Summary
- 選考辞退メールの目的は、辞退する連絡にとどまらず、「誠実な姿勢を伝える」ことが大切。
- 転職・新卒・エージェント経由など、多様なケースに配慮し網羅的に例文を紹介。
- 選考辞退の理由を伝える場合と伝えない場合のポイントを紹介。
Contents
転職や就職活動の中で、選考辞退の連絡をする場面は少なくありません。しかし、適切な伝え方や表現に悩むことも多いでしょう。そこで本記事では、状況別の例文を中心に、失礼のない辞退の仕方や返信の文面など、実務に役立つポイントを解説します。
選考辞退メールを書く前に確認すべきポイント
選考辞退の連絡を送る際、どのように伝えるかを事前に整理しておくと、スムーズに対応できます。状況に応じて適切に伝えるために、確認しておくべき点を整理していきましょう。

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選考辞退メールの目的とは?
選考を辞退する際に企業へメールを送るのは、単なる連絡にとどまらず、「誠実な姿勢を伝える」という重要な目的があります。選考の途中で辞退する場合であっても、相手企業は貴重な時間と労力をかけて対応しています。そうした背景を踏まえ、辞退の意向を伝えることが、社会人としてのマナーといえるでしょう。また、辞退後もその企業と何らかの形で関わる可能性があることを考慮し、相手に不快感や不信感を与えないよう、シンプルかつ配慮のある表現を心がけることが大切です。
辞退のタイミングはいつが適切か?
選考辞退の連絡を送るタイミングについては、採用プロセスによって異なるため、一概に決めることは難しいかもしれません。書類選考段階であれば、企業側の負担が少ないと考えられるため、比較的気を遣わずに連絡しやすいでしょう。
一方で、面接後や内定後は、採用担当者が時間を割いていることを考慮し、できるだけ早めに伝えるほうが望ましいです。
メールで連絡すべき? 電話が必要なケースとは?
選考辞退の連絡手段としては、多くの場合、メールが用いられます。ただ、面接直前や内定承諾後など、企業側の準備が進んでいるタイミングでは、電話での連絡を求められることもあります。そのような場合、採用担当者の意向を考え、どの手段を選ぶか慎重に判断するのがいいでしょう。
【例文付き】状況別の選考辞退メールの書き方
選考辞退のメールを送る際、状況に応じた適切な伝え方を意識することで、スムーズに対応できる可能性があります。応募時の立場や企業との関係性によって、伝え方に配慮が求められる場面もあるため、それぞれのケースを確認しておくと安心です。

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転職活動における選考辞退メール(一般的なケース)
転職活動では、複数の企業とやり取りすることが一般的であり、その中で選考辞退の連絡をする場面も多くなります。以下に選考辞退のメール例を紹介します。
▷ 例文(参考)
「お世話になっております。貴社の〇〇職の選考に応募しておりました〇〇(氏名)と申します。
このたび慎重に考えた結果、貴社の選考を辞退させていただくことを決め、ご連絡いたしました。
貴重な機会をいただきながら、このような結果となりましたことをお詫び申し上げます。
貴社の今後のご発展をお祈りいたします。」
新卒就活における選考辞退メール(印象を損ねない書き方)
新卒採用では、企業との接点が今後のキャリアに影響を及ぼす可能性もあるため、丁寧な表現を心がけましょう。特に、選考辞退の理由を伝える際には、前向きな表現を用いることで、良好な関係を維持しやすくなるかもしれません。
▷ 例文(参考)
「お世話になっております。〇〇(氏名)と申します。
先日、〇〇職の面接に参加させていただきましたが、熟考の結果、選考を辞退させていただきたく存じます。
貴社の選考に進ませていただきながら、このようなご連絡となり恐縮ですが、何卒ご理解のほどお願い申し上げます。」
内定後の選考辞退メール(他社内定が決まった場合)
他社内定を理由に辞退する場合、企業によっては追加の確認を求められることもあります。そのため、できるだけ簡潔かつ誠意をもって伝えることが推奨されます。
▷ 例文(参考)
「お世話になっております。貴社より内定をいただいておりました〇〇(氏名)と申します。
大変ありがたいお話をいただきましたが、慎重に検討した結果、他社への入社を決意いたしました。貴社のご厚意に心より感謝申し上げるとともに、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。」
選考辞退の理由は書くべき? 適切な伝え方とは
ここでは、理由を伝える場合と伝えない場合のそれぞれのポイントを整理します。
理由を書く場合のポイント
選考辞退の際、企業側から理由を尋ねられることがあります。その際、どのように伝えるかを考えておくと、スムーズに対応できるでしょう。理由を書く場合、できるだけ前向きな表現を心がけることで、相手に不愉快な印象を与えにくくなります。
例えば、「他社の選考が進み、最終的にそちらに決めた」といったシンプルな理由であれば、特に問題なく受け入れられるでしょう。また、「業務内容を再考し、自分のキャリアプランと合致しないと判断した」といった説明も、一つの伝え方として考えられます。
▷ 例文(参考)
「お世話になっております。〇〇(氏名)と申します。
この度、他社より内定をいただいたため、貴社の選考を辞退させていただきたく存じます。
貴重なお時間をいただきながら、ご期待に添えず申し訳ございません。
貴社のご厚意に感謝申し上げますとともに、今後のご発展をお祈りいたします。」