Summary
- 「モダン」とは、「現代的であること」を意味する言葉。
- 英語の “modern” が語源で、明治以降「今風でしゃれた」を表す日本語に定着。
- インテリア・ファッション・食など、時代の感性を映す多様な使われ方がある。
「あの建物、モダンだね!」などと、日々の生活やビジネスシーンで「モダン」という言葉を見聞きする機会は少なくありません。しかし、「モダン」とは具体的にどのような意味を持ち、どのような場面で使われているのでしょうか?
本記事では、モダンの基本的な定義から、インテリアやファッション、食文化などジャンル別の使われ方、さらにはビジネスや日常会話で役立つ活用例まで、わかりやすく解説します。
「モダン」という言葉を知ることで、より深く現代のトレンドやコミュニケーションを理解できるきっかけになりますよ。
「モダン」とは? 意味と語源を確認
まずは「モダン」の意味から確認していきましょう。
「モダン」の定義と語源
「モダン」という言葉は、もともと英語の“modern”から来ており、「現代的であること」や「しゃれていること」を表します。
辞書では次のように説明されていますよ。
モダン【modern】
[名・形動]《「モダーン」とも》現代的であること。今風でしゃれていること。また、そのさま。「―な建物」「―な人」
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
元々明治時代から使われている言葉でしたが、大正末期から昭和初期にかけて流行した言葉です。当初は「モダーン」と発音されていたそうですよ。
参考:『日本国語大辞典』(小学館)

「モダン」とは、現代的であることを表す言葉。
ジャンル別に見る「モダン」の使われ方
「モダン」という言葉は、ファッションやインテリア、食など、様々なジャンルで使われています。どのように使われているのか、見ていきましょう。
インテリアにおけるモダン
インテリア分野で語られるモダンは、時代に合わせた新しさだけでなく、空間を広く感じさせるレイアウトや、無駄を省いた実用的な設計にも現れます。直線的なフォルムや白・グレー・黒など落ち着いた配色が好まれるのは、部屋全体をすっきりと見せ、日々の生活にストレスを感じさせにくくするからでしょう。
また、生活動線を重視し、必要な機能だけを備えることで、時間や空間を効率よく使う工夫も含まれます。素材にはガラスやスチールなど現代的なものが選ばれることが多く、結果として、飽きのこない快適さを実現するスタイルが「モダン」だと評価されます。
ファッションで使われるモダン
ファッションの分野でモダンが意識されるとき、重視されるのは着る人の個性やその時代のムードに合ったデザインです。ただ新しい流行を追うのではなく、シャープなシルエットや機能性を備えた素材、無駄のないカッティングを取り入れることで、自分らしい表現を重視する傾向が強くなっています。
こうしたスタイルは、ビジネスシーンでも信頼感や誠実さを印象づける要素として活用され、年代や性別を問わず「モダン」だと支持されていますね。
食文化や日常会話でのモダン(例:モダン焼き)
食文化におけるモダンは、従来の定番メニューに現代的なひと工夫を加える発想として現れています。
認知度の高いところでは、「モダン焼き」は関西風お好み焼きに焼きそばを組み合わせることで新しい味わいを生み出しました。
こうした変化は、既存の常識にとらわれず新しい組み合わせを楽しもうとする姿勢の表れともいえますね。
ただし、「モダン焼き」の名前の由来は、「もりだくさんなお好み焼き」から名付けられたともいわれています。

「モダン」の特徴と他スタイルとの違い
クラシックやレトロなど、他のスタイルと比較することで、「モダン」の輪郭がよりはっきりとします。ここでは、具体的な違いやメリット・デメリットを見ていきましょう。
モダンとクラシック・レトロとの比較
「クラシック」は「古典的」という意味があります。まさに「モダン」の対義語にあたりますね。クラシックなスタイルの特徴としては、伝統的な装飾や決まった形を大切にする点が挙げられるでしょう。
一方「レトロ」は「懐古的」であったり、「古いものを好むこと」を指します。過去の流行や懐かしさを取り入れるのが特徴です。
つまり、モダンは「今」に焦点を当て、クラシックは「伝統」、レトロは「過去の再発見」に基づいてスタイルが組み立てられているという違いがあるといえるでしょう。


