中に、「目上の人に向かって言う」という文言がありました。このことから、使用対象は上司や目上、取引先の方と限定した方が良さそうです。もしも、同僚や部下に「感謝申し上げます」という言葉を日常的に使用したら、少し変わった丁寧すぎる人という印象を与えるかもしれませんね。

お世話になった上司や目上、取引先の方に感謝を述べる際に「感謝申し上げます」を使用することは、間違いではありません。会話の中で使用する時には、続けて「ありがとうございます」と何も考えず言ってしまうこともあり得ます。「感謝申し上げます」自体がすでに最大限のお礼を表現しているので、続けて「ありがとうございます」と使用するのは、しつこい印象を与えかねません。二重表現になりますので、このような使い方はやめましょう。

類語や⾔い換え表現にはどのようなものがある? 

「感謝申し上げます」の類語や言い換え表現を紹介します。

1:「深謝申し上げます」

「深謝(しんしゃ)」
1心から感謝すること。2心からわびること。(『デジタル大辞泉』より)

「深謝」が「感謝」と同じ位置に使われていますが、「感謝」より深い「感謝」を表しています。「感謝」では足りない気持ちのときに、この表現を使うと良いかもしれません。ただし、かなり仰々しいので使う相手には注意が必要です。

2:「心から感謝します」

「心から」
副詞。こころから。心の底から。心底(しんてい)から。(『デジタル大辞泉』より)

「心から」と「感謝」で上記の「深謝」と同じ意味になります。しかし、「申し上げる」としていないので、謙譲の意味合いはプラスされません。上司や目上、取引先の方に使う場合は、気を付けた方がいい言葉ですね。

3:「厚く御礼申し上げます」

「厚く」
〈あつく〉大いに。(『新選漢和辞典web版』より)

「御礼」
感謝の気持ちを表すこと。また、その言葉や贈り物。(『デジタル大辞泉』より)

「感謝」を「大いに」表して、謙譲の「申し上げます」を使用していますので、ビジネスシーンで使うのも良いですね。一方、同僚などに使うには仰々しいでしょう。誠に感謝申し上げます

「誠に感謝申し上げます」や類語の使い⽅を例⽂でチェック

「誠に感謝申し上げます」→「感謝申し上げます」の類語や使い方の例文を見ていきましょう。

1:「この度は大変お世話になりまして、感謝に堪えません」

「堪えない」
心から(ある感情が湧くのを)抑えることができない。(『コトバの意味辞典』より)

この場合は「感謝」の気持ちを抑えられないという解釈でよいかと思います。相手に気持ちを伝えるには、十分な感情表現ですね。

2:「高校の担任には、感謝してもしきれない」

どれだけ「感謝」を尽くそうとも、それでは足りないくらい「感謝」をしているという意味ですね。この言葉を伝えられた相手は、悪い気持ちはしないはずです。だからといって、コーヒーを淹れてくれたくらいのことで、「感謝してもしきれない」と言ってみたり、日頃より多用すると周りから鬱陶しがられるかもしれません。本当に「感謝」すべきことをしてくれた方に使うことをおすすめします。

誠に感謝申し上げます

英語表現とは? 

では、「感謝申し上げます」を英語で表現するとどうなるのでしょうか。

1:「I sincerely appreciate … 」(とても… に感謝しています)

丁寧な文章なので、ビジネスにおいても使用可能です。「appreciate」の後ろには、「感謝」の対象になるものが続きます。

2:「My deepest thanks to…」(とても深い感謝を… に)

この表現も深い感謝の気持ちをこめられます。心の底からの「感謝」の気持ちを表現できています。「…」の後に「感謝」をする対象を続けます。似たようなものに、「the bottom of one’s heart.」があります。

3:「I’m grateful for your …」(あなたの… に感謝しています)

メールなど文章で「感謝」の気持ちを伝える場合は、「thank you」ではなく「grateful」を使うとよいでしょう。

最後に

「誠に感謝申し上げます」について考えてきました。「誠に」と一緒に使用することが間違いだと初めて知った方も多いのではないでしょうか。改めて日本語って、奥深いものですね。もしかすると、他にも使っているけれど「実は文法として間違っている」言葉があるかもしれません。社会人として、言葉は注意深く使っていきたいですね。

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