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2025.05.28

退職願と退職届の違いとは? どちらを出すべきか迷ったときの選び方【社労士監修】

退職願は「退職について会社と話し合いたいとき」に出す書類です。一方、退職届は「退職が確定しているとき」に出す書類のこと。この記事では、退職願と退職届の違いや正しい使い方、提出のタイミングやマナーについてわかりやすく解説します。

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Summary

  • 退職願は、退職の意向を会社に伝える文書のこと。「退職届」は、正式に会社を辞める意思を伝えるための書類。
  • 相談や条件調整をしたいときは退職願、退職の意思が固まっているときは退職届が適しています。
  • 退職以外に働き方の調整で解決できる場合もあります。退職届を出す前に話し合う余地がないか考えましょう。

「退職を考えているけれど、退職願と退職届、どちらを出せばいいの?」と迷ったことはありませんか? また、「退職願と退職届の違いは何?」という疑問の声も聞えてきそうですね。

そこで、この記事では、退職願と退職届の違いや使い分けのポイント、マナーや実例をわかりやすく解説します。

退職願と退職届の基本的な違い

退職願と退職届には、実は明確な違いがあります。まずは基本をおさえておきましょう。

退職願とは? 会社との合意で退職が成立する書類

退職願は、退職の意向を会社に伝える文書のこと。これはあくまで、自分の「退職したい」という願いを会社に伝えるための書類であって、提出した時点ではまだ退職が確定しているわけではありません。

退職願は、「願い出る」形式で、労働契約を会社との合意で解約したいという意思を示すもの。なお、会社がこれを承諾して初めて、退職が成立するという仕組みになっていますよ。

また、退職願は、基本的には会社が承認する前であれば、撤回することも可能であるということもポイントです。とはいえ、安易な退職願の提出は避けるようにしましょう。

退職届とは? 提出によって退職の意思が確定する書類

「退職届」は、正式に会社を辞める意思を伝えるための書類です。退職願と違い、会社の了承を待つ必要はありません。退職届は、提出によって退職の手続きが進んでいくことになりますので、退職の意思がすでに固まっているときに出す書類と考えておくといいでしょう。

退職を迷う女性

(c)Adobe Stock

なお、法的には、期間の定めがない雇用契約の場合、法律上は「退職したい」と伝えてから2週間が経てば、労働契約は終了する仕組みになっています(民法627条)

とはいえ、実際には引き継ぎや職場の調整なども必要になるため、余裕をもって早めに申し出る方が、スムーズかつ円満に退職しやすくなりますよ。

ただし、一度提出した退職届は、会社が受理した後は、原則として撤回することが難しいとされています。もし気持ちが揺らいでいる場合は、すぐに出すのではなく、冷静に考える時間を取るのがいいでしょう。

働く女性

退職願は合意前提で撤回可能、退職届は意思確定で撤回困難な正式文書です。

参考:茨城労働局「よくあるご質問」

「辞表」との違いも知っておこう

似た表現に「辞表」がありますが、こちらは取締役や役員など、企業の経営層にあたる立場の人が仕事を辞めるときに多く使われる言葉です。また、公務員が退職をするときに使うこともあります。

女性の起承転結

(c)Adobe Stock

退職願と退職届、どちらを出すべき? ケース別の選び方

退職を決意したとき、「退職願」と「退職届」のどちらを出すべきか迷う方も多いのではないでしょうか。ここではケース別に、使い分けのポイントをわかりやすく整理します。

退職願を出すケース

自分の意思で退職を決めた場合は、まず「退職願」を出すことが一般的ですよ。また、「退職したい気持ちはあっても、時期や条件は相談したい…」そんなときにも退職願を出す方が無難です。

たとえば、「引き継ぎや転職活動の進み具合を見ながら、退職日を相談したい」という場合や、「有給休暇消化などの条件について、会社ときちんと話をしてから辞めたい」と考えているときは、退職願の方が向いていますよ。

退職届を出すケース

退職の意思がすでに固まっていて、「これ以上、話し合いや交渉をするつもりはない」という場合は、「退職届」を出すのがふさわしいでしょう。たとえば、もう転職先が決まっている場合が代表的な例ですよ。

「なかなか退職を承諾してもらえない…」という場合、退職届を提出することも手です。ただ、逆にいえば、出してしまうと気持ちが変わっても取り下げるのは難しくなりますので、慎重に判断するようにしましょう。

企業ごとのルールを確認する

一般的には、就業規則などに退職手続きに関するルールが記載されていることが多いですよ。あらかじめ確認しておくと安心でしょう。また、退職までの間にどのような引き継ぎが必要か、上司と事前にすり合わせておくことで、スムーズに職場を離れやすくなります。

ただ、「辞める会社にそこまで気を遣う必要あるの?」という声も。もちろんケースバイケースですが、業界が狭い、地域のつながりが強いといった場合など、退職の仕方が思わぬ形であとに響くこともあるかもしれません。円満退職を目指すなら、ルールの確認と丁寧な対応の両方がカギになりますよ。

働く女性

退職願は相談向き、退職届は意思確定時に提出するのが適切です。

退職願いを撤回するケースも? 実例を解説

中には、育児や介護などの家庭の事情との両立に悩み、「今の働き方ではもう限界かも…」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。そんなとき、いきなり退職届を出す前に、まずは会社に相談してみることをおすすめします。

実際に、ある企業で長年働いていたSさん(40代女性)の事例をみていきましょう。Sさんは、高齢の両親の介護と自分のお子さんの育児が同時期に重なり、体力が限界に。「この仕事は大好きだけれど、もう辞めるしかないか…」と思い悩んだ結果、退職願を提出することを決意しました。

すると、上司から、「もし働き方の希望があるなら、一度話してみませんか?」と声をかけられたといいます。話し合いの結果、短時間勤務や在宅勤務といった柔軟な働き方ができることに。

もちろん、必ず希望通りにいくとは限りませんが、事情を伝えることで、働き方そのものが見直されるケースもあります。退職以外の選択肢がないか、相談してみるのも手ですよ。

退職願・退職届の書き方

退職願や退職届には、共通する基本ルールがあります。一般的な書き方をみていきましょう。

退職願・退職届に共通する基本フォーマット

退職願も退職届も、記載の基本はシンプルです。タイトル(退職願か退職届か)、提出日、自分の名前、会社名や上司の宛名をきちんと明記しましょう。用紙の形式に厳密な決まりはありませんが、白無地のA4用紙に縦書きで書くスタイルが一般的だとされています。

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