退職願と退職届の文面の違い
文面での大きな違いは、表現のトーンにあります。「退職願」では「退職させていただきたく、お願い申し上げます」など、あくまで願い出る形になりますよ。
一方、「退職届」では「一身上の都合により、〇月〇日をもって退職いたします」と、退職日付を入れて、確定した退職の意思を伝える表現を使います。
どちらも丁寧さは大切ですが、伝えたいスタンスによって使い分けたいですね。

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退職願・退職届の提出タイミングとマナー
提出のタイミングや渡し方も、円満退職には大切なポイント。基本のマナーをおさえておきましょう。
提出のベストなタイミング
退職の意思を確実に伝えるためには、早めに提出するのが理想的ですね。一般的には少なくとも退職希望日の1〜2か月前が目安とされています。
提出マナー
退職願や退職届は、白無地の縦長封筒に入れて提出するのが一般的です。封筒の表には「退職願」や「退職届」といった件名を書いておくと丁寧ですね。
また、提出方法は、直属の上司に直接手渡しすることが基本です。ただ、遠隔地勤務や病気で外出が難しい場合などのやむを得ない場合は、郵送も認められることがありますよ。
最後に
- 退職願は、退職の意思はあるけれど、まだ会社との話し合いや心の整理が必要なときに使うのが適しています。
- 退職届は、提出と同時に退職の手続きが進むため、慎重に判断を。
- 会社によって提出先や手続きのルールが違うため、就業規則を事前にチェックしましょう。
退職願や退職届は、小さな手続きに見えるかもしれません。でも、仕事を締めくくるための大切なステップですよね。最後まで感謝の気持ちを忘れずに、丁寧な対応を心がけましょう。
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執筆
塚原社会保険労務士事務所代表 塚原美彩(つかはら・みさ)
行政機関にて健康保険や厚生年金、労働基準法に関する業務を経験。2016年社会保険労務士資格を取得後、企業の人事労務コンサル、ポジティブ心理学をベースとした研修講師として活動中。趣味は日本酒酒蔵巡り。
事務所ホームページ:塚原社会保険労務士事務所
ライター所属:京都メディアライン